119話 9/17 空間魔法のゴミ箱、アリアナ来店
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
クライヴ君が出発して暫く。何時もの様に魔法について考えて居りましたとも。新しい魔法について考えていたんだけど、考えが纏まらないでいる。中々いい考えが出てこないんだよな。
仕方が無いことではあるんだけどな。何をどうしたら良いのかが解らないという所からスタートしているわけだからな。新しい魔法と一口で言うが、既に考え尽くされているのではと思う訳だ。
要は人に思い付かないような魔法を考えないといけないという訳だな。難易度が高すぎる。思い付いたら文字列閥が魔法にしているだろうという事ではあるんだがね。
それを掻い潜っていかないといけないんだよ。思考の落とし穴に引っかからないようにしないといけない訳だよ。簡単に落ちることになる訳なんだがね。
落とし穴はそこら中にあるんだよな。それに引っかからないように辿り着いても、使える魔法かどうかは解らない。使ってみない事には解らないんだな。
誰も考えていない魔法は沢山あるはずなんだよ。ただ、行く道を舗装してあるのかどうかという事なんだがね。舗装はしてくれていない訳だ。していたら誰かが通った道だという事なんだ。
獣道も無い所を歩いて行かなければならないんだよ。思考の海に飛びこまなければならないんだよ。離岸流に流されないように気を付けながら島まで泳がないといけないんだよな。
そんなこんなと考えてはいるんだよ。新しい魔法をね。簡単に見つかってくれない訳なんだよ。簡単に見つかってくれれば、こんな早い話は無い訳なんだがね。
使えない魔法を作ることは可能だ。今までの考察の通りだな。駄目な物は駄目なんだよ。空間魔法がまだ若干使えるかという事くらいか。空間魔法は使い方次第では使えるとは思うぞ。
単純に空間収納が出来る訳なんだが、二度と同じ場所に繋がらない。そう言う特徴を活かして、ゴミ箱にするという手段がある。ゴミ問題がある訳では無いんだがね。
正直な所、ゴミ問題は発生していないんだよ。今の所はな。ゴミを捨てないといけないが、産業廃棄物になるようなゴミが発生していないんだよな。全てのものが何かしらに使えているという事なんだが、処理に困るものが今後出てくる可能性はある。
その時には空間魔法は便利に使える。ゴミを捨てるのには便利に使える。二度と同じ所に繋がらないのであれば、要らないものを捨てるのには適している。
要らないものが無い訳なんだがね。大体は必要な物しかない。産業廃棄物が出てきてもおかしくは無いんだが、今の所は殆どすべてが何かしらに使えている。
知らない所で、必要になっているのかもしれないがね。だが、そんな事は聞いたことが無い。空間魔法は優秀なゴミ箱になると思ったのだがね。これでも使い道が無いと来ている。
ゴミ箱の為に中銀貨を1枚捨てるのかと言いたいところではあるんだが、それに見合うくらいに捨てれば問題なかろうよ。捨てられるとは思うぞ。捨てる物が無いのは良いことではあるんだが。
捨てる物が無いという事は、無駄なく色々なものを使えているという事だからな。何をしても使えないという物が少ないという事は良いことなんだがね。空間魔法の使いどころが無くなる訳なんだがね。
ゴミ箱ぐらいにしか使えないだろうなと言うのが結論ではあったんだよな。ゴミ箱としては優秀なんだがな。誰にも迷惑が掛からない処理方法だからな。
他に使い道が無いのかと言われたら、解らんとしか。解らんのだよ。どうやって使うのかに依るんだよな。何か良い使い道は無い物か。中銀貨1枚の価値を見出さないといけない訳なんだがね。
カランカラン
「いらっしゃい。ゆっくりしていってくれ」
「……うん」
アリアナか。頻繁に来てくれる客筆頭がアリアナなんだよな。彼女の所属しているクランであるカナリアの鳴き声は討伐に熱心なんだろうな。そうでなければここまで魔法を買いに来ないからな。
他のクランに比べて、格段に回数が多い。焦っているのか何かは解らんが、冒険者としては正しいのかもしれないが。稼げるときに稼ぐと言うのは冒険者の基本だからな。
そう言えば、アリアナには試し打ちをお願いしていたんだったな。ゴブリンの魔法を試し打ちしてもらっていた筈だ。それの結果を聞いておきたいところではある。
「ゴブリンの魔法はどうだったか? 調整としては数だけの筈だったんだが、威力が下がっていたり、その他色々と不具合が在ったりはしていなかったか?」
「……不具合は無し。ちゃんと使えた。数もあれなら問題ない」
「そうか。追尾機能や威力も問題は無かったか?」
「……追尾機能も威力もあれで問題は無い。ちょっと数が多くて、同じ魔物に連続で当たることはあったけど、それはそれ。よくある事。それは欠陥とは言えない」
ああ、数が多くなった分、散らばりはしなくなっただろうな。1体に付き1発という訳には行くまい。追尾の機能がついているとはいえ、連続で当たるのは仕方がない。
それについては気にするだけ無駄だな。気にしたところで運が悪ければ、数が少なくても同じことが起きるからな。その辺はゴブリンの知能の問題だな。
それが嫌ならばウルフの魔法を使った方が良い。ウルフの方が団体行動は心得ているからな。ウルフの魔法であれば、同じ敵を攻撃すると言うのは少ないだろう。
「そうか。違う敵を狙って欲しいのであれば、ウルフの魔法の方が良いだろうな。群体の動きとしてはウルフの方が優秀だからな。勿論数は少なくなるし、そもそもの追い立てる機能は意味が無くなってしまうがね。調整をしろと言われれば出来るが」
「……ウルフの魔法はあのままでもいい。ただ、今の時期に使う魔法ではない。今の平原で使う魔法ではないってだけ。使い道は幾らでもある」
「そうなのか? 時期としては今でも十分に使えるとは思うのだが?」
「……多すぎるところには攻撃できない。ウルフの魔法はそれを選べない。適切な数という物がある。それを選べないのは欠点でもある」
ああ、今は群れの数が多いからか。なる程な。仕掛けても良い群れと悪い群れがある訳だな。それで悪い群れを連れてこられても困るという事か。それは確かに。
使ってみないと解らないことが多く有るものだな。便利な魔法だと思っていたのだが、確かに数は選べないな。そう言う欠点もあるのか。今後にも活かせそうな話ではあるな。




