第1話
見たことない天井だ……。
1度は言ってみたいと思うよね?
え?思わない?え……まあいいよ。今はどうしてこうなってるのか状況を確認してみようか。
上下前後左右どこ見ても白。1面雪景色…ではないが…………ここどこ?あれ?結構ヤバい感じ?起きたら白い空間に入れられてるとか誘拐じゃないですかやだー。
「やっと起きましたね?」
どこからか声が聞こえる。本来音はどこから聞こえるか大体の方向が分かるはずなんだか分からない。まるで頭に直接語りかけてるようだ……ナニソレ。そんなの人間技じゃぁないよな。
アレか。ついに幻聴が聞こえるようなヤツになっちまったのか?
「幻聴じゃないし人間でもないですから安心してください。」
そっか〜幻聴じゃないなら良かったよ〜…………。
ん?人間じゃないの?………まさか………厨二病な誘拐犯に捕まるなんて…。
「違いますよ?勝手に誘拐犯なんかと一緒にしないでくれる?」
じゃあ何者なんすかアンタ。
「神様です。」
…………重症なヤツか。
「失礼な。そもそも喋っていないキミと会話してる時点で察して下さい。」
確かに1度も喋ってないn…………え?確かに喋ってない……まさか……UMA!?
「いい加減にしてくれます?」
はい。スミマセン。非現実的な出来事に目を向けたくなかったのです。
「まあいいです。誘拐犯なのは合ってますし。」
は?さっき自分で否定したやん。カミサマともあろうお方が噓をつきやがりましたか?
「そんなことは置いといて、なんでキミがここにいるかなんだけどね?」
………………話逸らしたな?
「簡単に言うと異世界に行って貰うために連れてきたんだ。キミのところで言うファンタジーってやつだね。おっと、安心しなよ?僕はキミを殺して連れてきたわけじゃないからね?事故で死んでしまったキミの魂を連れてきたんだ。」
うん。情報量が多い。てか死んだのか?でも自分に関する記憶がないぞ?
「それは僕が忘れさせたよ。そもそも異世界に連れて行くと言うのは転生だ。それなのにキミ自身の記憶があるというのは世界の倫理に反するからね。」
そんなもんなのか。ん?でも今普通に話したりボケたりしてるんだけど?
「そうだね。それは云わば裏技みたいなものかな?キミはキミ自身のことを覚えてはいないが、キミがキミとして生きていた時の知識はあるといった所だね。キミ自身の記憶を消すと知識はそのままで異世界に送ることができるんだ。」
つまり自分の記憶を消さないといけないというルールだから本当に記憶だけ消したってことか。
「まあそんな解釈でいいかもね。話は長くなったけど説明に戻るね。キミには異世界に行ってもらうと言ったが、コレといってしてほしいこともないんだよ。」
は?じゃあこんなことする必要は無くね?
「いや、異世界に行ってしてもらうことはないんだ。異世界に行ってもらいたいんだ。異世界に行くという事が重要なんだ。理由は言えないんだけどね。悪く思わないでくれ。こういった事は言えないルールでね。」
カミサマにもそういった事情というのがあるのだろうか。
「次は異世界についてなんだけどね、さっき話した通りファンタジーの世界だよ。魔法もあるしレベルの概念やスキルなんてものもある。しっかり魔物とかもいるからね。」
いや、ゆとり世代の争いなんて知らないヤツにやっていけると思ってるんすか?死ぬよ?死んじゃうよ?死んで転生したと思ったらすぐ死ぬなんてシャレにならないんですけど。
「そうだね。だからキミには特殊なスキルをあげるよ。『成長異常』といるんだ。」
異常?それって障害とかの意味じゃないよね?異世界に放り出されて障害持ちとか一生呪ってやるぞ?
「安心してくれ。これは唯一無二の凄まじいスキルだ。成長速度が常人の100倍早い。あとスキルの取得可能数の上限が無くなる。どうだい?異常だろう?」
え?人間兵器じゃん。問題視されちゃうやつじゃん。別に俺TUEEEしたい訳じゃないんだけど。
「それはキミのさじ加減だろう?それにもし安定した生活がしたいのなら強くても損はないし何かあっても大丈夫だろ?弱いより全然いいじゃないか。」
まあ確かにそうだな。舐めてると死ぬだろうし強さはあって損しないか。あとは自分の行動次第ということか。
「まあ説明はこれくらいだね。今から異世界に送っても大丈夫かい?」
そうだな。聞きたいことは特にないし、行ってやるよ。
「ちなみに転生だから赤ちゃんからだからね〜。種族とかもランダムだから〜。いってらっしゃーい。」
え、ちょまっt………………
初投稿です。至らぬ点も多いと思いますが、応援よろしくお願いします。