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貴族に転生したけど、平民落ちするので魔法屋をすることにしました  作者: ルケア


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188話 9/22 閉じれる傘を説明しよう

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 暖簾分けでも何でも良いから今後は細工店が増えそうな気がする。傘の需要が増すだろうからな。閉じれるのであれば、その方が良いに決まっているからな。


 まあ物好きは閉じれない傘を使うのかもしれないが、冒険者なんかは閉じれる傘を使うと思う。傘は場所を取るからなあ。兎に角保存に場所がいる。クランの建物にも傘置き場があるとは思う。


 折りたためるのであれば、一番いいんだろうが、そこまでの進化は必要ないだろうし、私が作り方が解らないんだからどうしようもない。前世の私が知らないんだから、私も知らないしな。


 だから前世の知識でチートをするのは難しいんだよ。知識があるという状態がまず無い。知識があってもそれの構造を知らない。知らなければどうすることも出来ない。


 スマートフォンは便利だ。何でも出来る。だが、あれもどうやって作っているのかが解らない。作り方が解らない上に、あれはインターネットが必要不可欠だ。


 インターネットをどうやって作るのか。そう言ったことは何も解らない。サーバーが沢山あって、それをどうにか繋げれば、インターネットは構築出来るんだろうが、サーバーとはなんぞや。


 電子機器類は殆ど全滅である。電子機器は便利なんだけどなあ。インフラが無ければそもそも使い物にならないと言うのもあるんだが、できれば便利なもの筆頭なんだが。


 まあ出来ないことを言っても仕方が無いのでね。出来ることをするしか無い訳なんだ。今回の傘については殆ど思い付きの様な感じだしな。雨が降らなければ思い付いてない可能性がある。


 前世のものは確かに便利であった。だがそれも、私がちゃんと理解を出来ているのかが問題な訳だな。問題として認識していなければ、そもそも作ろうとも思わないだろうからな。


「皮紙とインクとペンを持ってきました」


「ありがとうございます。早速ですが、書いて行くぞ。まずは、普通に傘を作る場合は、こう、なると思うんだが。普通の傘の構造だ」


「ああ、そうだな。それだと普通の傘と何も変わらねえ。それどころか普通の傘じゃねえか。それだったら細工師に持ってくる必要は無いわな」


「そこで、閉じれる傘を作る訳だからな、コンパスの様に動く機構が必要な訳だ。傘の骨の根元部分。此処に動く機構を組み込む」


 順序だてて説明していかないといけない。まずは、どうやって閉じるのかを説明していかないといけない。説明をポンと放っておいても良いものにはならないと思うからな。


 順序は必要だ。順序が無ければ、試行回数が無駄に増えることになる。試行回数が多いことは良いことではあるが、省いてしまえるのであれば、省いた方が良い。


 動く機構は簡単だ。コンパスも同じような機構を持っている。それと同じだ。開いて閉じてをできればいい。まあ直ぐに考え付くことで色々と問題が出てくるわけなんだがね。


「そこを動かすのは解った。だがそれだと、傘が変な方向にもいっちまうぞ? 閉じれることは閉じれるだろうが、今度は開く方が不便にならないか?」


「そこについても考えてある。持ち手部分から骨に対して、支えとなり、可動範囲を決める新たな骨を作る。ここでも動く機構を組み込んで、傘がそれ以上に開かないように止めることとする」


「ほう。なる程な。そうすると、持ち手の方にくっ付ける訳じゃなくて、持ち手の所にもさらに外側に筒状のものを入れないといけないな。で、そこにも動く機構を入れると」


「そう言う事だな。ただ、これでも不十分だ。雨が当たると段々と傘が閉じていってしまうからな。だから、可動域限界の所に筒状のものを止める部分を作る」


 バネ止めでも構わないかとも思ったんだが、棒で止めることを選んだ。それの方が解りやすくて簡単だからだな。それならバネを使わずとも傘を開いた状態で止める事が出来る。


 難しいことは何もしていない。単純な事なんだよ。これだけで開閉可能な傘が出来上がる。細工師にとっては容易い事だろうと思う。だってコンパスも作っているんだからな。


 それで、調整が結構面倒なんだが、その辺は腕で何とでもなるとは思うんだよ。後はいい方向に試行錯誤してくれれば良いと思っている。こういうものは職人の方がよく解っているだろう。


「なる程な。理屈は解った。確かにこれならなんとかなるだろうし、細工師の仕事と言っても過言じゃねえ。どうしてもこの辺が面倒な部分になってくるがよ」


「そこは腕でなんとかしてもらうしか無いな。流石にそこの部分を簡単にしようと思うと、私では思い付かなかった。だから、この案でいけそうなら色々と考えて欲しいところなんだがな」


「そうだな。そうなるだろうな。これを作ってくれと言われて、作りました。俺らが増産して利益を得ましたでは済まないだろうな。それにこれは商業ギルドに持っていかないといけないものだ。一個人の工房が独占して良いものじゃねえ。この細工店が傘屋に成っちまう」


「その辺は任せるが、商業ギルドに売った方が良いだろう。本当に傘屋になってしまうと思うぞ。傘屋は別の誰かがやるだろうから、売る方が良いとは思うな」


 傘は傘屋に任せるべきだ。この傘を公開しない手はない。どうせ模倣されるんだからな。模倣されるのであれば、先に商業ギルドに売っておいた方が良いに決まっている。


 特許を取るよりも、広く広めてしまった方が良いだろう。傘なんて生活で必要なものなんだからな。必要なものは作るに限る。が、それを独占するのは賢い選択ではない。


 私の情報も勿論タダではない。有料なのは解っていると思う。そこから商業ギルドに幾らで売れるのかを考えている所だろうからな。さて、幾らで売れるのだろうか。

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