134話 9/18 いつも通りの宣伝、クランの内情も聞いておいた方が良いのか?
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さて、空きがあるところに座れたわけだが、今日も店員は男だった。無念である。まあ早々上手くはいかないという事なんだろう。クランの交流会まで待てという事なんだろうな。
何処のクランの交流会に参加させてもらうのが良いのかと言われても解らんとしか言いようが無いんだよ。何処が良いのだろうな。まあその辺は適当に声をかけてみるが。
ただ、女性の魔法使いには声をかけづらいのは事実だ。婚活の為というのだからな。女性に頼むわけにはいかないだろう? 失礼にも程があるからな。
貴方は対象外ですと言っている様なものだろう? そう取られてもおかしくは無いんだからな。まあ魔法使いを辞められても問題なんだが。クランから恨まれるからな。
魔法使いはクランの財産である。かなり大きなと注釈を付けても良い。今後も頑張って貰いたいのに、結婚で引退しましたとは流石にな。別に続けてくれても構わんのだが。最悪、自分で作って自分で使うという手段が取れるようになる。
まあそんな訳でだ。一応は男性の客に聞いてみることにするのが良いんだよ。なんとなくだがね。嫌味に聞こえても嫌だからな。そう言う事は避けておいた方が良い。
「兄ちゃん、前座るからな」
「ああ、冒険者か?」
「おうよ。そうだぜ。どうした? 何かあるのか?」
「何、この近くで魔法屋を始めてな。それで宣伝をしているわけだ。クランに魔法使いはいるのか? 居るのであれば、魔法屋の事を宣伝しておいて欲しいんだが」
望みは薄くとも声は掛ける。当然の様に魔法使いがいるとは考えていないからな。魔法使いもまあまあの数がいるとは言え、それ以上に冒険者の数が多いからな。
というか、冒険者の数が多すぎるんだよな。誰がこんな都市計画を立てたのか知らんが、住民の1割が冒険者というのは多すぎるだろうに。考え直した方が良くは無いのか?
まあ常識の範囲内がどの位なのかは解らんのだがね。これでも割合的に少ないのかもしれないしな。私の常識が通用するとも思っていない。前世には冒険者などという職業は無かったからな。
「あー、すまん兄ちゃん。俺らの所は魔法使いがいる様な大きなクランじゃ無いんだよ。魔法使いも探しちゃいるんだがな。中々居ねえし、そもそも俺らの弱小クランに入ってくれるのかどうかも解らねえからな。そんなに大きな所じゃ無いんだよな」
「そうか。それは残念だ。しかし、弱小だと解っているという事は、50人くらいのクランなのか? 流石にその位でないと弱小とまでは言わないだろうが」
「正にその通りだぜ。50人規模のクランだよ。一応は合併先を探しているんだよ。まあ上がどう判断するのかによる訳なんだが。今組んでる所に吸収してもらうのでも良いとは思うんだけどよ」
「それは上が認めないと。なんだか何処のクランでも一緒なんだな。吸収の話を何度か聞いてはいるが、クランの上の方が折り合いが付かないという事でご破算になるという事が多そうな印象だな」
合併吸収の話は難しいんだよな。結果、主義主張が違うと納得がいかねえってなるんだよな。たとえ組みは出来ても、吸収は嫌だというのがあるんだよな。
まあそれもクランリーダーがどの程度我慢できるのかに寄るんだろうが。クランリーダーが融通が利かないとどうしようも無いんだよな。組むのは良いが、となってしまうんだよな。
この人のクランもその口か。まあ悪いわけでは無いんだがね。やりたいことが違うクランと合併をしたところで、また割れるだけなんだからな。合わない合併をしたところでなんだよ。
「上の方が折り合いが付かないのはその通りなんだよな。もうちょっと臨機応変に物事を考えてくれないものなのかと言いたいが、クランリーダーは悪い人じゃ無いんだよなあ」
「まあ気持ちは解らんでもない。良い人が必ずしもいい方向に向かうとは思わんからな。何で対立をしているのかは知らないが、納得がいかない合併はどうせまた割れるだけだ」
「そうなんだよな。納得がいかねえと上手くはいかないものなんだよな。だがよ、それならもうちょっと多くのクランに声をかけて良いとは思わんか? 話を聞いている限りだと、そんなに多くのクランに声をかけているわけでは無さそうなんだよな」
「それはいかんな。なるべく多くのクランに掛け合うべきだろう。情報を集めて、何処にどんなクランがあるのかを調べないと。数で押さないと合併の話は上手くいかないだろうからな」
結局は交渉事と言うのは、数が全てだ。質がどうのこうのという人もいるかもしれないが、相手の質が解らん以上は数を熟さなければいけない。それがまず最初に考えることだ。
数を熟さないと、質の高い話し相手が出てこないからな。営業の基本は何よりも数が大事だ。相手が何を求めているのかを知らないといけない訳だからな。こちらが何を提示できるのかも考えないといけない。手札は多い方が良い。
だが、現状では手札は少ないと言ったところだろう。50人規模のクランだ。手札はあっても1枚か2枚だ。それで勝負をしないといけないんだから、難しい所ではある。
「こんなことを聞くのは何なんだが、魔法屋は何処か良いクランを知らねえか? 今集まっている50人くらいは全員戦闘職なんだよ。なるべくなら非戦闘職が居ない所が良いんだが、知らねえか?」
「戦闘職だけのクランか。……「大河の一角」はどうだろうな。あそこは洗濯を冒険者ギルドに依頼していると言っていた気がするからな。もしかすると戦闘職だけのクランなのかもしれない」
「大河の一角か。知らない所だな。何処にあるクランなんだ? 一応は聞いておかないとな。クランに戻ったら調べて貰う様に声をかけないといけねえ」
「すぐそこの第3スラムにあるクランだ。そこそこの大きさだろうとは思っているんだが、規模までは知らないな。少なくとも魔法使いが居るのは確かだ」
ジョージの所は多分だが、非戦闘職が居ないと思ったんだがな。洗濯の時は冒険者ギルドに依頼を出していると言っていたし、そもそもあそこで依頼の取り合いにならなかったからな。
何方も非戦闘職を抱えているのであれば、どっちがと選ばないといけないはずだからな。非戦闘職を遊ばせておく余裕は普通のクランには無い筈だ。その点を考えると、大河の一角は有りだと思う。
確定情報で無いのが悔やまれるが、仕方がない。詳しい所までは聞いていないからな。詳しく聞いても良いんだが、それを全て覚えられるのかどうかが疑問だからな。こういう場で話が出来るように内情を聞いておくのもいいかもしれないがな。




