172話 9/20 クライヴ君からの報告会
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「さてと、待たせたな。それでは3軒目の魔法屋の報告を聞こうか。まあ特段変わったことがあったわけでは無さそうな気がしているが」
「そうですね。1軒目と2軒目と大差無いと思います。始まったのは朝の4時ごろから。そこから始まって、終わりが10時30分前だったと思います。完全に閉めたのは11時前でしたが」
「そうか。朝早いのは変わらないな。閉店時間が少しばかり早いのが印象的か? 閉店の準備を始めていたと言ったな。何が原因とか解るか?」
「流石にそこまでは解りません。でも10時30分ごろからお客さんの数が減ったように思いました。多分それに合わせて閉店の準備を始めたんじゃ無いかと思います」
クライヴ君からの事情聴取です。いや、偵察に向かわせたのは私なんですが。しかしまあ収穫はあります。始まりの時間がまた4時ごろからと言うのは、完全に狙ってますね。
これ以上早くしても今度は冒険者が来ないんでしょうけどね。早起きにも限界はあるよな。普段の生活リズムを狂わせてまで魔法の確保に動かにゃならんのは解らんでもないけどな。
とりあえず、開店時間は解った。問題はその後のムーブだよな。30分前から閉店の準備を始めるとは一体何を考えているのかが解らない。閉店にするのであれば、閉店にすればいいのにな。何でわざわざ30分近くも待ったのかが謎だな。
客が少なくなると解っていたとしてもだな。魔法屋が閉める準備を始めたという事は、何かしらの動きがあったという事なんだ。その動きが何かがこちらでは解らないが、聞いてみるか。
「クライヴ君。閉店の準備をしているのではないかと言う期間に何があったか覚えているか? 何か特徴的な事をしていたとかそう言う事はなかったか?」
「ありました。10時30分ごろから店の前に店員が立つようになったんです。それで、何かしているんだろうなって思って。そのままよく解らないで11時ごろに閉まったって感じです」
「ふむ。最後の呼び込みという訳でも無さそうだな。店を閉めるに当たって、特に準備等は要らないはずだからな。幟も私の店にしか置いていないしな。看板を閉店にするくらいだろうし」
「でも、やっぱりその時間が来てからはお客さんの数が大分減りましたよ。それも一気に減った感じです。10時30分に何かあったのでは無いかと思っているんですけど」
ふむ。店じまいをするとしても、やることと言えば、開店の看板を閉店にするくらいのもので、特段店の前でやることは無い筈なんだがね。私の店もそういう感じだしな。
幟は片付けないぞ。幟は出しっぱなしだ。雨の日でも片付けないつもりでいる。今の所、雨が降ったことは無いが、そろそろ降りそうな感じがするんだよな。少しずつ湿気って来たし。
しかし、店員が外に出て何かをしていたらしいが、何をしていたんだろうか。何かの合図なのかもしれんが、それが何なのかも解らんな。出ているという事が重要なのか?
作り手の魔法が全て売れたとしよう。そうしたら店の外に出る。そうすると、作り手を知っている魔法使いは寄り付かなくなる。それを狙っているのか? そんなことまでやるか?
解らん。さっぱり解らん。11時までは客は来ていたみたいだし、何をしているのかが見当が付かない。作り手が暇になったら奥で作業をすればいいだけの話だからな。
「元々開店時間を11時までとしているのかもしれないが、それにしては外に出たと言うのがよく解らん。外に出て何かをしていたという風には見えたか?」
「いえ、特に何かをやっていたようには見えなかったです。誰かに話しかけたりもしていませんでしたし。そもそも魔法屋の人が話しかけてどうなるのかが解らないんですけど」
「安心しろ。行動が解らないのはこっちも同じだ。売り切れたのであれば、工房に籠って新しい商品を作っていた方が建設的だろうからな。それ以外の目的が解らない」
「工房の方が一杯になったとかですかね? そして、もうすぐ売り切れですよって教えるために、休憩要員が表に出始めるとか。そういう感じなんではないですか?」
休憩要員を使って、閉店のお知らせをしていると。それはそれで有りだろうとは思うが、閉店を知らせる必要があるのかと言ったところだな。閉店を知らせるのは看板で十分だ。
それ以外に目的があるのかどうかが解らない。何故に前に立たせた? 宣伝と言うにはそこまで新しい魔法屋でも無い訳だろう? 私の店が一番新しいのはその通りだろうしな。
東の5店舗は私が店を作る前から存在していた店だ。それの宣伝を今さらやるのかと言う話になるだろう。もう宣伝をしなくても、十分に周知されているだろう。そんな店の筈だな。
……案外意味の無い行動なのかもしれん。深く考えすぎるのも駄目なのかもしれないか。とりあえずは、今回の報告はこれで終いとするか。取り合えずはご苦労様と言っておこう。
「よく解らない所もあったが、とりあえずは解った。3軒目の調査もお疲れ様だ。明日もまた調査に向かってくれ。5軒目の調査が終わったら、その後にまた買い物を頼むからな」
「解りました。とりあえずこのまま後2軒も頑張ります。その後に買い物に行けば良いんですか? 何を買いに行けば良いんでしょうか?」
「魔法ギルドへ買い出しだ。私の見積もりが甘かったせいで色々と不足している。それを買ってきてもらうためだ。今回はメモの準備もする。その通りに買ってきてくれればいい」
「解りました。またその時になったら教えてください」
とりあえずは、他の魔法屋の調査は続行。新しい商品はもう作れないからこのまま行くしか無い訳なんだが、仕方がない。調査の方が優先だろうからな。
何にしても、私の店の方針が決まらない事には始まらないからな。店の方針を決めてから商品の充実を考えよう。その順番で問題無い筈だな。急ぎはするが、急遽では無いからな。




