第34話:進路!?休止!?彼、彼女の望む未来
――Side Kazuto Himuro
「んじゃ、進路希望調査ちゃんと書いて来いよ。連絡は以上だ。じゃ、明日な」
そう言って、御堂先生が去っていく。
「じゃな、氷室」
「バイバイ、氷室君!」
「あ、あぁ…じゃあな」
慣れない…
球技大会が終わってからというもの、クラスの連中に良く話しかけられるようになった。
ちょっと戸惑いつつも、返事をする。まぁ、悪いことじゃないけど…
それよりも…
「はぁ…」
放課後のSHRを終えたので、皆、挨拶をして、それぞれ席を立ち下校なり、部活になりに行く。
彩花はインハイも近いため剣道部、ひかりはバイト、沙耶香は生徒会。琴乃も明日が休日と言う事もあって、家に帰省するらしく去って行き…ハジは何時の間にか消えていた…
そんな面々を見送り、ため息を吐きつつ俺は席を立つ。
球技大会から三日……後は夏休み一直線なのだがそこに至るまではまだ、二つの問題があった。
一つは期末テスト…ま、これに関しては特に俺は悩んではいない……唯一苦手な教科があるが、まぁ今回に限っては何とかなりそうだしな…
「ほ、補習だけは避けないとぉおお!!」
叫びつつ出て行った琢磨には死活問題のようだが…
俺が悩んでいるのは…手元にあるもう一つの問題…
「……どうすっかなぁ」
手元のプリントには進路希望調査と書かれている…
教室の外で待っていた華蓮と一緒に学校を出る…
華蓮とは高校に入ってから二人で下校する機会が多い。
三年になって交友範囲が広がったが、一年前までは俺と華蓮に冬至と彩花を加えた四人でつるんでいたのだが、部活がある二人とは下校時間が違うためだ。
なので、華蓮と二人で帰ることになるのは当たり前のこととなっていたのだが、そういえば最近はあんまりなかったな。
そのおかげか…
「お、何時も仲が良いねぇ。どうだい、若奥さん!いいの入ってるよ!」
「あんたもこんな別嬪さんの良い嫁貰ったねぇ」
商店街では若夫婦として扱われている。いい加減、この手のからかいには慣れたが、何故か彩花が居ると烈火の如く怒り出すのは俺の中での七不思議の一つだ。
足は、毎日の奈緒先生の治療の成果もあってか、痛みは和らぎもう松葉は使っていない。
からかわれながら、八百屋、肉屋、魚屋などを一通り周り食材を買う。そこに華蓮が声をかけてきた。
「何かお悩み事ですか?」
「まぁね…進路のことでな……華蓮は実家を継ぐんだろ?」
華蓮の家は少々特殊で、父親が神社の住職というのもあってか、神社で、巫女さんをしている。
「はい。そのつもりです」
やっぱりそうなんか…いいなぁ、具体的な未来図が見えてて。
そんな事を考えていると、若干恥ずかしそうに…華蓮が
「あ、あの…進路でお悩みでしたら…そ、その……住職なんていかがでしょう?」
………
「…は?」
なにそれ…つまり…婿入りしろってこと?
「HAHAHA!華蓮も冗談が好きだな…ま、ありがと…ちょっと気が楽になった。悩んでる俺を元気付けようとしてくれたんだろ?」
「…はぁ……もういいです!」
むぅ…なにその反応?しかも若干お怒りになっていませんか?
「…とはいえ、やりたい事が決まっているのは良いことだよ」
俺は漠然と今を生きることしか考えていない。願わくばこんなのんびりとした日常が続きますようになんて考えている。
ピーターパンの気持ちが少し分かる。大人になんてなりたくな〜い。
ま、無理だっつぅのは分かってるけどね…
華蓮と別れて一人家路に急ぎながら…
「はぁ…どうしよ……」
深々とため息を吐いた…
――Side Kasumi Misora
先輩が球技大会で怪我をしたと聞いてから二日後のこと…
ボクが所属する芸能プロダクション…その社長室でボクはマネージャーと社長さんと向き合って、話をしていた。
「……考え直してくれないか?キミは、もはや売れっ子のアイドルなんだ…才能もある。最近はちょっとスランプ気味だが…霞くんなら乗り越えられるはずだ」
「そうよ。もう一度良く考えてみて?」
マネージャーと社長がボクを説得するけど…もう、ボクの意思は決まっている。
「ごめんなさい…でも、今のままじゃどのみち、良い歌は歌えないんです」
そう、ボクが歌手となったきっかけ…それは先輩にボクを見つけてもらうこと。でも、その希望はもう叶った。その後には何も残らかった…
先輩の顔が見たい。
先輩の作ったオムライスが食べたい。
先輩の傍に居たい……
その想いが先輩が怪我をしたと聞いた時に弾けた。
だから……
「だから…暫く活動を休止します」
凄く悩んだ…
きっかけはどうあれ、歌う事は好きだから…でも、これ以上先輩の傍に居られないという事も我慢が出来ない。
ボクが怪我をしていた時に先輩は傍に居てくれた。でも、先輩が怪我をしているのにボクは傍に居られない。そんなのは駄目だと思った…
玄ちゃんが亡くなって、傷ついた心の先輩…それを救ったのは彩花さんだ。今も、彩花さんが先輩の傍に居る…
このままじゃ、先輩が取られちゃう。遠くに行っちゃう。
嫌だ…
考えた結果…たどり着いた結論は…
歌も先輩も好き…なら、両方手に入れる。
凄く我侭な事かもしれない。でも、昔の玄ちゃんの言葉が胸に残っていた。
女の人を口説きまくっていた玄ちゃんを咎めた時の言葉だ…
『じゃがの、好きになってしもーたんじゃからしょうがないんじゃ。魅力は人それぞれ違うからの。道徳心から外れているかも知れんし、侮蔑の視線に晒されるかもしれん……じゃがの、後悔はせんよ。ワシ自身が幸せなじゃからな…そのために負うべき責任は負う。口説いた女子を幸せにするんじゃ』
『霞ちゃんもいつかはそういう我侭かもしれない選択をしてしまうかもしれん。その時は、迷わず自分に正直な道を行くんじゃ。望まぬ結果になったとしても後悔は少しだけですむぞい』
『結局後悔はするんだ?』
『当たり前じゃよ…自分の理想と違ってしまったのじゃからな。あの時こうしていればと後悔するのは当然じゃ。じゃがの、ダメージは少ないぞぃ。なんせ自分に正直に生きたんじゃからの』
何かを得るためならリスクが必要だ……最悪、歌と先輩の両方を失うかもしれない。
でも、それでもボクは進む。ボクが求めるハッピーエンドを目差して。
そして、ボクは一礼してから部屋を後にした。よっし、頑張ろっと。
――Side Kazuto Himuro
「はぁ〜」
翌日の美術の時間…とりあえず進路希望調査は出したが……辞めよう考えるのは…
「元気ないね?具合でも悪いの和人君?」
心配そうにひかりが話しかけてくる…俺の代わりに彩花がその疑問に答えた。
「あぁ、違うわよ。和人は美術の課題で頭を悩ませてるのよ」
「どういうこと?」
「……そういえば…昔から絵だけは苦手だったな」
首をかしげるひかりに思い出したように琴乃が言う…
「驚きましたわ…和人さんにも苦手なものがあったのですね」
「うん。なんでもできると思ってた」
お前ら、人をなんだと心得る?
ま、確かに俺は絵が苦手だ。いや、もはやトラウマといっても過言ではない。そのトラウマの原因は、今やブラウン管の向こう側の人である少女だ…
『だーかーら!!なんでそこで黒混ぜちゃうの!?』
『ちょ、ちょっと!!描いてるのって、海だよね!?なんで海が真っ赤に染まってるの?演出?要らないよそんなの!』
『そもそもなんで下書きしないで直接絵の具塗りながら筆で絵を描いてるの?…は?めんどくさい?二度手間?……絵を舐めんなコラあああ!!』
あやつの絵の特訓は地獄だった。
つか、そもそも俺には向かないのに……
これがきっかけで絵が物凄く嫌いになったのは言うまでも無く、絵の練習が歌の練習に代わった時は心の中でガッツポーズだった。
ふと過去にひたっていると…
「へっへーん。氷室の弱点見つけたりーー!」
琢磨があらわれた。
かずとのじごくづき
「へぶ!?」
あほののどにかいしんのいちげき
あほはちからつきた
「な、なにすんじゃこらーーー!!」
なんと、あほがよみがえった。
かずとの…
「もういいからそれは!!」
「えぇ〜」
琢磨の突っ込みに、さっきから、妙なナレーションを入れていたハジが口を尖らせる。
「いくら加減したとはいえ、もうちょっとダメージは残ると思ったんだが…打たれ強くなったな。」
「嬉しくねぇよ…」
まぁ、こいつに構わずさっさと絵を描かねば。
今回の美術の期末テストはこの課題…テーマは自由だ
つまりは、好きなもんを描けって事だ。
風景だろうが人物だろうがなんでもござれ、琢磨なんぞはヌードを描こうと、鼻息荒く女子に迫った挙句に彩花の机投げで力尽きていた……痛いんだよなぁ、あれ…
くるくると鉛筆を回してから、一気に書き始める
「は、早!」
「ちょ、ちょっと真面目に…」
周りの声が聞こえなくなる。それほど絵に集中していた。
一つ一つ、手順を思い出しながら嫌になるほどに描いた絵を描く…それは俺が唯一、霞大先生からお墨付きを貰った絵だ。
「……下書き完了っと」
あっと言う間に描き終える。これが今回の秘策。ふふ、過去の作品から見たらクオリティは雲泥の差だ。恐ろしく高い
絵の中では一人の少女が微笑んでいた。
「この人…どっかで見たことあるような…」
「…あら、ひかりさんもですの?私も何処かで…」
首をかしげるひかりと沙耶香。
「なぁ……この娘…Soraに似てないか?」
「…本当だ…しかし…何故、和がSoraさんの絵を?」
「それに、若干幼いよ。中学生くらいに見える」
琢磨の一言がきっかけとなって、琴乃とハジが訝しげに俺の方を見る。
そして…
「馬鹿ぁあ!!」
何故か彩花に後頭部を殴られそうになり…
「ずいぶんといきなりだな。このやろ」
首を捻って交わす。その風圧が滅茶苦茶涼しく感じた。
多分、冷や汗+風圧のコンボのせいだろう。
俺の肩を掴み、ガクガクと揺らしながら彩花は吼える。
「うっさい!なんで!?これ霞よね!?なんで霞の絵を描くのよ!?しかも滅茶苦茶上手いじゃない!」
まぁな…いったい、あいつをモデルに何枚書いたと思っている。
そう、それは地獄の特訓が風景ではなく人物画に及んだ時の事だ。
恥ずかしそうに…
『ぼ、ボクをモデルに描いてみて?』
と、言われたので早速描いたのだが…その絵は速攻で破かれた
『これ、誰!?っていうか、人間にみえないよ!?』
そして、幾度も書かされ…
『ぼ、ボクの顔はアン○ンマンじゃないよ。顔がまん丸じゃない!!』
『つ、角なんて生えてないでしょ?』
『挙句の果てに棒人間!?2キロ先のボク?やる気あるの!?』
泣かれた時には本当に地獄だった…
爺にボコボコニされ、霞には冷たくされた挙句、手当ての際に傷口に塩を塗り込まれた……滅茶苦茶痛いんだぞ?
ま、それをきっかけに死に物狂いで霞だけは描けるようになったのだ。
「ああ、こいつはな俺の絵の先生なんだ。自分だけはまともに描かせたかったらしくて、何枚も練習した。だからこれだけは書けるようになったんだ」
と、説明がめんどくさいので超簡潔に話した。
その後、霞の事について聞く声が多かったが、のらりくらりとはぐらかしつつ、授業が終わる。ま、これで問題の一つは片付いたな。後は…
期末テストも近いので授業は普段より多少早く終わり、放課後となる。
だが、この後に控えるのは進路希望調査の2者面談だ。
期末前に進路を決めておきアドバイスを貰うことでやる気を向上させるのを狙っているんだよ。とはハジの談だ
んで、釈然としないのが…
「なんで、初日の最後なんだよ俺…」
そう、俺の順番は初日の最後。俺以外の面子はア行からの出席番号順だ。俺は、ハ行だから後の方なんだが…
ブツクサ良いながらも一旦、家に帰ってから着替えて私服で時間通りにやってきた。
前の奴がでてきたので、教室の扉を開けると…
「氷室ぉぉお!!」
何時もより怒りが3割倍増の御堂先生のチョークの嵐。
咄嗟に、扉を閉めて防御。むこうでカカカカッ!とか音がしたが、手裏剣じゃあるまいし…気のせいだろ
んで、改めて扉を開けると、足元にはチョークだった物体の成れの果てが転がっている…掃除が大変そうだな。
「座れ!!」
有無を言わさない迫力で怒鳴られ、静々と対面に座る。
席は真ん中の列の前のほうの席四つをくっつけての面接スタイルで、先生は黒板を背に座っており、一枚のプリントをバンっと荒々しく机にたたきつけた。
ミシッと机が悲鳴をあげたことから、かなりの攻撃力だと推測される。
そして、置かれている紙は俺が出した進路希望調査だ。
「なんて書いてある?」
「? 読めませんか?これでも祖父譲りで字は結構上手いほうだと思うのですが…」
「皮肉も通用しねーのか!!まぁいい!!この第一志望の幸せ家族計画!ってのはなんだ!?」
御堂先生の怒りの理由は俺の出した進路希望調査だ。
とりあえず、将来の夢を希望順に書いてみて先生と相談して進路を決めようと思ったのだが…
ちなみに内容は…
第一希望 幸せ家族計画。つまり、幸せな家庭が築きたい
第二希望 幸せ新婚生活。子供が出来ない場合、せめて奥さんと一緒に幸せになりたい。
第三志望 幸せ睡眠生活。独り身の場合、働かないで寝て一日をぐーたら過ごしたい。
という感じだ。とりあえず、描いてある事の意味を話してから、俺の希望を言う。
「先生、男なのに情けないというかもしれませんが、俺は寂しいんです…」
「…氷室……」
――Side Maki Midou
氷室の進路指導調査のプリントを見たとき、私は怒りに打ち震えた。
私への挑戦としか思えなかった。
だからこそ、あいつの面談を初日の最終にしてじっくりと話すつもりで居た。
もちろん、次の日の面談が終わった後も、あいつを呼びつけて話すつもりで居た。
だが…
「先生、男なのに情けないというかもしれませんが、俺は寂しいんです…」
あいつのその言葉と、寂しそうな…愁いを秘めた目で苦笑いを浮かべた時に怒りは全て吹き飛んだ。
「…氷室……」
あいつの両親は既に亡くなっており、天涯孤独の身となっているのも、橘の親が身元保証人になっているのも知っている。
だが、こんな氷室の表情は初めて見る…。そして、氷室は静かに語りだした。
「普段はあまりそうは思わないんです…彩花がいる。冬至や華蓮が居る…そして、新しく友達も出来た。涼香さん…彩花のお母さんなんですが…見守ってくれている人も居る…寂しいと思う暇なんて無いんです。先生も居ますしね?」
やめてくれ…私はそんな立派な人間じゃない…
「でも…家に帰って、夜に一人で居ると、どうしようもなく寂しくなるときがあるんです。時々彩花が、心配だとか言って泊まりにくるんですが…やっぱり、寂しいんです」
私は、気付かなかった。自由に、のびのびと生きているんだと…ふてぶてしい奴だなんて思ってたんだ…。だが…
「橘か…」
あいつは気付いていたんだろうな……
「はは、あいつの前では強がるんですよ俺。あいつは優しいから、寂しいなんていったら毎日泊まりに来るでしょうしね。俺の弱さであいつを拘束したくない。だから、内緒ですよ」
違う…それは違うぞ、氷室。
おめーはつえーよ。精神的にも肉体的にもな…
「だから、家族が欲しい。失ってしまったものは戻らない。だから、俺が作ろうと思ったんです。一人の女性と愛し合って、結婚して…そして、生まれた子には俺みたいに寂しい思いをさせないように、暖かい家庭を作りたい。将来の事を考えた時に、それが俺の夢なんだと気がついたんですよ」
氷室の話を聞きながら、私は自己嫌悪する…そして…
「私は…先生失格だな。お前の抱えているものにまったく気がつけなかった」
と、ポツリと呟いた…
その言葉にきょとんとし、氷室はさも当然に
「そんなの…当たり前じゃないですか?」
そう言った。
「当たり前って…」
「だって、先生は別に人の心が読めるとかのエスパーじゃないでしょう?なら、話していないんですから気がつくわけ無いじゃないですか。普通の人間なんですから」
「………」
「大体、ひとりひとりの悩み事に付き合ってたら先生ハゲますよ?何人居ると思ってんですか?相談してきたら答えてやる…そんなんで良いと思いますよ。それに、俺は割とポーカーフェイスですから…この事は正真正銘のエスパーである奈緒先生にすら気付かれてませんよ」
こいつは…
「くく…」
「あ、信じてませんね?なら、今度ポーカーでもします?言っておきますが俺はポーカー滅茶苦茶強いっすよ?ベガスに行っても通用するくらいに」
何を細かいことに悩んでいるんだ私らしくも無い。
それに、生徒に悩みを解決してもらうなんて…
なんか凄く可笑しかった。
――Side Kazuto Himuro
……良く分からんが、先生が大笑いしている。変なもんでも拾い食いしたんだろうか?
やがて、落ち着いた先生が…咳払い一つし…
「悪かったな。で、進路の事だが…とりあえず、成りたいもんとかは無いのか?」
「特にありません。ですが、進学はしないつもりです。金、ねーっすから」
幾ら節約しているとはいえ、大学に行く余裕なんて家にはないのだ。
残してくれたお金にも限りってもんがある。
ま、バイトしてなかったからだと言われたら、耳が痛いんだが…
「……つまりは就職か。何処でも良いって事か?だが、希望位はあるだろ?家から近い方が良いとか」
「あぁ、それはありますね。それともう一つ…遅刻しても許してくれるようなところがいいっすかね」
もしくは寝ててもOKな職場だ。あぁ、天国。
そんな妄想は…
「んなもん…あるわきゃんねーだろが!!」
先生の怒号とチョークの嵐で吹き飛ばされた。
結局、夏休み中に行われる3者面談までには考えとけって事で面談は終了。
問題を先延ばしにしただけに過ぎない結果となった。さてはて、どうないしよ…
進路…それは長く続く道の最大の分岐点。
それぞれの未来を大きく左右する…
高校生活最後の夏が始まろうとしていた。
更新完了〜。
最近、スランプ気味の上、寒くなってきた…キーボード打ってると手が冷たい…
彩花「根性なしね!」
ひどっ
彩花「うっさいわね。こっちはそれ所じゃないわよ!何よ今回の話!霞ばっかりさ!」
だって、球技大会でずっと欠場してたしさぁ…正直、ファンレターというか霞ちゃんを出してーの声が多いって言うかさ…
彩花「だからって!」
ふっ、お客様あっての商売のように、読者あっての作家さ。ニーズに答えるのは当然さ。悔しかったら彩花ちゃんも人気を集めればよろし。
彩花「くっ!?」
ふふん。さて、今回からは霞ちゃんの猛反撃が始まる予定。ありゃー、こりゃ勝負ついたかな
彩花「まだよ!」
じゃ、それは頑張ってもらうとして。今回はちょっとだけ真面目に進路の話。次回もその続きかな…
彩花「霞の奴…何をするつもりなの!?」
それは次回のお楽しみ。では、皆さんまたお会いしましょう。この季節、風邪やインフルエンザに気をつけて下さい。ではでは…