SS イーベルの苦悩
どうも雷鬼です。初投稿で未熟な点が多々ありますが、読んで楽しんでもらえたら幸いです。
sideイーベル
「行ってきまーす!」
そういって学校に行ったのはわらわの主、斉藤である。今ではこの家は一般家庭のようじゃが、わらわが来た頃は本当に酷かった。家は汚く、そこら中がゴミで溢れておって、ゴキブリがそこら中をうろつき、足を置く場所もないような状態じゃったし、あやつの食生活は基本食パンのみ。本当にひどかったのじゃ。まあ、幼い頃に両親がいなくなっていたのじゃから、しょうがないといえばしょうがないのじゃが。あの時の掃除は本当に大変じゃった。「はぁ、あやつはまた弁当を忘れておる。しかもなぜあの力があるのにゆっくり歩くのか。わらわにはわからん。しょうがないのう『擬態 猫』」
妾は猫の姿になってあやつに弁当を届けた。何が「テヘヘごめーん」じゃ。プンプンなのじゃ。その後今日も妾はあやつの晩餐の仕込みをする。あやつはあのような粗末な食事じゃったし辛かったろうと豪勢な飯を作ったら、舌が異常に良く、手を抜いた料理は食べなくなったのじゃ。食パンばかり食べておったのに、贅沢な。
「本当に!妾はあやつの家政婦ではないのじゃぞ!もう!でも、あんな笑顔を見せられてはなぁ…妾はいつまであやつの世話をすればよいのじゃ」まあ、ニンゲンの寿命などたかが80年。それまでは獣神である妾があやつの面倒をいてやるとしよう。
「こらー。何度言ったらわかるんじゃ!一度使ったものは片付けんか!そんな体勢でテレビを見るのではない!そんなところで寝るのではない!あぁ〜もう!やっぱりこやつの配下になったの間違いだったのじゃ〜」
「むにゃむにゃ。イーベル。もう食べられないよ〜」
「幸せそうな顔をしてねおって。しょうがないのう」
そう言いながら妾はアホな寝顔をしながら寝る最強の主を布団まで連れて行き毛布を被せてやるのであった。
読んでくださりありがとうございます。
今回も2話連続投稿となっています。今回はSSを書いてみました。いかがだったでしょうか。
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