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4 お願い

4章4話です!

よろしくお願いいたします!

パパもとい国王ガレス様からご褒美を貰って、

先程までニコニコしていたガレス王が急にシュンとした。


「実はね、本題はここからなんだヨ...。シーナちゃん、君にお願いがあるんだ。」


「私に、ですか?」


「そう。友達のために死力を尽くした君に頼みたいんだけど、いいかな?」


「...どのようなお願いか分かりませんので、無責任にお受けはできません。」


「おっとその通りだネ。じゃあお話するんだけど、僕たちの子供は実はアルレスだけではなくてね?」


さっきアルレス殿下が言っていたな、妹がいると。

妹様関連の話か。


「名前はルティア。ウチの女房にそっくりの美人でね?これがいくら目に入れても痛くない程...」


「父上、話がそれかけています。」


「ああごめんよ。で、そのルティアがね、最近ずっと部屋に篭もりきりでなにかやってる見たいなんだよね。」


くる途中に通ったそのルティア様の部屋から聞こえて来た爆裂音と関係があることだろうな。あれで何もやってないは通らない。


「なにかに熱中する。それは別に構わないんだけど、こうも引きこもっていると友達もできないし、何より危険なことなら、辞めさせるまでじゃなくても頻度を抑えて貰いたいんだよ。」


お願いとやらが見えてきたな。まぁようはそのルティア様を部屋から連れ出して欲しいのだろう。あるいは部屋でやっているなにかを辞めさせるようにどうにかして欲しいと。


「そこでだ、シーナ・ヴォルフフォードちゃん。君にルティアの説得を頼みたい!最悪なんかやってることについては何も言わないから、とにかく外に出てきて欲しいんだよ!」


まぁ予想通り。しかし、国王の娘の説得ねぇ。

親がこんなだから正直どんな子なのか想像つかない。

でもこれはチャンスだろう。

ここでルティア様と仲良くなっておけば、これからヴォルフフォードで有事の際はガレス様からの支援を受けやすくなる。それだけじゃない。国王の一族との繋がりの強さは他の領土への圧力にもなるだろう。そうなれば、現状ただでさえ他と比べて領土が持つ力に差があるんだ。ヴォルフフォードの地位は揺るぎないものとなるだろう。

本当に正直不安しかないが、とりあえずやるだけはやってみよう。やり得案件だし?損ないし?


「承知しました。お受けしm」


「あ!じゃあ失敗したらアルレスの嫁に来てもらおうかな!」


「んえぇ?」


なに急にこの人怖い。心読んだ?父の横暴にさすがのアルレス殿下も眉間に皺を寄せてマジかこいつみたいな表情。


「父上、急に一体何を...」


「だってその方がシーナちゃんも頑張ってくれるかなって思ってさ。あと失敗しても何も無いのとかつまらないじゃん?」


「自分の息子を罰ゲームにして挙句この国で1番と言っていいほどの力を持つ貴族のご令嬢に失敗したら罰ゲームの無茶振りをしておいてご自身はゲーム感覚ですか!?」


「そ、そんな怒鳴らなくたっていいじゃん!で、シーナちゃん、受けてくれる?」


「......失敗条件を...具体的に、お、お願い出来ますか...?」


「し、シーナ...別に無理にやろうとしなくても...」


「そうだシーナ。この阿呆に付き合う必要はない!君も嫌だろう。望まない相手との婚約など...」


「い、イエ。コクオウヘイカノチスジトノコンヤクナドネガッテモアリマセン。コレデオイエガアンタイトナルナラホンモウデスゥ...」


「顔も声も言ってることと真逆のことを言いたそうにしているぞ!」


「まぁまぁいいじゃん、承諾してくれたんだから☆失敗条件だったね。じゃあ...そうだなぁ。2週間だ。2週間でルティアを部屋から出せなかったら失敗ってことで!」


かくして、ガレス国王の気まぐれによって、俺は未来をかけたタスクをやることになりましたとさ。


━━━━━━━━━━━━━━━


案内された部屋に入ってすぐにベッドに転がる。


「やっぱり受けるんじゃなかったかなぁ〜...」


今更か。それに、ヴォルフフォード家の地位を磐石なものにするためには、国王家とお近付きなるのが一番の近道だ。家を守るためと、俺が自由に生きるため。


大丈夫。2週間もあるんだ。

1回会っただけで他会社の社長に気に入られて、飲みに行って、そうやって上の地位のおっさんたちのために学んできたコミュニケーション能力がある。

女の子に対するそれは無いに等しいけど。まぁとにかく、腐っているだけでは始まらない!

やるだけやるとするか!俺はシーナ・ヴォルフフォード、反神勇輝。やってもないタスクでへこたれるほど弱い精神は持ってないんでな。

部屋の扉のノブに手をかける。


「はぁ〜〜〜〜....」


いや、やりますよ?でも失敗が怖いのはそうだし、嫌なもんは嫌なんですよ。そんな気持ちを飲み込んで生きていかなくちゃいけない...大人って辛いよなぁ。

まだ15ですけどね。成人扱いだろって?

そういう扱いってだけだから。俺たちまだまだガキだから。

読んで頂きありがとうございます!

まだ定まらないガレス王のキャラ。

はっちゃけキャラって書くの難しいですね。難しいしか言ってない気がする。

次回更新予定日は土曜日です!

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