世界最強の軍隊になるチャンスを逃す国王(sideルーカス)
どうも雷鬼です。初投稿で未熟な点が多々ありますが、読んで楽しんでもらえたら幸いです。
sideルーカス
「軍隊か…いい思い出はないが、師匠のために頑張るとしよう。」
ルーカスは戦神であるため、戦に関してはどの神よりも詳しい。その戦いが何が原因で起きたかなども分かる。そして、大きな争いの多くが人間の、それも一部の人間の私利私欲によるものだということも誰よりも理解している。
「誰だお前は!」
軍基地へ行くと案の定警備している人に銃を向けられた。
「いや…私は軍隊に入隊しようと思っているのだが…」
ルーカスが手を挙げながら言うと
「そんなのここに来てするもんじゃない!役所に行け!」
と言われ、追い払われてしまった。
ルーカスはポカンとしていた。なぜからルーカスは戦に関しては詳しいが、戦以外のことに関しての知識はぶっちゃけ子供ぐらいのものだったのだ。
「とりあえず、役所に行くか…」
「軍隊に入隊希望なんですね。ではこの紙に必要事項をご記入ください」
そこでまたルーカスは戦慄した。ルーカスは電話番号を持っておらず、両親もいないからだ。
「申し訳ないのだが、両親はいないのだが…電話番号も…」
「ではその欄は空欄にしておいてもらって結構です」
かなり申し訳なさそうな顔をしていた。
「これですべて書き終わったのだが…」
「了解しました。はい、問題ないですね。では早速、身体能力検査に移っていただきますね。こちらです」
そうして連れて行かれたところは謎の器具が沢山ある部屋だった。
「まずこちらでこの藁人形を攻撃していただきます。武器はお持ちですか?」
「いや、俺は拳で戦うスタイルだから武器は要らない」
「承知しました。では、お願いします」
ドーン!
ルーカスのパンチが炸裂した瞬間、藁人形はバラバラに砕け散った。上にある測定装置も余波で壊れていた。
役所の職員はポカーンとしていた。
「壊れた?今まででもヒビしか入ったことがなかったこの人形が?あれ幻覚かな?」
「その…すみません。これは弁償いたしますので…」
「ハッ!いえいえ、これはこちらの不備ですので。弁償は大丈夫です」
「そう、ですか…」
「では、次に行く前に1つ質問なのですが…あなたの担当したいのは前線での戦闘か後方支援どちらでしょうか?ちなみに2つは給料に差があり、前線での戦闘のほうが給料は2倍ほどになります」
「俺は後方支援のスキルを多く持っているのだが…それによって給料が上がったりはするのか?」
「そのバフが戦術級に値する場合、前線での戦闘よりもはるかに高くはなりますが、私から見るにあなたの力なら前線で戦闘するだけでも普通よりかなりの給料を見込めますが…それでもですか?」
「えぇ、俺はあまり人を殺したくはないので。ここに来たのも仕事が欲しいからですし」
「わかりました。ではコチラに来てください。次はこちらの人形たちすべてにできる限りのバフをかけてもらえますか、ちなみに、現在最強と言われているバッファーの記録はは
「わかりました」
そう言ってルーカスは全力でバフをかけた。そう、全力でだ。ルーカスは戦の神。なのでもちろんバフの効果はとてつもなく高いのだ。そんなルーカスが全力でバフをかければもちろんとんでもない数値を叩き出す。
9870でってハァ!?どうなってるんですか!?37000!?」
「あの、何か問題でも…」
「いえ、これはとんでもないですね。戦闘もかなりできるようですし、この時点でもおそらくは必要な時間を積んで学ぶことを学べば一個中隊を持てるレベルですね」
「ありがとうございます」
そうしてその後の検査もありえない数値を叩き出していき、すべての検査が終わる頃には職員はもう驚き疲れていた。
「こっ、これで検査は終了です。こちらが出口です」
「上手くできたのか?数値は良かったようだし、おそらくは入れるだろう」
side 国王
「何?とてつもなく強い軍隊入隊希望者?それがどうしたんだ?」
「それが…戦術級に値するほどのため、今すぐにでも部隊を任せようというのと、強すぎるためにスパイだと疑う声が衝突していまして…国防に深くかかわるということで国王陛下に判断を仰ぎにに参った次第です」
「そいつの情報を教えろ」
「承知いたしました。その男の名はルーカス、名字不明、つい最近ここレオナに移住してきた人間で、両親は他界、そして…「論外だ論外!そんな強い上に怪しい人間を軍隊に入れられるか!十中八九スパイに決まっているだろう!そんなのもわかんないのか!無能どもめ!この話は終わりだ終わり!さっさと引っ込め!ついでにそのスパイをひっ捕らえろ!いくら強くても物量にはかなうまい」
この国王は知らない。その決断が、世界最強の軍隊の座を手に入れられないどころか、国家の危機に陥る決断だったことを
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