大樹海のダンジョン6
どうも雷鬼です。初投稿で未熟な点が多々ありますが、読んで楽しんでもらえたら幸いです。
66階層
「さすがにこれは予想できなかった…」
出てきたのは悪魔である。目の前のだけでも100体はいる。
「まっ、まずは『鑑定』」
アークデーモン
レベル 10000
体力100000000魔力100000000 攻撃力100000000 防御力 100000000素早さ100000000
スキル 全属性魔法 即死
全属性魔法 全ての属性の魔法及びその派生の魔法が使えるようになる。
即死 自分よりステータスの合計値が低い敵を即死させる。回避不可
「なんだよこの敵!完全に殺しに来てるだろ!なんで50階層ボスと同等かそれ以上の敵がこんなにたくさんいるんだよ!魔力とレベル以外のステータス1億だった頃の僕だったら『即死』食らって死んでたぞ!」
神様がこの世界に僕を送ったのが邪神討伐後でよかったと安堵した今現在。
「さて、でもまたドロップ品がおいしいんだろうし、狩りますが。幸いステータス的には余裕だし」
パリンパリンパリン、ゴトッゴトッゴトッ
ん?ゴトッ?
アークデーモンを倒して出てきたのは岩サイズの魔石だった。何かに使えるかもしれないのでアイテム巾着に入れ…また来た!
パリンパリンパリン…
「ゼェゼェ。疲れた。精神的に。でもこれで魔石もたくさ…また来た!?」
パリンパリンパリンパリンパリン………
悪魔を倒しきった頃、どこからかスピーカーから聞こえるような声が聞こえてきた。
「あの〜そろそろ攻略やめてほしいんだけど…ドロップ品が美味しい敵がいるたびに狩り尽くされるとこっちもリポップさせるのに力使うから…欲しいもの渡すから帰って欲しいな…」
「誰?まさかこのダンジョンを作った人?なら質問。あなたって日本人だよね」
「えっ、まさか君もかい!?」
「やっぱりか〜。僕は斎藤護。13歳。日本人だよ。そっちは?」
「俺は山中ヒロシ。この世界に来た、というか飛ばされたのはちょうど20歳の頃で今は42歳。日本人だ。いやーまさかこの世界で日本人に会えるなんて!興奮が収まらないよ!」
「僕もです。まあ僕はこの世界に来てまだ1カ月も経ってないですけど」
「そうなのか!すごいな!どうしてそんなに強いんだ?」
「ああ〜。これはステータスポイントをインチキみたいな方法で大量に増やしていたからですね。今はもうできませんけど。ところでこちらからも質問いいですか?どうしてあなたはダンジョンを作ったんですか?」
「それは俺のスキルのおかげだ。『引きこもり』スキルが進化して、『家作成』スキルになって、そのスキルで作れるものの中にダンジョンが出てきた頃にちょうどこの世界に飛ばされたんだ。ブラックホールみたいなのに吸い込まれてね。これのおかげでこの世界に来てすぐ盗賊に会ったけど返り討ちにできたよ。ところで結局欲しいものはなんだい?同郷にならあげるのも惜しまないよ」
「僕が探しているのは世界樹の葉と雫です。薬の材料に必要なんですけど…」
「葉ならぼくの目の前にたくさんあるよ。でも雫ってなんだい?俺はは『鑑定』を持ってるけど世界樹の雫は見つけたことないぞ。世界樹の雫は別の場所にあるんじゃないか?」
「そうな…
そういいかけた途端、大きい木の前で出会ったおじさんのことを思い出した。世界樹の葉と雫を取りに行くと言っていた時に何か言いかけていた。どうせ危ないから行くなとかいうことをいうのだと思ってスルーしたが、あれはもしや世界樹の雫は別の場所で取れるという意味だったのでは…
「わかりました。とりあえず世界樹の葉を200枚ほどもらえますか?」
「200枚?そんな量じゃすぐなくなっちゃうだろうし、10000枚ぐらい持って行きな。今送るから」
「そんなもらうわけには…」
「いいからいいから。昔この木が世界樹だと知って葉をむしりまくったときにとっておいたやつが大量にあるから大丈夫だよ」
「それではありがたくいただきますってうわ!」
急に目の前にドーンと袋に詰まった大量の葉っぱが出てきた。どういう仕組みなんだろう?一応『鑑定』してみたが本物だった。ホントありがとうございます。
「ところでこのペンダントは何ですか?」
「それは僕のところにいつでも来られるペンダントだよ。さらにこっちからそっちにも行ける。今ならすぐにダンジョンの外に出られるけど…出る?」
「出たいです!そろそろお風呂にも入りたいし!」
「だろうね!現代人として1日でもお風呂に入れないのは嫌だよね。出る場所はダンジョンの前にしとくよ。じゃあ行ってらっしゃい〜」
「ありがとうございました!」
そして目の前のダンジョンの壁は見えなくなっていった。
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