14 嫌いなもの
5章14話です!
よろしくお願いいたします!
ソレは何かに呼ばれて底から上がってきた。上がった先には食事がいた。それも沢山。
太陽の光が照らす海面のしたで、ソレは怪しく目を光らせ、小さなおやつたちを見やる。
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暗く狭い一本道を、俺たちはズンズンと突き進む。正確に言えばソイツか。俺とカノンはついて行っているだけだ。
「ソルケット君、あまり離れないで下さい。」
「ソルって言ってくれよ〜...てか、そんなに俺と一緒に居たいのか?(・∀・)ニヤニヤ」
「違います。光のないこの場所ではカノンの光魔法だけが頼りです。あなたが離れるとそれだけ出力もあげなければならなくなる。カノンの負担が増すんですよ。」
「シーナ、僕なら大丈夫だから...」
「ほらぁ、本人もこう言ってるんだしよ。良いじゃねぇか。」
「今のを言葉通りに受け取っているからモテないんですよあなた。」
「言いやがったなテメェ!!!」
「2人とも落ち着いて...前見ないと転んじゃうよ?」
言い争っていると、突然ソルケットくんが何かを払うように後ろを振り返る。
「うわッ!きしょくわりぃ!」
後ろには一面の蜘蛛の巣地獄が広がっている。見ているだけで鳥肌が立ってくるなこれは。
「......ここ行くんですか?」
「流石に僕も少し躊躇しちゃうね...」
「んだよテメェら蜘蛛の巣ぐらいで。魔法でどうにかしていけばいいだろ?」
「いや問題なのは蜘蛛の巣ではなく────」
視界の端を何かが動いた気がした。反射的にそちらを向くと手のひらサイズのアシダカグモみたいなのがいた。じっと静止し、8つほどあるつぶらな瞳でこちらを見ている気がする。俺は本能的に左手をそいつに向けた。
「おい、何やってn」
ゴウッ!ドカンッ!!
放たれた炎弾は蜘蛛周辺の直径1メートル程を吹き飛ばす。蜘蛛は当然消し炭となった。
「「「.............」」」
3人して壊れた壁を見る。1番最初に口を開いたのはソルケットだった。
「なぁお前さ」
「何です?」
「もしかしなくても蜘蛛嫌いだろ?」
「......」
「なんで黙るんだよ。良いじゃねぇか別に蜘蛛嫌いな奴なんてごまんといるぜ?女子なら特によ。」
「僕も同意見だよ。気にすることじゃない。」
「ふぅ...ええ、嫌いよ。この世のどんな存在よりも存在が許せないくらいね。」
俺は虫とか割と大丈夫な方だ。前世で小さな頃住んでいた場所が田舎だったこともあり、虫や爬虫類などと隣り合わせな生活をしていたためである。だが、小さな頃にトラウマを植え付けられれば当然嫌いになる虫もいる。それが俺の場合は蜘蛛だった。
3歳の頃である。少しジメッとする夏の夜。トイレに行きたくて目が覚めた。隣で寝ていた母を起こし、トイレに着いてきてもらった。トイレに入り、ドアを閉め、電気をつける。構造上、電気をつけるとドアが目の前にあるわけだ。そこに張り付いていたのである。
脚を含め野球ボールよりも少し小さいぐらいのアシダカグモ、軍曹が。
3歳のガキはトイレの中でパニックである。小便を漏らした上情けない悲鳴をあげ母に助けを求めた。俺の悲鳴で起きた父が外にやり、その日は事なきを得た。
だが、その日以来俺は蜘蛛という存在がとても恐ろしく感じるようになってしまった。それまではハエトリグモを手にのせるなどお手の物だった。だが、事件が起きてからは見かける度に潰しまわった。
家に出るハエトリグモやアシダカグモは益虫である。そのことは高校生ぐらいで知った。当然それでも受け入れられなかった。大人になっても、それは変わらなかった。
とまぁそんな訳で、俺は蜘蛛が嫌いである。
「なのでこの先には行きたくありません。」
「何でだよ〜。別に今みたいに消し飛ばせばいいじゃねぇかよ〜。」
「これ以上この話を続けるようでしたら私があなたを消します。」
「黙ります」
意識してなかったが相当ガチな顔で言っていたようで、ソルケットは黙った。
「じゃあ、戻ろうか。」
カノンの一声で元いた縦穴の場所まで戻ろうとしたその時だった。突然地面が揺れ始め、目の前の通路が崩落。出口が塞がれた。
「..........」
「じゃ、いくか!(^^)」
「クソがッ!!!」
「シーナ落ち着いて!」
蜘蛛の巣地獄に進まざる負えなくなった俺たちはそれぞれの魔法を駆使しながら小さな(当社比)蜘蛛と辺りに張り巡らされた糸を消し、突き進む。
そんな事をやりながら進んで少し、先導していたソルケットが立ち止まる。
「やべぇのがいる気配がする...」
「進もう...立ち止まっている訳にもいかないよ。」
そこから50メートル程進んだか。
ソルケットのいうやべぇのが俺たちの前に姿を現した。
「最悪...」
俺の悪い予感が的中した。そこに居たのは巨大な女郎蜘蛛のような魔物であった。
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