3 男って...
5章3話です!
よろしくお願いいたします!
と、まぁそういうわけで、我らランブル王国騎士学園の1年生はこうして海に来ているというわけでございます。
「え〜、でもこんなにかわいい水着着てさ、こんなに綺麗な海に来てだよ?ただ先生の言うこと聞くだけってつまらないじゃん!」
「だから最後の1日は自由時間が取られているでしょう?」
「1日だけはヤダー!」
「...はぁ、全く。子供みたいに駄々こねて...」
2人の気持ちは分かる。最高のロケーションで遊べないのはストレスにもなるだろうし、たとえそんな状況でも規律を守った行動をとるのは常識だ。
俺としては正直どっちだっていい。そんなことよりもなぜ水練という学園の行事なのに指定の水着がないのかと思うし、海なんて30年以上は前に遊び倒している。あのころは良かった...。そんな感慨に浸っていると後ろから少女が2人。
「お姉様〜!こちらにいらしたのですね〜!」
1人はセルカ。学園総合大会にて俺に敗北した後何故か懐いてお姉様と呼びしたってくれているクラスメイトの1人。普通に友達として接してくれと何度か言ってるが、結局変わらずじまいである。
朱色のシンプルなビキニがピッタリである。
「暑い...太陽、嫌い...。」
もう1人はルティアだ。俺がガレス陛下にしたお願いにて学園に通うことになった彼女は思いのほかクラスに馴染むのが早かった。王女ではあるが、少し濃ゆいキャラがおもしれー女を演出して仲の良い友人もあっという間にできたらしい。1番仲が良いのはマイナさんだろう。
気になる水着は...まさかのスク水スタイル!!!スク水この世界にもあるんだ...。
「真反対なご機嫌の2人ね。」
「それはもちろん!お姉様と一緒に3泊4日の旅行なんて...最高です!最高にハイッ!ってやつです!!」
「色々危なそうだからそれ以上いけないわ。」
「もう、帰りたい...。部屋で、勉強する方が、マシ。」
「そんなこと言わずに。似合ってる?わよ?水着。」
俺の言葉が届いていないように俺のある一点を凝視するルティア。
「何かついてる?私の体。」
「シーナ嫌い。」
「ゑ?」
「にゃはは!シーナ嫌われてやんの〜w」
「ユーリも嫌い。」
「なんでぇ?!」
「というか、ここにいるの、全員嫌...」
そこまで言ってどもるルティア。彼女の目はアリアへと向けられている。頭からつま先までジロジロ見て一言。
「アリアは許す。」
「あなたたちそんなに人をおちょくって楽しい?」
全員のあ〜という視線を受けてさっきよりもどす黒くなったオーラが見えるアリアさん。
みんな視線を背けて一言。
「「ごめんなさい。」」
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真夏ッ!照りつける太陽ッ!青い海ッ!
「とくれば...?」
「いや分からん。」
「何でだよ!水着だろ!?女子の水着!!!」
波打ち際で大きな声で騒ぐ男子。彼はソルケット・マーズ。シーナたち魔術科のクラスメイトである。少し癖の着いた明るい茶髪に赤い眼をしており、それなりに整った顔立ちをしている。割と誰にでもグイグイいく性格をしており、黙っていれば良い奴、というのがクラスメイトの評価。しかし、ある1点がその評価を台無しにしている。
「いや知らねぇよ。海なんて来るの初めてのやつばっかりだろ?」
「う〜ん、そりゃそうか…。じゃあ、改めてどうだよ?水着。眼福だろ?な?」
「いやまぁ、そりゃな。」
「うちの女子、レベル高いよな。こう見ると。」
彼を含めた男子数名はシーナたちの集まりを見つめて下世話な話で盛り上がっている。
「で?お前らは誰推しだよ?」
「推しってお前な...」
「こまけぇこたぁいいんだよ!んで?」
「......ユーリちゃん、かなぁ...?」
「俺もだわ」「俺も」
ユーリは男子からの人気が高い。魔眼の存在が明らかになったものの、別に人気には影響せず、勘違いさせやすい行動と整った容姿でクラスメイト以外も何名か虜にしている。
「俺は、委員長。」
「まぁありか?」「分かるわ」
アリアも容姿はかなり良い。基本的には優しいためこちらも男子人気は高い。唯一ユーリと違う点があるとすれば...
「やっぱむn」
ビュッと風を切る音が聞こえたかと思うと頬から少量の血が流れ出す。後ろには何回続くのか気になるほどの水切りが起こっている。
「ごめんなさい!手が滑りました!」
申し訳なさそうな顔で謝っているアリア。男子はみな背筋が凍った。
「き、聞こえてたのか...?」
「あそこまで届くような声量じゃなかったと思うが...」
男子数名、ちょっと静かにしてようかと心に誓う。ただ1人を覗いて。
「いやーお前ら安直!安直すぎるぞ答えが!つまらん!」
「んな事言われてもな。」
「じゃあソルはどうなんだよ?」
「俺か?俺は...ミリアちゃんだッ!」
ソル、ソルケットは無駄に熱い表情で答える。
「ミリアって...確かシーナさんの従者の子か?」
「ああ。小さめの背に、小動物のような可愛らしい顔立ち。何より、奥ゆかしさもありつつ、従順そうで、無垢そうなところが素晴らしい!」
無駄に熱くミリアを語るソルケット。男子からはまぁたしかに?みたいな意見がチラホラ現れ出す。
「俺は...この合宿中に、ミリアちゃんを手に入れる!」
「正気か?お前、ミリアちゃんおとすってことは、あの人相手にしなきゃいけないってことだぞ?」
彼らの視線は当然、ミリアの主人。シーナへと集まった。
読んで頂きありがとうございます!
ついに100話です!
次回更新予定日は木曜日です!




