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元社畜令嬢 〜今世こそは良い人生を!〜  作者: 神代レイ
第5章 ふしぎの海の元社畜
99/128

2 そこは真夏のシーパラダイス!-2

5章2話です!

よろしくお願いいたします!

「「水練合宿及びダンジョン調査?」」


あまりに唐突なイベントの発表にみんな声を揃えて疑問符を浮かべる。


「ええそうよ。早速説明を始めるわね!」


リーン先生はいつもよりも少しテンションをあげて説明を始める。


「シーナさんの実家のあるヴォルフフォード領よりもさらに南、王国最南端にあるアベレージ領。そこに1年生全員が集まって水中での活動になれるための訓練をしてもらいます。」


水練というのだからまぁ目的はそんな所だろう。ただし、みんなが疑問に思っているのはそこじゃない。


「先生、ひとつ質問してもよろしいでしょうか。」


そんなみんなの疑問を先生に率先して聞いてくれるクラス委員長アリア。


「ええ、どうぞ。」


「なぜ、水練を行うのでしょうか?王国は海に面したこそありますが、今まで海に行く機会はおろか見たことだってありません。存在自体は当然承知していますが、わざわざ遠いアベレージ領まで行って合宿を行う理由はなんですか?」


「うんうん。アリアさんの疑問、もっともだよ。お話しましょう。わざわざ合宿に向かう理由、それは、かつて王国で起きた反乱に理由があります。」


反乱、ね...。そんな話はどんな歴史書にものってなかったな。どうやら大分シークレットな話らしい。


「反乱、ですか?」


「ええ。これは、あなたたち、いえ、私も生まれる前の話らしいわ。私も学生だった頃1度聞いただけだから詳しく知っている訳じゃないけれど。」


どうやらそれなりに古いお話らしいな。1度区切って先生は話を再開する。


「当時、ランブル王国はある国との戦争状態にあったの。ランブルの西に位置する国、リーデッヒ帝国との和平交渉のため、帝国の使者を王宮にお招きしていた。でも、それに納得できなかった王宮の騎士が、革命を起こそうとしたのよ。彼は使者が王宮に留まる2週間、自身の氷魔法を使って王宮近くの山に巨大な水源を作った。そして、使者が帰る最終日に協力者に氷をとかしてもらい、王宮どころか王国まで水に浸かるほどの大規模な水難を起こしたとされているわ。」


初めて聞くその話はそんな馬鹿なことがあるか?と聞き返したくなる程のぶっ飛んだ反乱だった。隣国と手を結ぶのが納得できないやつがいるのは分からないでもない。どんな時代にも自分の考えを持つ人間はいるものだ。だが、その方法が理解できないな。氷魔法が使えるなら王宮全体を凍らせてしまえば良いだろうに。


「先生、なぜその反乱分子はそのような回りくどい方法をとったのですか?」


「いい質問ねアリアさん。それは、当時の人々は水中での活動になれと言うものがなかったからよ。いえ、それは今現在も同様と言えるわ。この中で水中で自在に、自分の思った通りに動けるという子は何人いるかしら?」


当然誰も手をあげない。水というものは人の生活には欠かせないものだ。だが風呂ならともかく、途方もない量の水の中に放り込まれるなんて経験は誰にもない。


「容易く建物の壁を破壊する勢い、それに瓦礫が同時に流れてくる。水中に慣れていない人達がそんな中に放り込まれたらどうなるか、想像にかたくない。そんなことがあったために、王国は騎士学園の生徒に水練合宿をさせようとこの行事を計画したらしいわ。」


「国民全員にさせない理由はなんです?それに、この話を学園以外に公表していない理由は?」


「禁止している訳ではないから行きたいと考えた人は行けばいいということらしいわ。海という広大な湖のことは知っている人も多いでしょうしね。反乱を公表していない理由は私にもよく分からないわ。おなじような人を生み出したくないって考えているんじゃないかしら。」


おそらくその通りだろうな。起きたかどうかも怪しい話を聞いて要らんことを考える輩が現れては面倒だし。当時そんな大規模な反乱が起これば、現代にまで伝わっていないのは不自然だ。


「さて、水練合宿を行う理由についてはここまでにして、次にダンジョン調査についてお話するわ。」


俺はどちらかといえばこっちが気になるダンジョン調査。どんな内容なのやら。


「ダンジョン。簡単に言ってしまえば、超広い洞窟よ。そこは魔物の住処となっていて、調査できていない場所は鉱物や価値のあるものが多いとされているわ。今回は水練のついでにアベレージ領にある初心者向けのダンジョンを見ていこうっていうお話よ。」


「先生、私たちが向かうのは攻略済のダンジョンでしょうか?」


「ええ、そうよ。今回はあくまでダンジョン内部の構造を知ろう!っていうことらしいから、魔物もいなければお宝もない、大きな洞窟を歩くだけね。」


男子全員と女子1名のテンションがパッと見でわかるほどに下がっている。まぁしょうがない。聞いた話では退屈以外の何者でもないしな。テンションを下げた1人である俺は、将来行った時のための勉強だと割り切った。


「3日後、馬車にのってアベレージに向かうわ。4日かかる道のりだから、みんな体を痛めないようにね。着いたらまず水練よ。2日間行って水に慣れて貰った後、ダンジョン調査に1日。次の日に自由時間を1日とって帰る流れよ。必要なものは今日中に資料にまとめて渡すわ。突然の話だけど、みんな準備を怠らないようにね!最悪学園の備品を貸し出すから。じゃあ、今日のホームルームは終わりっ!」


突然始まった合宿の話は突然終わった。

読んで頂きありがとうございます!

次回更新予定日は火曜日です!

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