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キライキライ

作者: ある

感情の制御ができないものは未熟ものです。

今日ひいおばあちゃんのお葬式があった。今日は祝日で、明日の提出物が溜まっていた。

私はお葬式がどのようなものなのか知らなくて、半日で終わると思っていた。実際お母さんも、私とお父さんは五時ごろには帰れるはずだと言っていた気がする。

思い込みだった。考えが甘かったようだ。

朝10時からお葬式が始まり、火葬が終わるのが5時半頃ということだった。今は3時過ぎだ。私は一冊の本しか持ってきていなかった。Twitterは時間制限が来ていて、ゲーム達はギガを消費するからやるべきでは無かった。

1時間半など待ちたくなかった。

宿題が終わらない。

そのことで頭がいっぱいになった。このまま行くと家に着くのは六時半以降になるだろう。そして7時から8時までご飯。9時から寝る準備をする。

それがいつものルーティンだ。

しかし1時間では到底終わらない量の宿題が溜まっていた。明日には出さなければいけない。

不謹慎だと分かっていた。

お母さんがとても慕っていたおばあちゃん、私にとってのひいおばあちゃんのお葬式なのだ。お母さんはゆっくりお別れしたいと思っているはずだ。できればこんな話したくなかった。

でも感情の制御ができなくなった。

なんで、なんで宿題が終わらないの?と私の中の感情が問う。

それは自分が計画的に進めなかったからだ。理性が云う。

なんで祝日が一日潰れるの?会った覚えもない人のせいで。

それは自分が覚えていなくともお世話になったから。お母さんも慕っていて、赤ちゃんの頃はとても可愛がってくれていたらしい。

なんで、なんでわたしだけこんなに駄々っ子なの?

それは自分が一人っ子でみんなが味方してくれることにつけこんで、小さな頃から傍若無人に、高飛車に振舞っていたからだよ。お前は自分を過度に守る鋭い棘を持っている。生まれつきから。そして、お前が勝手に傷ついて、それを人のせいにしたらその人に棘が向く。たとえじゃれあいの域でもだ。それに周りの味方も加勢するのだからお前の身勝手さも被害者然とした態度も、お前の誤りにさえお前は気づくことができない。

結局私が一番正しい。

考えるだけ無駄なんだよ。出来損ないだということにさえ自分で気づけていないお前が、自分を改善しようといくら考えても、所詮表面理解しかしていない。深層心理から逃げて、からに閉じ篭っているお前がいくら考えようとどうせ、どうせ自分を理解し、本当の意味で変わることなんて出来やしないんだよ。クソが。出来損ないが。自分勝手が。子供が。中途半端が。自惚れが。私は大っ嫌いだ。

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