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17 勝路

お久しぶりです!本日よりまた投稿再開致します!

3章17話です!よろしくお願いいたします!

剣に光を纏わせたカノンはすぐさま外套の男に向かい地を蹴り駆ける。まばたきの間に肉迫するとその剣を振るった。

未だに見るだけで畏怖を覚える笑みを浮かべている男は外套で覆われた手で振るわれた剣をいなす。

そして肘をカノンのみぞおちに突き出す。

カノンはこれを剣の柄尻を上からぶつけ、顎めがけて膝蹴りを放つ。

男は体をひねり、左に回転してそれをかわした。

チャンスと見たカノンは速攻に仕掛けるも華麗に避けられ距離を置かれた。


「いいぞぉ勇者クン!その調子だ!もっとボクにぶつけてご覧よ、キミの剣を!」


嬉しいのか楽しいのか、さらに顔を歪め笑う男はカノンを鼓舞する。


ほんの5秒程度の攻防だが、それについていける者は今はそうそういないだろう。


「ふぅー....、っはぁ!!!」


深呼吸した後勢いよく男に向かっていくカノン。

またいなし、いなされの戦いを始める。はたから見れば一進一退の接戦に見えるその攻防。しかし着実にその差は開き始めている。目の前の敵を本気で斬るつもりでいるカノン。一方で依然笑みを浮かべながら、まるで子供の相手をするようにひらりひらりとカノンの攻撃をかわしている外套の男。


一方は本気で、一方は加減をしての状態であるため次第に本気の方がスタミナ切れをおこす。息を忘れる剣戟が続き、やがてカノンが膝をついた。

近づいて来た外套の男はカノンを見下ろしニヤニヤと笑う。


「残念、器が来るまでもたなかったね。彼女はまだ片膝ついて息を荒立てているよ。戦う前になにか話していたようだから一応警戒してたんだけど、その必要は無かったかな。」


「......まだ終わりじゃないよ...。」


「いや、もう終わりだよ。このままキミにトドメをさして器を回収してここを去る。遠くからいっぱい集まってきてるみたいだけど、ここに集結する前に済む作業だ。ボクの眼はもう取れないけれど、まぁいいさ。無能に任せたボクにも責任はあるしね。じゃあ、サヨウナラだ、勇者クン。次の勇者はもっと強いことを祈ってなよ。」


外套の男はカノンの首を切り落とすため手刀を振り下ろす。


カノンの心の中でカチカチと音を立て時計の針が動く。タイムリミットがそこまで迫っていた。


「時間だ。」


カノンが発した声と共に、彼の体から眩い光が溢れ出す。

そして外套の男に突き出した剣から輝く光の柱が伸びる。カノンの周りには光のオーラが漂い、辺りを照らしている。何をするのか考えていた男は意表をつかれ、目を見開き初めて笑みを無くす。


放たれた光の帯は下から男の顔目掛け放たれる。フードを掠めた光は真っ直ぐに伸びていき天井を破壊する。ドゴン!と大きな音を立て落ちてくる瓦礫。


「はああああ!!!」


一瞬気を取られた男に向けてカノンが光によって長刀と化した剣を振るう。


「チッ...!」


一撃目を避けた無理な体制で後ろに飛び避ける男。

ひとまず安心した男だったが、避けた先の後ろから熱を感じて振り向いた。


そこには自分に向かってくるゴウゴウと燃え盛る大きな岩が迫っていた。この状態で避けるのは無理だと判断した男は初めて外套から生身を出す。片腕を出した男はまだ馴染みきっていないのか微量の闇魔法を手のひらに集約させ、直径が自分の身長よりも大きい岩を受け止めた。


闇魔法を使っているため燃えている炎で火傷をおうこともない、火の勢いも弱まってきている。

だが、回転のかかった岩が少しずつといえども手のひらを削っている。ヒリヒリとした不快な痛みが広がる。そして岩の直撃は免れたとはいえ、このままでは壁と岩の間に挟まる。それで自分が死ぬとは微塵も思ってはいないが、なるべくリスクは回避したいと考えた男は自分の体制を変え、足を壁側に向ける。


だがそのタイミングで後ろからドゴォッと妙な音が聞こえたため確認のために首を向けると、


三白眼に見えるほど目を開き、殺る気満々のシーナが炎を纏わせた剣を突き出し先程よりも早いスピードで飛び込んで来ていた。一瞬の判断で左足に闇魔法を使い、剣だけでも蹴り飛ばそうとするも、それよりも早く接近したシーナの剣が足に突き刺さる。


大した減速もなく男の左足を裂いていくシーナ。

膝下程まで剣が突き刺さり、このまま押し切ろうとするシーナだったが、男は突然剣が刺さった足を曲げた。そして曲げた足を勢いよく突き出す。

剣を手放してしまったシーナの顎に柄尻が当たり、シーナは仰向けに崩れ落ちる。そのおかげか岩に当たることはなく、岩と男はシーナの上スレスレを通過し、壁に激突した。

もくもくと砂埃がたち、静寂が訪れる。

カノンは岩の方を警戒しつつシーナに駆け寄った。

かなりの勢いでぶつかったが、血も出てはいるが、顎の骨折等はなさそうだ。

本当に人間かと疑いたくなるほど頑丈である。

気絶したシーナを抱え、こちらも気を失っているユーリの近くに寝かせた。


さて、多少なりともダメージがあればいいのだが。

これで倒せたなどとは思っていないカノンは岩がぶつかった場所に鋭い目線を向ける。



読んで頂きありがとうございます!

いやー皆さんお待たせ致しました。待ってない?

そんなこと言わんで下さいよ。


みなさんはお盆どうやって過ごされましたか?

僕は休みギリギリでモン○ンストーリーズのストーリーをクリア致しましたよ。


何はともあれ、リフレッシュとまではいかずとも、気分転換はできたと思います。みなさんもいつもと違う日を過ごして仕事疲れを癒してみるといいと思います。

だいぶ気持ちが楽になりますよ。休み明けはほんと辛いですけどね。


とにかく、本日より、元社畜令嬢、投稿再開しますので、生暖かい目で見てやって下さいm(_ _)m


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