183話 9/22 アリアナ来店、麻痺魔法を見た
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
麻痺魔法は完成したと思っても良さそうだな。ワイルドボアに効けば、後は大抵何とかなるだろうと思っている。他の魔物でも試してもらいたいが、魔法が無いのがネックだよな。
皮紙は全て切らしている。明日仕入れに行ってもらうとして、作るのは明後日になるか。売り出すのはそれ以降だな。その時にまた宣伝をしていかないといけないな。
麻痺魔法は使い勝手が良いとは思うぞ。どんな魔物でも麻痺させてくれるんだからな。状態異常系統は強いという事を教えてあげないといけないな。
単純に威力だけの魔法とは違うのだよ。そりゃあ威力が無ければ意味が無いって人も居るだろうさ。勿論いるのは知っている。それでもやはり、効果にも注目してもらいたいものだな。
麻痺にするだけの魔法だが、麻痺は強いぞ。一定時間は行動に制限がかかるんだからな。ワイルドボアに突進をさせないというのがどれだけ有用なのかを考えて欲しい。
ワイルドボアは突進さえさせなければ、そこまで怖い魔物では無いとの事だからな。突進が強いのであって、ワイルドボアが止まってしまえば、後は袋叩きに出来るからな。
まあまだぶちかまして来たり、頭突きも怖いとは思うんだが、突進の事を考えると、雲泥の差があるからな。足さえ止めてしまえばこっちのものだ。
魔物には得意な状況というものがある。ワイルドボアは突進という大質量の攻撃を主体としている。それさえ封じ込めてしまえば、後は大きな的になる。外の魔物でも似たような事だとは思う。
得意のフィールドを失えば、足掻くしか出来ないのが魔物な訳だ。人間も似たようなものだろうとは思うがね。人間が魔物に勝っているところがあればの話なんだが。
人間の有利な点は、魔法と数だな。魔法は言わなくても解るだろう。圧倒的に有利な場面で、遠距離から攻撃できる。しかも威力があれば猶更強力だ。効果も合わされば、強い事だろう。
後は圧倒的な数の暴力だな。数は力だ。数でどうにかならない事もあるにはあるが、大体は数でどうにかなってしまう。それだけ数は重要な事なんだよな。
まあ、魔法の方が強力だとは思うがね。魔法は人間の武器だよな。使い手を選ぶが、強い事には変わりない。今回の麻痺魔法だってそうだ。強力なのには違いない。
状態異常魔法が碌に無い世界だったわけなんだがね。まあ当然と言えば、当然なんだが。威力を求めていて、効果を求める事は無かったんだからな。
この店では効果が少し特殊な魔法も扱っていたからな。特にウルフの魔法がそうだからな。あれも効果特化型の魔法だもんな。追い立てる効果があるんだからさ。
まあ何にしても、漸くとこの店に売りになる魔法が出来たわけだ。麻痺魔法。雷属性の魔法ではあるけれども、どんな魔物に対してでも効果が見込める魔法。
それが出来たのは大きいことだ。売りになる魔法があるだけで、店の価値が上がるというものだな。そこでしか買えない魔法があるというのは大きい。
しかも真似は難しいだろう。文字列閥でさえ難しいとは思っている。電流の概念をどのようにするのかが問題となってくるからだな。痺れる程度では済まないからな。
後はどんな魔物にも使えるという検証待ちの部分があるが、多分大丈夫だろう。そう思っている。ちょっと、マッドゴーレムには効かないだろうなとは思うが、それは試してもらわないと解らない。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりとしていってくれ」
「……ん。ゆっくりとしていく。けど、1つだけ言いたいことがある。ミーガンに売った魔法について聞きたい。あれは一体何?」
「ミーガンに売ったという事は、麻痺魔法の事か? まあ売ろうと思ったらタダで寄こせと言われてしまったんだが。麻痺魔法であれば、私の作った魔法だな」
「……何の魔法かまでは解らない。でも形がノイジーバードの形をしていた。形が魔物の魔法は多分ここだけにしか無い。それならここで売られているに違いない」
ミーガンの魔法を見たという事なんだろうな。違うクランの筈なんだがな。ああ、そう言えば、合併の話がどうとか言っていたか。もしかしたら組んだのかもしれないな。
そうかそうか。麻痺魔法に興味があると。お目が高いな。絶賛売り切れ中なんだが。というよりももう暫くは入荷出来ないんだよな。材料が無いんだよな。
材料を切らしている。普通の魔法屋では在り得ない話なんだろうが、新米経営者の私だ。ミスはする。大きな失点だとは思っているが、今は在庫が無いんだよ。作ろうにも作れないのが現状だ。
「高確率で私が作った魔法だな。まあ間違いなくあれだと確信しているわけなんだが。だが、あの魔法を売るのはちょっと待ってくれ。今現在、魔法を作る材料を切らしているんだ」
「……出所が解っただけでもいい。間違いなく此処だろうとは思っていた。でもあの魔法は色々とおかしい。あの数であの威力は在り得ないのではないかと思っている」
「実際は威力がある訳では無いんだよ。効果が重要なんだ。麻痺にする。痺れた状態にする。そう言う魔法なんだ。だからワイルドボアが転倒したんだからな」
「……暫くしたら売り出す? 売りだしたら教えて欲しい。買って使ってみたい」
いいぞいいぞ。麻痺魔法をどんどんと広めていってくれればいいさ。確かにあの数で止められるワイルドボアの数を考えたら結構な戦果になるだろうな。
「使ってくれるのは有難い。どんどんと使ってくれ。まあその内売り出すさ。私の店の売りにする魔法だからな」
「……解った。その時は買う。今日はこれだけ」
「ああ、中銀貨2枚だな。毎度どうも。またどうぞ」
「……うん。また」
行ったか。麻痺魔法を見ていたのか。その内ミーガンとアリアナのクランは合併するのかもしれないな。良いことじゃないか。どんどんと大きくなっていけば良いんだよな。
大きくなってくれる方が私としても嬉しい。魔法使いの重要性が上がるからな。魔法も沢山使ってくれると嬉しいが。どうだろうな。使用率は今までよりも下がるだろうな。まあそれは仕方がない。
少しでもクランが大きくなる方が活動はしやすいだろうからな。魔法もその分売れてくれると助かるが、そこまでの期待はしていない。まあ大きくなってくれる事は嬉しい事なんだよ。




