146話 9/18 クライヴ君と会話、基礎の基礎から教えないといけないんだろうな
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暇な時間は過ぎるのが遅いんだよな。ゆっくりとした時間が流れているとも考えられるんだが、それはそれ。これはこれ。暇な時間の方が長いと感じでしまう訳なんだよ。
「そう言えば、クライヴ君はどうして魔法屋を志望したんだ? まあその回数では冒険者の魔法使いとして成れない訳ではないが、辛いことになるのには変わりは無いと思うんだが」
「そうですね。僕としては、魔法が使えると決まった時から魔法屋になりたくて、精霊語の勉強をしていました。冒険者になることは考えてなかったですね。それで、魔法屋になりたかったのは、魔法って不思議なものじゃないですか。それに魅かれたんだと思います」
「なる程な。憧れがあったという訳だ。端から冒険者になる予定は無かったと。まあ魔法屋になるにしても初級魔法2回では辛い所があるとは思うが」
「それは解っているつもりです。なので、もし全ての魔法屋に断られたら、冒険者の魔法使いになる予定でした。小さいクランであれば、こんな僕でも受け入れてくれると思ったからです」
まあ志望動機は大体わかった。魔法が好きだから魔法屋をやりたいと、そう言う事だな。それはとても良いことだな。魔法に魅かれたと言うのは良いことだ。
今後も好きである可能性が高いという事だからな。まあ店長を任せられるのかと言われたら無理だという他無いんだが、それについては年齢的なものもあるからな。そこは仕方が無いだろう。
ただ、初級魔法2回の魔法使いを受け入れてくれるクランはあるだろうが、クランも選ばないと辛い所があるんだがね。どうしても初めは使えない魔法を掴むことが多いからな。
魔力の色を確かめるのもタダでは無いんだ。一回分のお金がかかる。それを許容してくれるクランでなければならないんだが、クライヴ君に投資をしても良いというクランがあったのかは疑問だな。
「まあ、結果的には私の店で面倒を見る事にはしたんだが、どんな魔法を作りたいのかを聞いても良いか? 今後の参考にもしたいからな」
「そうですね。僕の様に、回数が少ない使い手でも使える魔法があれば嬉しいかなって思っています。そんな魔法があるのかどうかは解りませんけど、例え初級魔法が1回でも、魔法使いだと言える様な魔法を作ってみたいです」
「……なる程な。私の店の魔法の作り方は少々特殊でな。他の作り方でも同じことは出来る作り方はあるんだが、任意の魔法を作りやすいという特徴がある。頑張って考えてくれればいいさ」
「魔法って簡単に作れるものでは無いとは思っていたんですけど、思った魔法を作れないんですか? なんか、言い方的にはそのように聞こえたんですけど」
ああそうか。まあそうだろうな。魔法の作り方は貴族の生まれか、魔法屋しか教わらない。だから平民は魔法の作り方を知らないのは当然だと考えていた。
が、任意に作れるものかどうかの判断も付いていなかったと言うのはそう言えばその通りだろう。考えれば当たり前の事なんだが、魔法は簡単に作れるものではある。
作り方にも因るがな。簡単に作れるから任意の魔法が作れるのかと言うと、そうではない。任意の魔法を作りたければ、色々と犠牲にしないといけない所も出てくる。
詠唱や形、威力や範囲が犠牲になってしまうんだよな。任意の魔法を作ることは可能ではあるんだが、まあデメリットも存在するという方が正しいのか。
「基本的には魔法は任意のものが作れない。作ってみないと解らないことが多いのが魔法だな。作り方によっては任意の魔法を作れるんだが、それには何かを犠牲にしないと作れない」
「あの、そうしたら魔法の作り方はかなり難しいんでは無いですか? 想像をしていたよりも難易度が高そうだと感じているんですけど」
「自分の思ったような魔法を作ることはかなり難しい部類だと思うぞ。私の作り方でも形を犠牲にしているからな。教えるのはそう言う魔法だ。形を犠牲にする代わりに、他の所の、例えば威力や範囲を上げる作り方と言ったらいいのかもな」
「何かを犠牲にしないと思った魔法が作れないんですか? やっぱり魔法を考えるのは難しいんじゃ無いですか? 何も犠牲にしないでいい方法は無いんですか?」
何も犠牲にしないで魔法を作る方法か。無いんだよな。何故かは解らんが、今伝わっているものは何かしらのデメリットがあるんだよな。まあ私の作り方もデメリットがあるんだが。
完全な魔法の作り方は今の所発見されていない。発見されたら大事になる可能性が高いんだがね。そんな方法を考え付いたら色んな派閥が無かったことになってしまう。
別にそれでも構わんと言えば構わんのだがね。私の作り方は既存のものでは無いが、完全では無いからな。魔法陣魔法も万能では無いのだよ。
「何も犠牲にしなくても魔法が作れると言うようになれば、魔法屋の在り方が変わって来るし、貴族院に発表にいかないといけない事態になるだろうな。私の魔法の作り方も、その内貴族院に発表にいかないといけないんだが、それ以上のものになるだろうな」
「そんな大事になるんですか⁉ では、魔法は思ったようには作れないって事なんですよね。それなのに、どういう魔法を作りたいのかを考える方法はあるんですか?」
「任意の魔法は作れない訳では無いからな。現に私の魔法の作り方は、形を犠牲にはしているが、それ以外の所は任意で決められる。指定しないことも出来るが、指定しないと、それなりにしかならないな。指定しない項目も多く有るのはその通りだが」
「でも、形って言っても色々とありますよね。試し打ちをさせて貰ったのは矢と玉でしたけど、そう言う形で間違っていないんですよね?」
まあ間違っていないと言われれば、間違ってはいないんだろうが、間違っていると言われたら間違ってはいるんだろうな。私の魔法の形は微妙な所ではある。
間違っているとは思っていないが、他人がどう思うのかは別だからな。特に使い手にはここでしか手に入らない形だからな。使うのに苦労しているのかもしれない。
何よりも、空中戦に弱いと言うのが今の所の弱点だからな。それは何ともならないからどうしようも無いんだがね。その辺りの常識から教えないといけないのかもな。
まあ私の作り方しか教えない訳なんだがね。私の店の作り方はこれがスタンダードなんだと言う事を覚えて貰わないといけない。拘りがある訳ではないが、作り手によって店の中で何種類も魔法があると言うのは避けたい所だろうからな。




