二章間話〜“ドレイク・アストラル”
〜ドレイク視点〜
伝えなければならない事がある。
だが私には時間はない。
でもわかっていた…お前はきっとここにいる…と。
リドルフを支えにその場所まで来た。
クリスに頼み、そこを探して貰えばすぐに見つかった。
無残な姿だった…。
だが確信があった。
この遺体は自分の妻であると……。
リドルフには世話になった。
クリスやレオを任せるとしよう。
長い付き合いだ、全てを託せる。
クリスも思い返せば長い付き合いだった。
大きくなったし、強くなった。
色々背負わせてしまう…巻き込んでしまう…だが、お前はきっと大丈夫だろう。
レオとはもっと話すべきだった。
剣のことも伝えたい事がたくさんあった。
私は弱く愚かだった。
愛する妻も守れず、息子も失った。
お前は強くなって私のようにはなるな。
母を救った事を誇れ。
死に際で思い出すのは父の言葉だ。
戦いの中で死にたい。
私は戦いの中だったのかもしれない。
結局黒竜の脅威は続いている。
クリスにも王子にも迷惑を…心残りはあるが…私は父とは違ったらしい。
この終わりを満足できなかった。
ミトレア、お前はいつも私を見守っていてくれた。
死ぬ時も見守っていて欲しかった…今はそう思う。
先に死なせてしまった。
守れなかった。
忘れていたわけではない、願っていた…だが現実は甘くなかった。
すまない…。
だがすぐに逢いに行く。
私はお前を振り回しすぎた。
次は私を振り回すといい…。
だが…きっとそうはせずお前は私の後ろを歩くのだろう。
いつも通り何も言わずに、後ろから私を見守ってくれるのだろう。




