第4話
すこし期間が空きましたが、不定期なのでこれより早いかもしれないし、遅いかもしれません。すみません。
おはよう。いい朝だね。起きたら全部夢だったとかそんなオチじゃないですよね。知ってました。
とりあえず鑑定と隠蔽のスキルと魔素操作について考えよう。私は自由に動けないから考えるぐらいしかすること無いしね。
そう考えていたところで、母が部屋に入ってきた。
お、あれは私のお母さんじゃないか。昨日会ったばかりだけどやっぱり美人だなぁ。私も美人になるんですかね。
「おはようアリー。ご飯だよ。」
え?ご飯?起きたからご飯なの?うん。普通だわ。……じゃないよ!なんで言葉が普通に文として聞こえるの?なんで?あ、まってまって!ご飯にするから!ちょっとまってください!押し付けないで!
はぁ……ご飯だけじゃなく履いてたものまで交換するなんて……それが普通なんだけど……羞恥心で死にそう。
「アリー。あまり構ってられなくてごめんね。」
ふむ。お母さんは結構忙しい人らしい。それなら仕方ないね。普通の子どもなら寂しさで泣いてるだろうが私は普通じゃないのでね。そんなことでは泣かないのだよ。
あ、お母さん出て行っちゃった。悲しそうな顔してたな。成長したらお母さんに甘えてあげよう。
でもなんで話してることがこんなに分かるようになったんだろうか。寝ている間にスキルのレベルがアップしてたのかな。
まあいいや。スキルと魔素操作について考えてみよう。
まず鑑定!鑑定……鑑定………鑑定ってどうやって取得するの?え?そんなの知らないんだけど。言語理解は話しているのを聞いて取得したからそんな感じでそのスキルに関連したことをする必要があると思うんだけど…。
片っ端から知識を詰め込む?いや、それは鑑定じゃなくて博識なだけか。鑑定っていうのは知らないものや分からないものを知る事ができるものでしょ?
…………………後回しかな。今の私にはわかるようなものじゃなかったよ。
次は隠蔽か。隠蔽っていうからには何か隠そうとすればいいんじゃないかな?…………何を?……………………………。
また詰んだ?泣くよ?赤ちゃんの意味の分からない泣き入るよ?どう対処すればいいか分からない泣きをするよ?
……じゃあ魔素操作だ。それしかない。これが出来ないと私が赤ちゃんの間はずっとヒマになっちゃう!
っていっても魔素も分かんないよ!前世に魔素なんて無かったんだから知ってる訳無いだろ!
落ち着け……落ち着くんだ…考えてみよう。魔素……前世で読んだラノベだと血液のような流れが全身にとかどうとか、暖かい感覚があるとか書いてあった。
ラノベを参照にするというのは少し心配だけど試してみる価値はある。
集中するんだ。自分の体内に意識を向けるんだ。体内を巡っているのなら、血液が心臓のポンプのような働きによって巡っているように、どこかにポンプのような働きをする場所があるはず。
それを見つけるんだ。前世になかったものを。今の私が察知できる違和感を。
…………………………見つけた。これだ。確かに暖かいような気がする。場所はへその少し上。肋骨とへその間あたりだ。
前世になかった違和感。前世では味わったことのない暖かい感覚。これが魔素を体中に巡らしているポンプなんだ。
長かった。今は何時だろう。集中していて何も分からない。部屋に時計はないけど、全身から汗が出ているし相当な時間が掛かったのかな。
魔素の存在を察知することができたら一気に疲れてきた。魔素のことが少し分かったから寝るかな。
またあとで。多分次起きるときは午後だろうから。