表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/91

11 魔力とは

3章11話です!

よろしくお願いいたします!

ミリアの合格が決まる少し前。


「......。」


俺は前を歩くサベラ先生とクラスメイト集団について行きつつ、窓の外を眺めていた。


「不安?」


顔を覗き込んでくるアリア。

何故かニヤニヤしている。なんだかムカつく。


「...不安というか、心配ね。あの子の能力はこの学園の試験に受かれないようなものじゃない。ただあの子、ああいうの初めてだから。」


「なるほど。さっきも相当だったわねそういえば。」


力はあっても発揮出来なきゃ意味は無い。

もう俺からなにかしてやることはできない。

あとは頑張ってもらうしか無いのだ。


「...着いたみたいね。」


アリアの声で前に向き直るとある教室にみんな入っていっている。

俺達もそれに続き中へ入るとそこは、


少し薄暗く、薬品のような臭いが少し鼻をくすぐる一室だった。広さは俺たちの教室より少し狭いか。


人数分の椅子はないため皆立っての見学になる。

黒板のある正面の脇にある扉を開け、中に消えるサベラ先生。しばらくして出てきた先生の手には淡く輝く赤色の綺麗な玉が入ったビンを持っていた。

大きさは野球のボールくらいかな。


「さ!早速始めようか。とりあえずまず質問するけど、皆はこれがなにかわかるかな?」


「分かりません。初めて見るものです。」


「うんうん、そうだろうね。何せ誰かに見せるのは僕も初めてだからね。」


聞く限り相当シークレット中シロモノらしい。

さんざん歴史書とか魔法学の本とか読みふけった俺も初めて見るものだ。


だが、俺にはあれがなんなのか何となく分かる。

先生の顔を立てるためあえて今は言わないがな。

.....ほんとだよ?ホントにわかるよ?多分。


「じゃあ答えを言うけど、これは僕が魔力核と呼んでいるものだ。」


魔力核ね。まぁほとんど正解してたみたいなもんだな。...いやいやホントだって。


「先生、魔力核とは?」


アリアの質問に先生は応える。


「魔力核というのは、この世界の人間は必ず、誰しもが持っている、まぁ言ってしまえば身体の器官のひとつと言ったところだね。僕の考えでは魔力核は、外気中に漂う自然な魔力を取り込み、僕たちが魔法に使う人工的な魔力を作り出す器官と考えている。」


「その理論にたどり着いたのにはなにか確信が?」


「うん。今まで君たちが教わってきた魔力というのは酷く曖昧なものだ。ただイメージすれば魔法が使えるようになる?そんなわけは無い。そこにはちゃんと使えるようになる理由が存在する。」


サベラ先生は自信たっぷりな声で続ける。


「順番に説明しよう。まず自然な魔力だ。これは辺りに無数に生えている草や花が放出しているものだ。彼らは光合成という行動を行うよね?そこで作り出される酸素や養分といっしょに魔力を作り出していると思ってる。試しに小規模の実験をしてみたんだけど、荒野で放った魔法に対して、平原で放った魔法の方が発動までの速度が早かったんだよ。」


草花が魔力を生み出している。

そう仮定すれば辻褄が合うということか?

当然何度も試して至った結論だろうから異を唱えることも出来ないが。


「次に人工的な魔力についてだ。これは僕たち人間だけが持つ魔力核が自然な魔力を取り込み、何らかの方法で作り出されるものだ。人工的な魔力と仮称してはいるけど、これはただ使う属性に合うように調整されただけの魔力だ。この魔力と自然な魔力が反応することによって魔法というものが出来上がる。」


人で例えると、体に入る食べ物が自然な魔力。

そしてまぁ、その、なんだ...出てくるのが人工的な魔力ってとこか。

それを使って、使う?まぁ肥料とかにはなるか。

それが魔法と言った具合だろう。例えが酷いな、我ながら。


「使える属性は血筋によって決まっている。それはその血族が持つ魔力核がひとつの属性にしか変換できないからだ。アリアさんで言うと、君には氷属性の魔力核があって、魔力解放によって自然な魔力を人工的な魔力に変換。そして意識を集中して自身の中にある魔力を解き放った魔力に流し込むことによって人工的な魔力が活性化、それが自然な魔力と反応することで魔法が発動するのさ。」


人というものは生まれながらに魔力というものを体に溜め込んでいる。


これはこの世界に生きる全ての人が知る事実だ。

今回学んだのはそれをどうやって魔法という非科学的な事象を起こすに至らしめているのかだ。


算数とか数学とおなじだ。

いつ数字を覚えたかなんて記憶にない。

気づけば100とか1000とか覚えているものだ。


ではある数を使い100に届かせるにはどうすればいいか。これは習わなければ分からないなんて人も出てくるだろう。


それを求めるための数式、それが今日俺たちが知ったものだ。


魔力に優れた魔法士科の生徒。


これからその実力は上昇していくだろう。

今までにないスピードで。


もちろんこの俺もだ。

俺はこの世界で自由に生きたい。

そのためには強くならなければいけない。

何よりも、誰よりも。


そうなるための近道ができた気がする。


読んで頂きありがとうございます!

日曜は投稿できず申し訳ない!汗

設定を考えるのに手間取りましt

サボってました。

今日明日で投稿して挽回するます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ