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11 学園での姿

2章11話です!

よろしくお願いします!

何とか全員の自己紹介を聞いた。

最後はほとんど聞き流されてたのであんまり覚えてない。


それにしても見た事あるやつばっかりである。


試験中に見た自身満々の男や、天才っぽいやつや武闘派みたいなやつ。

ザ・貴族みたいな女子に庶民的な女子。


パッと見ただけでも個性的そうなやつが多い気がする。

まぁそれはいい。とりあえず今すべきことは

この後すぐに解散となるであろう短い時間で、

できるだけ周りに話しかける。


そして明後日の登校日からの布石を打っておくのだ。

まずは右隣の茶髪のショートボブ女子だ。

横顔だけでも非常に可愛らしい。しかしなんだろう、何故か少し不機嫌そうな表情だ。


「あの...今日は─────」


「チッ...」


......ゑ?


「あの、えっと...」


「はぁぁ...話しかけないでくれる?」


ゑ?あの、ゑ?


━━━━━━━━━━━━━━━


若干傷つき、解散となった教室を後にする。

なんであんなに嫌われてたんだろう...。

初対面だよな?あんな子会ったことないし。


あの後放心して他のクラスメイトに話しかけられなかったし。

まぁしょうがない。ああいう子もいるさ。

こいつとはなんというか遺伝子レベルで合わないなって感じるやつが世の中1人くらいいるもんだ。


気を取り直して、俺が現在向かっているのは1年騎士科

の教室である。

理由は当然彼、カノン・セルニダスに挨拶に行くため。

合格できるか不安がっていたし、一応たった数十分だけとはいえ勉強教えたし、もう友人と言える仲だし?


後、ちょっと傷心した俺の心を癒してくれそうなので。

上手く言えないが、全肯定してくれそうな感じがする。

記憶通りに校内を歩き、騎士科の教室に到着する。

教室同士がそれなりに離れているのはなんでだろうな。

他の科に友達がいる奴らが大変になるだろう。

俺みたいに。

そんなに気にするようなことでもないか。


とりあえず、カノンと挨拶出来れば今日はそれでいい。

扉を開けるため、取手に手をかけようとした瞬間、

目の前の扉がガラガラと音を立てて開く。


目の前には俺よりもふたまわりほど大きいいかつい男子生徒が。


「...あー、ハロー...?」


「ハロー?何言ってんだあんた。」


英語通じないのか。同じ発音の言葉はあるのに。

俺がどうしようかと固まっていると俺の制服に目がついた男子が少し目を鋭くする。


「お前、魔術科かよ。なんで騎士科に来てんだ?」


「うぇっ?!えっと、友人に会いに...」


「魔術科のやつが騎士科にダチだぁ?おい誰だ?んな物好きは?!」


後ろを向き、騎士科の生徒全員に問いかける男。


なんだ?なんでちょっと険悪な雰囲気?

彼が体で振り向いたことで、教室の中の様子が見えた。

騎士科の生徒は皆一様に魔術科の生徒である俺になんで居るの?みたいな目を向けてくる。


ただ1人を覗いて。


彼は何が起きているのか分からないといったように出入口を見つめていた。そして俺と目があった途端、目を見開き、駆け寄ってくる。


「ああ!ごめん、ライオ君!僕の友達だよ!」


ライオと呼ばれた大男はカノンに不可思議な目を向ける。


「はぁ?お前なんで魔術科のヤツとつるんでんだよ。」


「えと、彼女には、入学試験の時にお世話になって...。そこで仲良くなったんだ。」


「シーナ・ヴォルフフォードです。お見知り置きを。」


「シーナ...?お前、『紅蓮の戦乙女』か?」


「そう呼ぶ方もいらっしゃるようですね。見たことはありませんでしたが。」


「...魔術科の生徒、それも戦乙女とダチねぇ...。物好きもいたもんだな。」


吐き捨てるように言うとライオ君は俺を押しのけ、歩いていった。


「ごめんね、シーナさん。いきなり変なことになっちゃって。」


「まぁ、驚きはしたけれど。とりあえず、少し移動しましょう。」


事情は話しながら聞くとしよう。


正門前に歩く道中、カノンから色々話を聞いていた。


「それで、なぜあんな、ちょっと険悪な雰囲気になっていたの?」


「うん。実は今、国王やその関係者、その護衛とか、の仕事が、魔法士に流れ始めているんだ。昔は騎士がつくことが多かったって言うか、基本そうだったんだけど、最近は魔法士を選ぶ方たちが多くてね。それで、未来の出世コースを取られてるって魔術科をよく思わない騎士科の生徒は多いんだよ。逆に魔術科の生徒もそんな騎士科をよく思ってないんだ。」


「なるほどね...」


それで無駄に教室が話されてるというわけだ。


納得と言えば納得。学術科の教室も離れている原因はおそらく、公平性を重視してか?それか巻き込まれたくない学術科の生徒が自分たちの教室も離せと学園側に申し出たか。


「暗黙のルールってわけね。」


「そういうことだね。僕は別になんとも思ってないんだけど、こういう意見の方が異端みたいだから。」


大人側がどう思っているのか知らないが、思春期の子供ならそういうのもあるだろう。


周りに目を向けても同じ色の制服でしか固まっていない生徒しか居ない。まぁ、入学式の日に違う学科のヤツと仲良くなる方がすごい気がするが。

俺とカノンは試験中に知り合ったからいいとして。


ふと、見覚えのある人影を見かける。


後輩であろう女子生徒に優しく微笑み変えている白の制服の男子生徒。アイン兄さんだ。

イケメン、優しい、頭良い。

その上、戦闘技能もかなりの実力。


モテない方がおかしい自慢の兄は後輩の質問に答えている。

学校についてとか、進路についてとか、在り来りな質問だが、質問している女子生徒の目はなんかうっとりしてるような気がするし、その頬は赤く上気している。


「アイン・ヴォルフフォードさん...、もしかして─────」


「兄よ。家では見れない姿ね。」


「あまり嬉しくない?自分の兄が言い寄られてるのって。」


「...どうかしらね。」


アイン兄さんが認めた人なら何も言わない。

と思う。


人にもよるだろうがな。


いい人がいればいいけどな。姉にしてもいい人が。

ちなみに今話しかけていた女子たちは多分脈ナシ。

長く見てきた兄の顔はわかっている。

あれはビジネススマイル全開だわ。


女子生徒もアイン兄さんも両方お疲れ様だな。



読んで頂きありがとうございます!

昨日は投稿できず申し訳ありません!

仕事疲れですぐ寝てしまいました!


今日明日で3話投稿できるように頑張ります!!

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