苦労人公爵と満月の奥様
今日で短編2!
嫌なものはぜったいに嫌だと譲らないのが私の主義だった
「やだったらやだ絶対いかないから なんでわざわざ私の時間をつぶしてまでいくわけ?面倒くさいだけじゃないの。」
私が駄々をこねるととアリスは困ったようにというか実際困ってるので話しかけてくる
「イリス、今日のためにドレスも何日も仕立て屋と話し合ってきめたんだろう?こんなきれいなドレスを着ているイリスはきっと素敵だと思うが?」
アリスの綺麗な黒髪がさらりと落ちた
「そんな子供みたいに誘ったってだめなものはだめなんだからね ドレスなんてきないんだから。」
そんな私にアリスは困ったように笑った
「何がそんなに嫌なんだ?」
それは…
「だって髪色が今日はおかしいから…」
そうなのだ髪色が今日はおかしいのだ
私ことイリスティーナの実家バルトロッツィ侯爵家にはいわゆる魔の血がながれており満月の日にかぎり髪の色がおかしくなってしまうのだ
おかしくなるといってもただたんにくすんだり一部分の色が濃くなったりといろいろだ。けして桃色にかわるわけではない
そんな泣きそうな私にアリスはいった。
「おかしくなんてない 逆に綺麗だ 上はいつもどおりの銀髪なのに下のほうが綺麗な黒色になってる まるで俺の髪と少しおそろいだな。」
笑いながらそういってくれる彼に私は嬉しくてなきたくなる。
「わかった いくわ、式典にでるわ。」
アリスの言葉に励まされて私はドレスをきて式典に出ることに決めた
「イリスは、髪色なんて関係なくて素敵だ。俺の奥さんはいついかなるときでも美しい。」
歯の浮くようなせりふに少し笑ってしまう
和やかな雰囲気におされていつもはいえないようなこともいってしまう
「いつもありがとう アリスは、私の自慢のだんな様だわ」
…が、そこでアリスの笑顔が固まった
「…てよんだ?」
どこか歪な笑顔で笑いながらもアリスは問いかけてくる
「よんだってなにが?どうしたのアリス?」
今度こそ彼は真顔になった。
「アリスじゃない、アリステイディスだ!女の子っぽい名前でただでさえいやなのに・・・・」
私は泣きそうな声で叫ぶ私の失敗に気づきあわてていいなおす
「ご、ごめんなさいアディスだったよね! つい…」
そうなのだこの幼馴染兼旦那様のこの男はアリスという愛称で呼ばれるのを心底嫌がってるんだった…
昔はどこぞの姫も顔負けの美少女だったのでアリスと呼ばれていたが今でもその美貌は衰えず美少女から美青年に男化したはいいがアリスとよばれるのがトラウマみたいになってるのだ。
「もうだめだ…俺はやっぱ女顔なんだ……もう今日の式典行かない…」
とんでもないことを言い出すあり、じゃなくてアディスに今度はこっちがあせる
「あなた、この国の宰相でしょ!?今日は陛下の誕生日会なんだからいかなくちゃ!いかなくちゃいろいろやばいよっ!」
さっきまで拒否してたのはこの私だが本当は行かないと大変なのだ
陛下は、結構なお年で実子が王位継承争いにより殺しあったあと共倒れで全員相手を呪いながらしんでしまいアディスを孫のように可愛がってくれてる方だ
「でももうだめだよ…ちいさいころは、女性におもしろがれ着せ替え遊びをされ男には求婚される…実は今も女性は俺が公爵の地位だから遠慮してるものもすきあらば遊んでくるし男性にも今月で2回求婚されたんだ…」
え、それ初耳何だけどっ!?
「私のだんな様に求婚ですってっ!?そんなふざけた野郎は私がぶっころしてやるから安心しなさい!着せ替えは私が陣身御供になってもあなたの貞操を守るわっ」
この体さえも差し出してやる!
「イリス…お前は優しいよ陣身御供なんて…そんなことしなくても強くなって俺が追っ払うさ」
アディス…
「大好きアディス…」
「俺こそ愛してるよイリス、俺のことを愛してるといってくれるか?」
ちょっとはずかしいけど…
「うん、愛してるわアディス…」
自分でもわかるくらい浮かれてて頭の中がぽやぽやだ
本当に幸せ。
「あのー…もうしわけありません いますぐ準備しなくては式典に間に合わないのですが…」
ちょっと邪魔しないでよ
メイドなんだから空気読んで…て、えっ?
「「…え、あ、あああああああ!?」」
いつのまにか出発10分前に時間は迫っていた。
うわあああああ
そのあと私とアディスはダッシュで準備をし、お城まで最速で向かいましたとさ
このラブラブしたら周りが見えなくなるクセをどうにかしたほうがいいなと夫婦で悩み結局またラブラブして悩みなんて忘れてしまったのです…
本気でしゃれにならないな…愛のパワ()ーってすげー…
感想待ってまーす