182話 9/22 ミーガン来店、麻痺魔法はどうだった?
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紅茶を入れてきて緩く店番をやっているところではあるんだが、そう焦っても客は来ないんだ。基本的にはこの店の優先順位は後だからな。先に別の5軒を回っていることだろう。
しかも雨だしな。雨の日にも買い物にいかないといけない魔法使いが少しだけ可哀そうに思える。雨は辛いよな。傘を差さないといけないし。傘くらいは持っているだろうが。
流石に外に出かける時は傘を差すだろう。討伐に向かうのであれば、傘は差せないだろうけど。討伐に傘を持っていってどうするんだって話ではあるんだよな。
しかしだな。傘を持ってこられても、置いておく場所がな。中にしか無い訳で。外に放置しておいてくれとは言えないからな。防水加工はされているとは思うが、どうなんだろうか。
幸いにして、店の作り方が売り場を広く作ってある。傘を置いておく場所くらいはあるからな。置いておく場所には困らんよ。客が来ればの話なんだがね。
初めての雨の日だ。クライヴ君には少し可哀そうな事をしたとは思っている。濡れて風邪を引かないと良いんだが。傘くらいは持っていると思うんだが、引っ越しの時の荷物はどうだったか。
こちらの世界の人間の文化には、雨の日には傘を差すという文化はある。だから普通に持っているはずなんだよな。1人1つ持っているとは限らないんだけど。
家族で幾つか持っているという場合が多そうだな。全員が外出する事も珍しいだろうからな。人数分用意しているのかは解らない。家族で出かけるという事が無いらしいからな。
旅行なんて文化は無いし、買い物も誰かに頼めば良いからな。ただし、買い物も荷車を使う様な買い物については傘を差さない場合が普通である。
と言うか、荷車を引いていたら傘は差せない。当然だが両手が塞がってしまっているからな。いつも 交通渋滞を作っている荷車の行列は傘を差さない。可哀そうではあるが。
だが、流石にこういった雨の日に仕入れをしなければならないという事にはならないように在庫管理をしているとは思うんだけどな。特に濡れたら駄目なものとかについては、大目に在庫を抱えていることだろうと思う。
魔法屋の材料については、濡れてもさほど問題は無いんだが。少し乾いていない皮紙では書きにくいという事があるくらいだろう。晴れの日に買いに行く事に超したことは無いがね。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりとしていってくれ」
「ああ、邪魔するよ。この間のあれの報告もあるしねえ。ゆっくりとはしていくつもりさ。あれが何なのかも気になることだしね」
「ああ、ミーガンか。という事はあれを使ったという事か。どうだった? 威力は兎も角、効果があったかどうかだな。威力はさほどでは無い筈なんだ。重要なのは効果だからな」
「威力なのか効果なのかは解らないが、良い魔法には変わりは無かったよ。ワイルドボアが動いている途中で固まったかと思ったらそのまま転倒するんだからね。良い魔法ではあったよ」
ほう。転倒させるまでに痺れたか。それは良いことだな。狙い通りだ。これが無視されて突進をされたら困るところだったんだよな。効果がしっかりと発揮されているようで良かった。
ただ、それが威力によるものか、効果によるものかが解らないという感じなのか。威力はそこまで高くはない。属性相性的に転倒させるまでの威力は無い筈なんだよな。
であれば、効果のお陰だろうと思っている。魔物も電気信号で動いていたのか。これが魔力によって動いているとなった場合は痺れなかった可能性があったんだ。だから試し打ちをしてもらったんだが。
「転倒すると言うのは魔法の効果が十全に発揮したという事で間違いなさそうだ。魔物は前方に転倒したのか? それとも横方向に転倒したのか?」
「前方だよ。勢いそのままに転倒していった感じさね。あれは前衛が楽できるタイプの魔法だ。あれの有用性は中々だよ。数も申し分ない。良い魔法であったことは確かだねえ」
「そうか。それで、起き上がって来ていたか? 効果時間も長めに見てあったんだが、転倒から復帰するまでの時間が解れば教えてくれ」
「そうさねえ。見た感じで良いのであれば、半数近くは起き上がれなくなっていたようだがね。もう半数は起き上がっていたが、それでも動きに難があるような感じだったよ。何と言うか、何かに制限をされたようにしか動けてなかったね」
ふむ。流石に神経系統を焼き切るまでには至らなかったか。立ち上がれるという事はそう言う事だからな。立ち上がれなかったのは、2回以上攻撃を受けたものか? そう言う気がするな。
何にしても麻痺は成功したと思って良いな。動きの阻害は成功している。後はどんな魔物にも効くのかという事が上げられるんだが、どうだろうな。
恐らくは効くはずなんだが、魔物の生態が完全に解っているわけでは無いからな。効かない場合もあるだろう。そう言ったデータは欲しいな。今後もデータ取りには協力してもらうか。
「何にしても貴重な情報だ。取ってきてくれたことには感謝する。その感じだと魔法を売り出しても問題なさそうだな」
「あれば1つは欲しい所さ。これがウルフにも効くとなると嬉しい所ではあるからね。ウルフは群れで行動するからねえ。突撃するだけのワイルドボアとは違うのさ」
「そうか。とりあえずは店頭に並べておく。分けて置いておくから解りやすいとは思う。必要であれば、その時にでも買ってくれ。今は材料を切らしていて作れていないんだよ」
「そうかい。まあまた来たときにでも買わせてもらうとするさね。使い勝手は良い魔法だったよ。前衛が楽できるのは良い魔法の証拠さね。じゃあ今日はこの2つを頼むよ」
「ああ、中銀貨2枚だな。……毎度どうも。またどうぞ」
行ったか。早くに報告に来てくれたことには感謝している。あれは、麻痺魔法は使えるという事なんだな。それであれば、量産を掛ける事をした方が良いな。
後はどの魔物について、どの程度効いてくれるのかという事だけだ。とりあえず、ワイルドボアには効いたようだが、他の魔物にはどうだろうな。データは取っていかなければならないな。




