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異世界転生物語〜二度目の人生は剣士となる方向性  作者: 飛鳥
三章 少年期〜王都脱出編
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三章14〜“ドジを踏んだら”

 昨晩はどうやら何事もなかったようだ。


 俺も疲れていた分ぐっすりと眠れた気がする。

 見張りはクリスとアルフリードとリドルフが交代で行なっていたようだ…申し訳ない。

 用意されている朝食を食べて、アルフリードから簡単な注意事項を聞かされてから出発する。

 森を通過の為の心得や現存種であろう魔物の情報だ。

 ジュラテッカの事といい現存種だけとは限らないが、現存種の事だけでも知っておく方がいいと。


 一応遠回りも考えたらしいが、かなり王都に近付いてしまうので、王都に魔物が集まっている以上、もしもがあるので避けて行きたいのだとか。



 木々が生い茂り、空からの光を葉が遮ることで不気味な薄暗さを作り出す。

 木の太さや大きさは様々だが、前世で見ていた木に比べるとどいつもこいつも大きく、そして何より背が高い。


「わかってると思うけど、ここからは危険が増えるから油断しないように!」


 アルフリードが確認を込めて全員に言い渡す。

 それぞれが頷いたのを確認してから先頭のクリスが歩き始めた。


 木の根が地面から顔を見せている。

 いや、この場合足を見せている?サイズ的には足の指……?

 とにかく足が引っかかりやすい…特に子供の俺たちには歩きにくい足場だ。

 脚の長さの問題で簡単に跨いで進むことが出来ない。

 最低でも軽いジャンプは必要なくらいだったり、よじ登るように乗り越えら必要がある。

 パルクールを獲得していたら余裕なのだろうか?

 動画見た事あるし、今度暇な時にでも体力作りの一環としてやってみよう。


「上、気をつけて…」


 クリスが少し離れた木の上を指差して全員に注意を促す。

 猿だった。

 いやチンパンジーの方が近いか?

 体格のデカさはゴリラか…。

 頭にツノが生えたチンパンジーよりさらに長い手を持つ黄色い毛並みを持つ猿。


「ジャルコンガ…おそらくだけど群れかも知れないね…」


 “ジャルコンガ”

 大型の猿型の魔物。

 知能が高く群れで行動するが、そこまで好戦的ではないが、人間の子供が大好物。


 これは予めアルフリードが存在を確認していたので聞いていた。

 元からこの森はジャルコンガの生息地らしいが、そこまで危険度が高いわけでもない。

 ギルド判定ならCらしい。


 子供連れの俺たちは…と思ったが、彼らは火が大の苦手で、松明さえあれば、こちらから仕掛けない限り何とかなる事が多いらしい。


 まぁ俺たちは松明を今持っていないんだけどね…。

 警戒を緩める事なく先頭のクリスに続く。

 頭上を注意しながら、足場の悪い場所を歩くのだ。

 何ともやらしい作りだ…。


 俺が苦戦してる中レイスは軽々と進んでいく。

 レイスはエルフだから森は慣れているのだろうか…。


「なぁ、森を歩くコツとかないのか?」

「こればっかりは慣れでしょ?」


 ですよねーー。

 俺もそうだろうと思いましたよ!

 そんな俺は森の危険を甘く見ていた。

 足に変な感触が走り、嫌な予感が脳裏を過る。

 すぐ様足に蔓が巻きついてきた。

 そして凄い力で引っ張られる。



「う、うぁぁ…!」

「おおっと!大丈夫かい?」


 すぐに真後ろにいたアルフリードが蔓を剣で切断して止めてくれた。

 一瞬心臓が止まるかと思った。

 その反動なのか、心臓は今激しく活動している。

 俺は肩で呼吸しながら頷く。


「あ、ありがとうございます」


 横を見ると既にクリスが動いている花の魔物?を斬り裂いていた。


「大丈夫?レオ…ごめんね見落としてた」

「いえ、多分注意を怠った自業自得です…」


 俺は自分の足にまだ巻きついたままの蔓を見た。

 紫色の蔓だ。

 これも森に入る前はアルフリードの説明にあったのだ。


 “フラワーガリブー”

 花の形をした魔物で、その場を動く事は出来ないし、耳も鼻も目も無い。

 だが触手のような蔓を辺り一面に伸ばしてそれに触れたものを蔓で引っ張って丸呑みにする。


 俺はその蔓を踏んだ感触があった。

 つまりドジを踏んだのだ。


「慣れない森だから仕方ないよ、大変だけど頑張ろう!」


 アルフリードがそう言って励ましてくれる。

 正直自分のドジが招いた結果なので少し恥ずかしいのだが…。




 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





 再出発を開始する。

 ジャルコンガは見える範囲には居なくなった。

 理由は簡単だ…フラワーガリブーの死体をアルフリードの魔法で燃やしておいた。

 これで俺たちは奴らの苦手な炎を操る術を持つのだと見せつけるのだそうだ。


 ジャルコンガは賢い魔物なのでそれだけで襲撃はほとんどないと思ってもいいらしい。


 アルフリードはやけに詳しい。

 魔物博士だな…ウン!


 結構歩いた気がしたがまだ昼過ぎらしい…。

 森の中は時間の感覚がおかしくなりそうだ。


「一旦休憩にしよっか?」


 クリスの提案で俺たちは休憩に入る。


「はい集合!」


 クリスが全員を集める。

 アルフリードは理由がわかっているようだった。


「川で汲んだ水は出来る限り温存しなければなりません!しかし森にはこんなのもあるのです!」


 そう得意げに語り出したクリスは蔓が大量に巻きついた大木に近付き、その蔓を引っ張ると、剣でその先を切り開いた。


 中からは水が溢れてくる。


「おぉ〜」


 もちろんクリスドヤ顔である。

 アルフリードとレイスは知っている感じだが…。


 だが何にしろ助かる。

 緊張から喉はカラカラだったのだ。

 レイスもミシェイルも水を同じように美味しそうに飲んでいる。

 やはりみんな同じなんだろうな…。

 全員水分補給をしてから、少し座って休憩にする。


 あまり長く休憩はしない。

 今日中に森を抜ける事は出来ないが、眠るのに適した場所を探したいので、早めに動いて場所を探したいのだ。

 逆に早く見つければその分早めに休む方針である。


 その為それほど長く休まずにすぐに出発した。


 完全に気配を消した俺たちを追いかける影にこの時気付いていなかった。

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