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1話 転生したぞ

新作を公開いたします。さて、どうなる事やらですよ。とりあえずは1か月分くらいのストックは用意してます。定期更新を目指しますが、ストックが切れ次第、不定期更新になります。よろしくお願いします。


OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 私の名前はヴァルダン・ガブリエル・デュ・トリスタンという。トリスタン伯爵家の3男として生を受けた。歳は今年で10歳となる予定だ。よろしく頼むよ。


 ところで私には前世というものがある。地球という星で生まれ育ったという記憶があるのだよ。誰にも言ったことは無いがね。それこそ両親にも秘密にしている。そうした方が良いと記憶が言っていたからな。誰にも言わずにここまで生きてきた。


 どうやら転生というらしいのだが、詳しくは省かせてもらう。記憶があるというのはやりやすくもあり、やりにくくもあった。前世と今世が余りにもかけ離れているからな。


 前世は平民でありながらも貴族の様な生活をしており、今世では貴族の常識を叩き込まれた。まあ慣れたさ。だが、貴族としての私の生活も後5年と言ったところなんだ。


 所謂、平民落ちをすることが確定づけられている。それまで後5年はデュ・トリスタンを名乗らねばならない。だからこそ、平民落ちする私にも徹底的な指導をした訳なのだが。


 簡単な話だ。トリスタン伯爵家は女系の家系なんだ。だから男の私は要らない訳だ。ただしがあって、魔法兵としての適性があれば貴族籍に残れるんだがね。私にはその適性が無かったのさ。


 魔法が一切使えないという訳ではない。むしろ使えたよ。使えたことに感動しているくらいさ。前世では魔法というものが無かったからね。ただ、魔力量が足りていなかったんだよ。


 魔法には大雑把に分けて初級、中級、上級がある。初級5回分は中級1回分、中級5回分は上級1回分と大まかに決められている。作る魔法に因っては色々と違うのだが、まあそれは置いておこう。


 魔法兵の基準は上級魔法1回分の魔力があれば良かったんだ。だが私の魔力は中級で3回、初級で17回分の魔力しか無かったんだ。世間的にはまあ普通よりは少し多い程度だね。


 ここの都市、ラッセルクルーは周辺でも有名な大都市なんだけど、人口が大体1350万人。その内の2%程が軍に所属している。その中でも魔法兵になれるものは1%と言ったところか。


 魔法兵の数は大体3000人。狭き門だと思うけど、大都市ではこのくらいの軍隊も必要なんだ。何か国にあれば、軍を出さないといけないからね。ただ、このヘザリントン王国ではラッセルクルーは内陸部に当たる。国境までは遠いんだよね。


 即応部隊というよりは、じっくりと戦争をやりに行くという方が正しいのかもしれないね。私にとっては貴族籍から抜ける事よりも、戦場に行かなくて済むと喜んだくらいだ。


 そんな訳で、トリスタン伯爵家からは抜ける予定なんだ。男系だったとしても残りたくは無かったが。単なる法衣貴族に何の価値があるというのか。ただの政治家じゃないか。


 そんな事よりも、魔法についてもっと知りたいと思ったのは言うまでもない。前世には無かったんだ。興味があるに決まっているじゃないか。だから私にとって平民落ちというのは何の苦でもないんだよ。ただ、目標に向かって進んでいける程度の認識だったんだ。


 だからこそ、家庭教師の勉強も頑張ったのだ。家庭教師の勉強内容には魔法の作成もあったから。魔法は作るものなのだ。……少しばかり、使いにくいものではあったが。


 思っていた魔法とは違ったわけだ。まず魔法はスクロールを使わなければ発動させることは出来ない。これは魔法兵であろうと同じである。そしてスクロールは使い捨てだ。1つの魔法に1つのスクロールが必要なのだ。それが実に面倒だ。


 スクロールの作り方を学んだが、これがまた面倒なのだ。何種類かの派閥があるが、それはまずは置いておくとしてだな。まずは皮紙を用意しなければならない。


 何の皮紙でも構わない。ゴブリンの皮紙でも良いし、ウルフの皮紙でも構わない。とりあえず皮紙を用意する。大きさである程度の等級が解るのだが、これはまあ置いておこう。


 次に用意するのは魔石インクだ。作り方は何かの血に何かの魔石を粉にしたものを混ぜるだけだ。この時に同一の魔物であれば品質が良くなり、威力が上がるらしい。


 そして、それらを用意出来たら、皮紙に魔石インクで文章を書く。この文章を書くのに当たって、色々と派閥がある訳だが、まあそれは置いておこう。とりあえず、これで威力や属性、効果、範囲、形、消費魔力、詠唱文等、その他諸々が決まると言って良い。


 最後に魔水に浸して数時間待つことで完成だ。魔水とは水に魔力を込めたもの。誰でも作ることが出来るのだが、最大魔力量によって魔水の濃度が決まってしまう。


 そして、これが最大のネックなのだが、魔力には癖がある。魔力の色と言ってもいい。それが個人ごとに違うのだ。これが使用者と作成者の魔力の相性が良くなければ威力や範囲、効果が下がったりする。魔法とは余り便利な物という訳では無いのだよ。


 ただ、魔法の使用とは違い、作成には魔力は使用の半分程度でいいらしい。だから私は上級魔法は使えないが作ることは出来るという訳だな。中級ならば6個、初級ならば34個を作成可能だ。


 そこまで作るのかと言いたいこともある訳だがな。試しに使う事も考えれば、もう少し作れる数は少なくなるだろう。それでも上級魔法が作れるというのは大きなことだ。それは私の強みになるだろう。作ったところで使えない訳だがな。


 そして、作り方の肝。文章を書くことなのだが、これがまた面倒なんだ。大きく分けて8つの派閥に分かれている。2つに分ける方法と、4つに分ける方法がある訳だが、4つの方を紹介してから2つの方を説明しよう。


 まずは4つの分類だ。詩集閥、散文閥、文字列閥、論文閥の4つに分かれている。これに各々人語か精霊語かを付けて8つの派閥に分かれているのだよ。実に面倒だ。


 簡単に説明しよう。詩集閥は詩を書くのだよ。情熱的に書けば火属性が、悲恋の話を書けば水属性がとそういう感じで作る。長所は威力や範囲が大きくなることが多いが、短所は狙った魔法が作りづらいのと、詠唱文が長くなりがちという所がある。


 散文閥は文章を書くのだが、短文を色んなところに散りばめて作る作り方だ。長所は詠唱が単純化しやすく、皮紙の形に寄らない分、色んな皮紙で作成が可能だ。短所は威力や範囲が低い傾向にある事だな。狙った魔法は作りやすかったりするのだが。


 文字列閥はただ単にどんな魔法にしたいかを淡々と書いていくだけだ。個人的にはこれが一番簡単に作れるな。長所は効果や形を確定させやすく、皮紙が少なくて済む。短所は詠唱が文章になっておらず、読みにくいのと、消費魔力量が増える傾向にある。


 論文閥は論文を書くのだよ。これが難易度が高いと思われる。長所は消費魔力が少なくなりがちで狙った効果や威力の調整がやりやすいらしい。短所としては、皮紙が大きくなりがちなのと、詠唱が長い。そして、論文に矛盾があると効果が激減するという事か。


 それを人語か精霊語で書くわけだが、それについては差が無いと言われている。ただし、文字が汚いと、威力など色々が下がると言われている。作成は実に面倒なのだよ。


 ただな。転生者の私としては魔法と言えば、魔法陣が出てくるわけなのだが、魔法陣では魔法の作成は可能なのかと言ったところだな。そんな訳で、勿論試してみた。結果は作れたわけだな。


 魔法陣での作り方はまだ公開していない。色々と解っていないことが多いからな。とりあえずは作れたという結果があればいい。それで後は研究あるのみだ。


 今年からは貴族院に5年間通う必要があるのだが、そこで研究するつもりだ。貴族院でも授業はあるが、必ずしも出る必要は無い。家庭教師を雇えなかった者たちの救済措置の様なものなのだ。


 トリスタン伯爵家は法衣貴族とはいえ、伯爵家。金はあったため、私も家庭教師を2年程付けて貰った。それで5年分の勉強は終わったつもりだ。


 後は社交に出なければならない。午前中は2つの授業を熟し、午後からは社交だ。子供の社交は危なっかしいが、社交にも慣れねばならない。言って良いことと悪いことを覚えるのだ。


 私は言って良いことしか教えられていないからな。言ってはいけないことはそもそも教えられていない。跡継ぎでも無いし、魔法兵にも成れなかったからな。その辺は仕方がない。


 だが、社交の情報収集では成果によって小遣いが出る。それを当てにしながら社交に出て、資金を貯めなければならない。そうしないと魔法の研究が滞ってしまう。


 魔法を作るには金が要る。最低でもその位は稼がねばなるまい。社交も頑張らねばならないようだ。必要ないのだが、情報が金になるのであれば頑張って金を稼がせてもらおう。


 とまあそんな訳だ。とりあえずは貴族院に行って魔法の研究を自由にさせて貰おう。ゆくゆくは平民落ちをするのだからな。どうしようか。魔法屋でも始めるか。この都市には沢山あるが、魔法屋を開いてゆっくりと生活するのも悪くない。


 戦争とは違うところで、ゆっくりとスローライフを送るのだ。魔法の研究をしながら魔法屋をしつつ、やりたいことをやればいいか。さて、楽しくなってきたな。

完結後に読み始めた人へ。何話で脱落したのかを感想に書いていただけると助かります。

そして、脱落しようと思ったとき「457話 10/26 魔法が全部売れたぞ」から読めばなんとなくで話が分かります。むしろ最後まで読み切った人が居るのであれば、報告してください。書いておいてなんですが、私は100話程度で脱落する自信がある。

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[一言] 173話
[一言] 1話で脱落しました
[気になる点] こやつは誰に向かってなんでこんな口調で説明してるんじゃ?
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