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26 2週間ぶりの我が家

4章26話、最終話です!


よろしくお願いいたします!

深々と頭を下げてキリムは玉座の間を後にした。


「さて!」


キリムが部屋から出たのを確認したガレス陛下が当事者である俺たちに向き直る。


「まずはシーナちゃん、今回のルティアの件、本当にありがとう!君のおかげでまた娘の顔を見ることができたよ!」


「陛下直々のお言葉、身に余る光栄に存じます。しかし王宮は1部半壊してしまいました...」


「なぁに、あれぐらいチャチャッと直せば済む話だよ!ルティアの元気な顔が見れた。今はそれで十分だ。」


ルティアを見る陛下の顔は慈愛に満ちている。その時の表情は親子なのだなと改めて思うほどに似ていた。


「というわけで、今回の件の褒美を取らせたいと思うんだけど...何がいいかな?」


「よろしいのですか...?」


「もちろんだよ!なんでも言って?ボクに出来ることならなんでもしてあげよう!」


なんでも....か.......。正直今ヴォルフフォードのためにやって欲しいことは無い。俺に対しても別にこれといって思い浮かばないな。かと言って何もないと言うのはそれはそれでもったいない。せっかく王がなんでもやってあげるよと言ってくれているんだから何も無いですよなんていう選択肢は取りたくないな。昔からの貧乏性が出ているな。


お、そうだ!ひとつ思いついたな。


「では、これをお願いいたします。」


俺からのお願いを聞いた陛下は2つ返事でOKしてくれた。その場にいる人達も反対などはしなかった。ただ1人、そのお願いを聞いて非常に不安そうな顔をしている人を除いて、実に和やかな雰囲気で、朝の集会は終わった。


━━━━━━━━━━━━━━━


「なんだか久しぶりな気がします。」


「2週間いなかったんだ。久しぶりで良いんじゃねぇか?」


俺と兄2人は王都ヴォルフフォード別邸に帰ってきていた。2週間見ないだけで、ずいぶん懐かしく感じてしまう。


「早く入ろーぜ。」


「はい!」


門を通り、玄関の扉を開く。


「シーナぁぁぁあ!!!」


「おぼふッ!」


俺に飛びついてきたのは母シーラ。そういえば王宮にいる間一回も手紙書いてないや。心配させてしまったな。


「ただいま帰りました、お母様。あの、苦しい...」


それでも離さないどころか力が強くなる母。タップをかけたらラーマン兄さんが剥がしてくれた。


「お袋、そろそろ離れろ。せっかく生きて帰ってきた娘自分で殺すつもりか。」


「仕方ないでしょう!?1日2日で帰ってくるってみんな言うから待っていたのに2週間も家を空けるなんて!もう家から出しませんからね?!」


「さすがにそれはちょっと...」


「親父はどうした?」


「さっき熱を出して休んでいますよ。我慢していたのが一気に来ちゃったんでしょう。ミリアとナイーダに診てもらっています。」


お父さんそんなことになってたのか。申し訳ないことをした。


「早く会いにいってあげましょう。」


「そうだな。」


「ええ。...ところで、アインは一体どうしたの?」


お母さんがアイン兄さんに目を向けて言う。何も無かったと言うにはあまりにも傷心中である。しっかり食べて健康的なはずなのに頬がこけて肌が青白い。闇魔法でも出てきそうな黒いオーラが見える気がする。


「行き違いがあったとはいえ、シーナの友達に怪我させかけて、カロン殺しの加担しちまったからな。」


━━━━━━━━━━━━━━━


話は少し遡る。色々なお話が終わり、王宮を出た直後のこと。

馬車の用意もされてたが、せっかくなら歩いて帰ろうと思い歩道を歩く。


「たった1日なのにずいぶん疲れたな...」


「色々ありましたからね。私も自室のベッドで寝たいです。」


「そういや、陛下からの褒美アレで良かったのか?」


「あ、あの」


「良いんですよ。私は特にお願いもありませんでしたし。」


「お前が良いんなら良いけどよ。」


「えっと...ちょっとー...?」


「...なぁシーナよ。」


「何です?」


「もう許してやれよ。色々あったとはいえ、行き違いだったんだろ?」


そう、アイン兄さんは現在絶賛怒られ中なのである。兄さん自身に話を聞いたところ、王宮とヴォルフフォードの繋がりを強くすること、断ればヴォルフフォードの心象が悪くなってしまうこと。それらを加味した結果、キリムの依頼を受け、俺たちと戦った。らしい。それはわかった。が!


「それとこれとは話が別です。分かっていながら私の友人に危害を加えようとし、カロンは亡くなってしまった...。カロンも私の友達の1人だったのですよ?」


「そ、それについて少し弁明を────」


「喋らないで貰えますかお兄様。私は今ラーマン兄さんと話しています。」


1人後ろを歩くアイン兄さんを上目遣いで凄んでやると子犬みたいな目になり静かになった。


━━━━━━━━━━━━━━━


「それからこの調子ってワケだ。」


「そ、そうでしたか...それは...」


母さんもなにかいいたげである。やれやれ全くしょうがない...。


「アイン兄さん。」


「は、はい!」


ピシッと姿勢をただし言を待つその姿はさながら忠犬である。学園の人には見せられないかも。


「...いえ、私がなぜ怒っているのかは理解していますね?」


「はいっ!」


「なぜです?」


「わたくしがシーナの友達を傷つけてしまったからですっ!」


「よろしい、もうしないと誓えますか?」


「もちろんです!」


「いいでしょう、あなたの罪を許します。」


「ありがとうございます!!!」


ウチの長兄こんなだったかな…?昔はもう少し頼れる大人って感じだった気がするんだけど...。母さんもラーマン兄さんも若干引いてるんだが。


「兄貴お前マジか...」


「そろそろ妹離れさせてやるべきかしら...」


まっ、いっか。早く父さんやミリア達に顔を見せてやろう。


それに、

また考えないといけないことができちゃったしな...。

読んで頂きありがとうございます!

元社畜令嬢第4章も無事書き終えることが出来ました!次回より、第5章です!よろしくお願いいたします!


次回更新予定日は土曜日です!

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