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ノアの方舟  作者: 望月真昼
盗賊団編
9/34

Faid find her treasure

思い切りが肝心だと思います。文法は捨てた。これからも

7話


「ふぁいふぉ~、クッキー取って」

生意気にも母を名前で呼ぶのは私の愛息子のノア。膝の上に座り、もそもそとフィナンシェを食べながら次の菓子を所望する。

「ご飯近いんだからダメ。夜ご飯の後でね」

ノアはそれならと膝の上からまだ短い腕を伸ばし、机の上のクッキーを取ろうとする。

「ダメだって」

クッキーをノアの腕が届かないところへ移動させる。

「大丈夫だって。僕が一度でもファイドのおいしいご飯残したことある?」

「残したことはないけど、食べれなさそうなときはオズにご飯食べてもらってるでしょ。食べないと大きくなれないよ」

オズは元冒険者ということもあって意外にも健啖家だ。食べることは知識の吸収と同じとも言っていた。彼女の功績を知る一部のものが暴食と讃えるのも知識欲とかけてるのだろう。

「じゃあ、クッキー食べて大きくなるよ」

「栄養価の高いものをね」

自覚はあるが少々甘やかしすぎだろう。あと2,3度上目遣いされたらクッキーを明け渡す自信がある。優しくも我儘気ままな小悪魔に育ってしまった。いや天使でもあるのだが、うちの天使が天使よりも天使らしいというタイトルで百万部いけそうなのだが。

「オズ達はいつ頃帰ってくるんだろうね」

「もうそろそろだと思うけれど」

ジェームズとオズは近郊の森に調査に出かけている。魔物が減少したといっても森の深くまで行けば野生動物同様に生息している。こまめな間引きは必要だ。

今回の調査にもオズらはノアを連れて行こうとしたので睨みを利かせた。一対一なら万が一も起こらないだろうが、今回は村の自警団総出で調査に出かけているのでジェームズもオズもノアに神経のすべてを使えるわけじゃない。

それに、ノアがなまじ強くなっていることも大きな問題だ。戦闘能力の低い私は既にノアにタイマンなら負ける。私自身、回復役だからそれ自体は問題ないのだが、問題なのは自警団の中でオズ、ジェームズ以外にノアに勝てる者はもういないということだ。オズの手腕、ノアの才覚もろもろ讃えるべきことなのだが、そうなると此度の調査で不測の事態があったとき、ノアにはそれ相応の活躍が求められる。最大戦力として足手纏いを救う義務が生じる。冗談じゃないだろう。子供に、私の子供にそんなことを求められるのは絶対に嫌だ。だから、お留守番してもらっている。

それに何より、最近はきなくさい噂もある。悪名高い盗賊野党がこの村に接近しているという話だ。そしてそれに伴ってか、王直々にこの辺りに視察に来るという話もある。前者の真偽は不明だが、後者は確からしい。大規模な抗争が起こってもおかしくない。ノアは十分強い。自分の身は自分で守れると思うが、さすがに心配だ。いざとなったときか弱い私でも肉壁くらいにはなれるよう冒険者時代のマインドを思い出しておかないと。

「そういえば聞きたいことがあったんだった」

「どうしたの?」

「村の子供の中に漆のような黒髪にぐるぐる目の可愛い子に覚えはある?」

「いたと思うよ。何、もしかして初恋!?」

「そういうわけじゃないよ。僕が村の子供たちと遊んでいるとき、いつの間にか木陰でこちらの様子を窺っているんだ。いつも同じような場所に構えてるから身構えているんだけど、ほんといつの間にかいるんだよ。不思議だなって。もしかしたら出来るんじゃないかな? 村の大人よりはさ」

「とか言ったりして~」

「本気でないよ。タイプじゃない。僕はもうちょっと気骨のある人というか、頼りがいのある女性の方が好みなんだ。声かけようとしたら逃げるように去るし、鬱陶しいくらいだよ」

なるほど、どうやら嘘ではないようだ。

「そういわないであげて。彼女は人間じゃなくて吸血鬼なんだよ。だから肩身が狭いんだよ。ただでさえ狭い村なんだから輪に入るのも慎重になる必要があるんだ」

「ふーん、やっぱりそうなんだ。そんなところだと思ったよ」

「話を少し戻すけど、ノア君の直感は間違いじゃないのかもしれないね。吸血鬼はというか他種族は少しは人間よりは丈夫に出来ている。歴史もしくは生物の授業でオズに習わなかった? 他種族は長い歴史の中でその種族的特徴を失いつつあると、身体スペックで大きく人と解離することは少しずつなくなりつつある。人間が世界の覇者になりつつあるのが理由か、単純な進化かどうかはわけらないけれど。力を失いつつあること。彼らにとってそれが、実は悪いことばかりじゃないという話は置いておいて。確か彼女は鋭い歯に羽まで出せたような気がする。彼女の両親よりも種族的特徴が顕著だね。その点だけで大分、優位とは言えるだろうね」

「オズみたい。でも、それだけでもない気がするんだけどね」

そういいながらクッキーをついばんでいる。講釈垂れている内に食べられたのか。ほんとにかわいいやつだなと嘆息する。


ファイド

魔力C

魔力操作D

肉体強度E

継戦能力E

知力C

結界E

心力D

子煩悩な彼女。平均とまでは言わないが、これがボリューム層。

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