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9 新しい場所のわくわく感

2章9話です!

よろしくお願いします!

試験から1日空け、現在朝の6時半。


本日ついに入学式である。


楽しみではあるし、期待感も非常に高いが、

入学式はなんかちょっとめんどくさい気持ちもあったり。

いちいち立たされて座らされて、

校長先生のなっがい話を聞かされて。


高校も中学もだいぶ危なかった場面が多かった気がする。何度落ちかけたことか。立たされて起きるのだが、立たされるのがなんか嫌なため気分も良くない。


もうよそう。

考えるのはその後のことにしようよ。

廊下を歩くだけで何か違う世界に来たような気分になる。少し大人になったような気分になる。


教室に入ると見慣れない机や椅子、床や天井の質感に視界を回し、心が踊る。


その後前と横の人が話し出し、後ろとその横の人が楽しげに話す声が聞こえ、周りが騒がしくなる中、俺は1人、貰った教科書に目を向ける。


やめろ!なんでそんな記憶しか出てこないんだよ!!

もっといい記憶ないのかよ俺!!!


「どうしたんですかシーナ様...?」


いつの間にか後ろにいたミリアに何かヤバいものを見るような目で恐る恐る声をかけられる。


「...ごめんなさい。ちょっと嫌な思い出を。」


「ならいいんですけど。なんだか面白いことになってましたよ?」


「...どんな風に?」


「なんか...急に笑顔になったり、急に悲しんだり、急に怒り始めたり。」


思い当たる節しかないね。

なんだか恥ずかしい。


「兄さんたちは?」


「もう起きて来られるかと思いますよ。」


ちょうど扉が開き顔を出す兄2人。


「おはよう。早いね2人とも。」


「おはようございます、アイン兄さん。なんだか目がさめまして。ラーマン兄さんもおはようございます。」


「ん、おう。」


気の抜けた返事を返すラーマン兄さん。

朝弱いのかな?

そういえば、本日から、アイン兄さんの強い希望により、お兄様から兄さん呼びに変えた。

何か理由があった訳じゃないが、今までずっと変えてなかったので少し違和感。まぁじきなれるだろ。


「....サイズはちょうどいいかよ?」


「え...、ああ、はい。バッチリですよ。」


俺の今の格好はいつもの貴族ドレスではなく、

ランブル騎士学園の制服である。


学科によって制服の色が変わるらしく、

魔術科の俺は赤だ。

制服の下にはワイシャツ、下半身はそこそこ短めのスカートとなっている。こういう格好をするのは実は初めてであり、割と恥ずかしさを我慢している。


靴も支給された。茶色のローファーだ。

そしてスパッツ着用。素足は本当に無理だとおもったので。わざわざ買ってきました。


ちなみに騎士科は青、学術科は白らしい。

兄2人がその色のためわかりやすい。

それにしても3人綺麗に別れたなぁ。

不思議なことではないのかもだが、バラバラなのは珍しい気がしないでもない。


全員揃ったところで、サッと準備を済まし、家を出る。

学園は歩いて40分程度、家を出たのが7時15分。


集合時間は8時のためちょうどいいぐらいだろう。


格好が違うだけだが、見慣れてきたはずの王都に新鮮さを感じる。


35分後、学園正門前に到着。

多少遅くなるかもとも思っていたのだが案外早くついたな。


ここから兄さんたちとは別行動。

でだ、


「なんであなたも着いてきてるの、ミリア。」


「え?いけなかったですか?」


「入れないんじゃないの?」


「フッフッフッ.....」


何こいつ急に。


「私は調べました!この学園、生徒1人につき1人、付き人の同伴が認められているのです!」


へー。そんなルール?があったのかー。初めて知ったわ、どこで知ったの。


「まぁ、同伴が許されるのは付き人の試験に合格したらだけどね。」


アイン兄さんから補足が入る。

補足が入った途端ミリアの顔が絶望に染まる。

ガックリと膝をつき、項垂れるミリア。


「そ、そんな...。試験だなんて...終わった...。」


「そんな悲観する?大丈夫よ。あなた物覚えはいいほうだし、対策すれば何とかなるわよ。」


「そうですかね...誰か教えてくらさいますか...。」


鼻声で聞いてくるミリア。

誰かとか言ってるが、教えてくれるのはアイン兄さんくらいだな。俺はメイドの仕事しか教えられないし。

希望を求めるような目でアイン兄さんを見るミリア。


ゆっくりと顔をそらすアイン兄さん。


ゆっくりと泣き顔になるミリア。


「びえぇぇぇぇぇ〜 !!!」


「いや、ごめんねミリア。さすがにそこまでは僕も面倒みきれないね。」


「うあぁぁぁぁぁあ!終わったあぁぁぁぁああ!!!」


「落ち着きなさい。大丈夫だから。ね?」


「おい!早くしろ!遅れるだろ!!」


ラーマン兄さんから3人とも怒られ、とりあえず大講堂に向かう。


「では、また後で。」


「うん。後でね。」


「ふぁい...、また後で...。」


みんなと別れ、敷地を進む。

試験中はあまり目に入ってなかったけど、改めて目を向けるとなんというか、やっぱり王国一の騎士学園と言うだけあって、雰囲気あるなぁ。

ところどころの汚れが歴史を感じさせる知らんけど。


周りの流れにそって歩き、大講堂前に到着。

設置された掲示板に席順が書かれているため、

自分の名前を確認し、中に。


席を見つけ座る。背もたれにも名前が書いてあるのは親切だな。これは当然なのかな。


さて、じゃあ入学式開始まで待つとしますか。

読んで頂きありがとうございます!

昨日投稿できなかったのに今日も遅くなってしまいました!申しありません!

楽しんで頂ければ幸いです!

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