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3話 良い波には乗れ。


 変わる事無き不変とは。それは時の流れであろう。

どんなに“遅く”する事は出来れども時を止める事は不可能なのだから。


 それ故に時は流れて行き新しい人生が始まってから一週間が経過した。此方の年月日は、1週間は7日、1ヶ月は4週、28日で、1年は14ヶ月、56週、392日となっている。

 時間は24時間。但し、前世と同じ時間の感覚かは比較出来無いので不明だ。ただ感覚的には深く考えず馴染めるので有難い事だ。

 そんな一週間を客観的に見れば「爛れているな」と言える生活を送っている。勿論、全ては生きる為で、日々懸命に励んでいる。

 その成果は確かに有る。此処四日間で新たに関係を持った女性は五人。

得たスキルは次の通り。


[スキル]

【深緑の博士】

植物に関係する技術・知識の習得速度が高上昇。

栽培や品種改良等に於いて品質向上・成功率上昇等の効果も付随する。


【食の匠】

料理技術・知識の習得速度及び能力の高上昇。

また味覚が超上昇。

食材を扱う際、その状態を見極める事が出来る。


【交渉話術】

様々な交渉を行う際、会話能力・観察力・思考速度が高上昇。交渉中のみ有効。

但し、自動的に交渉が成立するという訳ではない。


【整体術】

対象の身体を揉み解す等、健康状態を改善し整える。

疲労回復効果も有る。

但し、病原菌性の病気等に対しては意味が無く、傷を治すという訳ではない。


【絵師の心得】

描写技術・速度の高上昇、習得速度の高上昇。

また映像記憶力が超上昇。


 ──といった感じです。そう、見て判る様に何れも戦闘向きではない。それは当然と言えば当然だった。この世界の“職業”とは、ゲーム等の設定上の物とは違い生活に深く関わる物。その為、戦闘以外の職業も多数存在している。前世で言えば職業資格や技能資格という位置付けに近いかもしれないな。

 しかし、必ずしも職業と仕事が一致しなくては駄目という事は無い。例えば、【深緑の博士】を持つけど農業系の仕事が絶対に遣る必要も義務も無い。職業を活かすも殺すも自分次第。それが当たり前だからだ。


 また新たに判った事では懸念をしていた職業で得たスキルが違う職業に就いた時にどうなるのか、だけど問題無く使えるとの事で、取り敢えずは一安心した。

だって、最悪の場合、俺は“洗礼”受けたら今得てるスキルが消失する可能性も考えられたからね。本当に良かったと思う。

 序でだけど、スキル自体職業に就けば得られるって訳じゃあないらしい。一応職業に就いていれば職業のスキルの修得資格は誰でも有るらしいくど、その先は当人の資質や努力次第だ。甘くないって事だね。


 個人的には順調と言えるスキル修得だけど、一方で気にしていたアエラさん達四人の体調等に関しては、意外だと言うべきなのか。少し悩んでしまう所だけど特に問題は無いらしい。

 寧ろ、調子が良い位だと四人だけでなく、こっそりクィエさんにも訊いてみた結果だったりする。勝手に自己進化や変化してないか不安に為って確認したけど【性皇剣】に変化は無く、新しい裏スキルを得ていたという事も無くて一安心。

 ただ、疑問だけは残る。スキル云々ではなく単純に性行為だけで体調等が良いというのは可笑しいのだが“異世界”という事を加味したなら、有り得ないとは言い切れない。でも、その場合にはこの世界の女性は基本的には“サキュバス”みたいな体質、というのが可能性として上がる。……恐ろ嬉しい可能性だよね。


 ──とまあ、そんな訳でアエラさん達とは毎晩必ず遣っていたりします。凄く爛れてはいますが生きる為には俺には必要な事です。

 そんな感じで毎日すれば俺の方は【性皇剣】の効果も有るから行為にも余裕が出てくる訳でして。一昨日辺りからは誰に抱き付いて眠ろうか選んだりしている末恐ろしい十歳な俺です。



(……でも、対象の情報を得られる類いのスキルって欲しいよな〜…)



 正直、それが出来るなら欲しいスキルの所有者達を優先して探して出せるし、裏スキルに関しても事前に把握が出来る。裏スキルを複写したいなら、その人は後回しにも出来る。だから今一番欲しいスキルだ。

 狙って複写出来無いから運任せだけどさ。


 そんな事を考えながら、俺はズボンと下着を下げて限界が迫り来ていた膀胱を楽にしてやる。



「──あら?」


「──ぁ、こんばんは」



 勢い良く放出される音に紛れて聞こえなかったのか背後のドアが開けられた。振り返ると肩越しに視線が当然の様に重なった。

 女性専用の宿屋だ。当然トイレだって女性専用だ。まあ、所謂洋式の型だから男女関係無く使えるけど。こういう感じで鉢合わせに為ったのは初めてだ。

 ただまあ、今は夜中で。日中は“クエスト”の為に頑張っている冒険者の皆は殆んどが眠っている。一部別な理由も含まれるけど。基本的には夜はしっかりと寝て休息を取るもの。

 だから、意外と珍しい。そして、自分が油断をして鍵を掛け忘れた為に起きたハプニングなんだけれど。放水は中々止まりません。その理由は多分夕飯の時、初めて飲むジュースっぽい飲み物が美味しくて何杯も御代わりしたからだろう。──あ、高い物じゃなくて単純に好みだっただけで、アエラさん達にも宿屋にも損害は出ていませんので。其処は御間違え無く。


 ──とは言え、トイレに行くのは仕方が無い。俺も尿意を催したから起きて、トイレに来たんだからな。何も可笑しくはない。

 ただ、俺の背後に佇んだ女性は悪戯をするみたいに笑みを浮かべて近付いた。



「────っ!?」



 そして、背後から両腕を回して抱き付く様にして、右手で掴んだ愚息に対して驚きから息を飲んだ。

 声を上げなかった辺りは流石は冒険者という所だ。しかし、本当に揶揄う程度だっただろう彼女の思惑は自分で握った物の存在感に容易く打ち砕かれた。

 男性なら経験が有るから判るだろうが、寝起き等の尿意がピークに来ている時興奮もしていないの大きく為ってしまうという事は。だから、トイレが遣り難いという事もね。


 それは兎も角としてだ。彼女は右手を離そうとせず握ったまま、確かめる様に指先を撫でる様に滑らす。背後から更に密着されると背中に押し付けられるのは程好い柔らかさの双丘で。扱く様に加速をする右手の動きに合わせて耳許の息が荒くなってゆく。



「……ぁ、あ、あのぉ……ェ、エルメさぁん……」


「──っ!?」



 切なそうに、困った様に演技をしながら、頑張って両目を潤ませながら、彼女──エルメさんを見ながら声を上げて気を引いた。

 その瞬間、我に返ったのだろうエルメさんの右手が反射的に止まり、強く握り締める様に力が籠った為、俺は演技ではなくて小さく呻き声を上げてしまった。



「ごっ、ごめんね!」



 慌てて右手を放し身体を後ろに引いたエルメさん。彼女は「痛かったんだ」と思ったのだろう。しかし、実際には真逆。それはまあ多少強かったけど、痛みを感じる程じゃあなかった。寧ろ、丁度良いアクセントになる刺激だった。だから違う意味で危なかった。



『────ぁっ……』



 ただ思い出して欲しい。俺は何をしていたのか。

 エルメさんの悪戯により寝惚け気味で大人しいから制御出来ていた筈の愚息は目を覚ましてしまった為、止まらない放水は俺にさえ制御不能となり──結果、トイレを汚してしまった。


 出し切って、「ふぅ〜、良い仕事したぜ〜」とでも言いた気な愚息は仕舞い、エルメさんと無言のままに頷き合い「掃除をしよう」と意志疎通を行う。

 万が一にもクィエさんに見付かったなら……それを考えただけで悪寒が走る。此処は自由の都ではなく、彼女の宿の中──支配領域(テリトリー)なんだから。


 手早く、静かに、丁寧に証拠隠滅(掃除)し終えるとエルメさんは思い出し様に身体を震わせた。その姿に俺も状況を思い出し彼女の次の行動を予測して直ぐにドアを閉めて出ようとした──のだが、彼女に右腕を掴まれてトイレの中に引き摺り込まれてしまう。

 いきなりの状況に戸惑う俺を見ながらエルメさんは「これで一緒だからね」とウインクしながら、自分のスカートを捲り上げ、俺の目の前で始めてしまった。聞き慣れている筈の水音が妙に淫猥に聞こえてくる。その手の趣味は無いけど。恥じらいを含む彼女の姿に愚息ははしゃいでいる。

 他人の臭いを嗅ぎながら興奮している事を、冷静な自分が見詰めているけど、別に“臭いに反応をして”という訳ではない。飽く迄状況と彼女の姿にだ。

 そんな誰にしているのか判らない言い訳を頭の中で力説している間に、彼女は事を終わらせていた。

 トイレを出て、後ろ手にドアを閉めたエルメさんに再び右腕を掴まれる。ただ今度は優しくだ。



「……寝てる?」


「……ぁ、は、はい……」



 “誰が”を聞き返す事も無く理解して肯定をする。それが何を意味しているか互いに言わなくても理解し合えてしまうのは、特殊な状況下に有った事と窮地を共有していたからか。

 エルメさんは俺と皆との関係も察した事だろうし。だって明らかに俺の反応は“純朴な十歳の少年”では考え難い物だからね。



「そっか、それじゃあさ、ちょっと部屋に来ない?」



 期待半分・不安半分。

 それでも、強引な真似は遣らない辺りは彼女なりの線引きなのかもしれない。或いは万が一の場合を考え“同意の上で”だと言える様にしたいのかも。いや、その可能性は低いか。その場合には証拠は無いから。悪くなるのは彼女の方だ。だから意味は無い様な物。──となると、その問いは単純に「私は貴男の意思を尊重するから」という事を言外に言っているのだと。そう考えるべきかな。



「ティーファさんは?」


「大丈夫、捲き込むから」



 はっきりと“共犯者”に引き摺り込むと言い切ったエルメさんに苦笑しながら俺は部屋に行く事を決め、二人で静寂の廊下を行く。


 二人で組むエルメさんとティーファさん。冒険者で幼馴染みという事で本当に二人は仲が良い。だからか戦闘等の連携も凄く上手いという事を聞いている。

 あの一石を投じてから、時間と機会が有れば宿屋に泊まっている他の女性達に積極的に話し掛けている。勿論、表向きには“子供が好奇心を燃やして”という体を装って、だ。

 その甲斐も有り、宿屋の宿泊客の女性全員の名前は把握しています。その中でエルメさん達は俺に対して特に友好的だった。何でも二人共に弟が三人以上居る家庭の出身だそうで歳下、特に十歳以下の男の子だと弟みたいで構いたくなってしまうのだそうで。実際に彼女達に抱き付かれたり、頭を撫でられたりもした。

 それを苦笑して見ていたアエラさん達は、俺の事を男として見ているから色々思っていたのだろう。その日の夜は激しかったので。



「──っ!?、ぅ、嘘……」


「ね?、本当でしょ?」



 そんな回想をしている中ティーファさんが俺の事を見ながら驚いて、無意識に唾を飲み込んでいた姿には興奮するが指摘はしない。だって、彼女の視線は裸の俺の顔と愚息の間を何度も往復している為、声は掛け難いんですよ。

 そんなティーファさんにエルメさんは笑顔で囁く。きっと悪魔の囁きだろう。最初は起こされて寝惚けた様子だったティーファさんだったけど、俺の姿を見て一気に目が覚めた。そしてエルメさんからの衝撃的な提案に混乱し戸惑った間に──剥かれてしまった。

 俺は自分で脱ぎました。



「で、でも……シギル君、まだ子供だし……」


「“子供”が、あんな風に男を示すと思う?」


「そ、それは……その……ほ、ほら、刺激で意思とは関係無く、とか?」


「したくないの?」


「…………したいです」


「正直で宜しい」



 ティーファさんを落とし彼女の頭を軽く撫でると、エルメさんは俺を手招きしベッドの上へと引き込む。布団ではなく、二人の肌の温もりが俺を受け止める。それだけで、興奮は高まり愚息は更に張り切る。

 アエラさん達が眠る中、俺は別の女性達と繋がり、新しい秘密の関係を紡いで夜は更ける。




 暗闇の中、寝息を立てるエルメさん達に布団を掛け簡単に後始末をしてから、俺は二人の部屋を後にして自分の──アエラさん達の寝ている部屋へと戻る。

 思い出すのは先程までの新鮮で生々しい情事。元々期待していた事だけれど、実際に起きてみると色々と思考も感情も複雑。でも、純粋に嬉々としているのも男としての性なんだろう。



(けど、二人共に普段とは真逆だったなぁ……)



 エルメさんはショートの赤茶色の髪が似合う気さく明るいボーイッシュな人で面倒見の良い“お姉さん”タイプだけど、情事の時は積極的な入りな割りに俺が主導権を握った途端物凄く恥ずかしがり始めて意外な程に乙女で可愛くなった。リゼッタさんよりは大きくアエラさんには届かないが形の綺麗な双丘。全体的に引き締まったアスリートの印象が強く、長身だという事も有って後輩の女子から慕われそうな気がするのが俺の彼女への印象。そんな彼女が目を潤ませて甘える姿を見たら、燃えない訳が無いでしょうが。


 一方のティーファさんは猫っ毛な長い亜麻色の髪、身長はエルメさんよりも頭一つ分程低く、大人しくて温和な優しい人。同じ様に面倒見の良い人なんだけどタイプが違い、彼女の方は寄り添う感じ。胸は控え目だけれども安産型のお尻は凄く魅力的だ。最初は色々葛藤していたみたいだけど一度行く所まで行った後は物凄く積極的──と言うか貪欲に為りました。とても普段の彼女からは想像する事が出来無い肉食っ振りは少し違う世界が見えそうな刺激を感じました。


 そんな二人から得たのが何かを部屋に着いて確認。


[スキル]

【二刀流】

刀剣武器を両手に一本ずつ持って戦う際、通常よりも精度・威力が上昇。

技術の修得速度も上昇。

但し、刀剣以外を扱う際は効果適用外となる。


【鞭縄術】

鞭や縄等の一定以上太さ・長さを持つ物を扱う技術の精度、修得速度の上昇。

但し、使用対象品の強度や耐久力等が増すという事は有り得ない。


 二つを見て、納得する。【二刀流】はエルメさんのスキルだな。彼女の職業は“双剣士(デューラー)”で二本のショートソード系を愛用しているからね。先ず間違い無いでしょ。

 もう一つの【鞭縄術】はティーファさんのスキル。彼女も愛用している武器が鋼鞭なので納得だ。それに彼女の“本質的な部分”を反映しているんだと、今夜俺は理解する事が出来た。最初は違和感が有ったけど「色々と使い道が有るから意外とね、便利なのよ」と言っていた彼女の言葉にも一応頷きはしていたけど。今は素直に彼女に似合うと言う事が出来るな。本人に言うのは躊躇われるのは、仕方の無い事だけどね。




 朝、いつも通りに起きて身支度を整える為に先ずは顔を洗いに行くと、偶々、エルメさん達と鉢合わせ。平然と笑顔で挨拶してきたティーファさんに対して、エルメさんは挙動不審だ。その辺りも彼女達の素顔を知っていると納得出来る。



「鍵は開けておくから今夜も大丈夫なら来てね」



 昨日までの挨拶の抱擁を然り気無く遣りながらも、ティーファさんは耳許にて甘く囁いて離れる。そんな彼女の仕草に「やっぱり、女性って怖いなぁ……」と熟思ってしまう。強制的な事ではないので可能なら、行きたいと思います。

 そんな俺達の様子を見て誰よりも戸惑っているのがエルメさん。ただ近付いたティーファさんから何かを──あ、多分、昨日言った事を言い返されてるのか。遣るなティーファさん。



「どうかしたの?」



 二人の様子を見ていたらアエラさんに声を掛けられ内心では焦るが、頑張って表情や反応には出さない。まあ、バレたらバレたで、更に爛れた状況に為る様な気がするんだけど。それは出来れば避けたい所かな。ハーレムっぽい感じだけど俺の余裕が無くなるから。

 それは兎も角、この場を上手く誤魔化さないと。



「あ、いえ、エルメさんの職業が双剣士なのは聞いて知ってはいるんですけど、ティーファさんの職業って何なのかな、と思って」


「ああ、ティーファね

舞闘士(ダンサー)”よ」



 その職業名を聞いた瞬間“踊り子”を想像した俺は可笑しくはない筈。前世の日本人なら大抵は俺と同じ様に第一印象を懐く筈だ。その程度には馴染みの有る職業としてゲーム等に登場しているのだから。

 だが、此処では違うので「踊り子の事ですか?」と訊いたりはしない。其処は【記録書】の効果に感謝。



「その舞闘士という職業は多いんですか?」


「まさか、凄く珍しいわ

メルザの“剛闘士”よりは数は多いけど、私達の職業よりは確実に少数派ね

その舞闘士には“兵士”が昇革する事で就ける職業の“拳士(モンク)”から更に昇革すると成れるらしいわ

だけど、条件等は詳しくは特定されていないの

一説には“複数個の条件が有って、その内の幾つかを満たすと成れる”そうよ

舞闘士の特徴の一つとして体術に加えて多彩な武器を扱う事が出来るから、臨機応変に戦える事ね

どんなパーティーだろうと問題無く機能出来るわ

まあ、問題が本人の性格等だったら論外だけどね」



 貶している訳ではなく、単純に一般論なんだけど。このタイミングだと普通は貶している様に聞こえても可笑しくないです。だから気を付けて下さいね。




 エルメさん達としてから二日が経った。昨日そして今日もアエラさん達とした後にエルメさん達の部屋を訪れてしていた。我ながら本当に爛れていると思う。前世でだと味わえなかった夢の様な展開だけどね!。

 それは兎も角としてだ。二日間で新しく手に入れたスキルが二つ有るんです。それは【敏捷強化・小】と【絶対音感】です。前者に関しては基礎能力強化系のスキルは多分有るだろうと考えてもいたから、予想外という程ではない。名前に“小”と付く事から考えて最低でも“中”と“大”は存在している筈だ。問題は“どの職業から”得たのか判らないという事だけど。深くは気にしない。だって該当スキルをコンプすれば良いだけだもん。

 それよりも、意外なのは【絶対音感】の方だよね。うん、裏スキルなんです。──と言うか、こういった特殊な才能も裏スキル扱いなんだって事に吃驚した。だって、ゲームの職業だと全く意味の無い才能だし。ただまあ、現実だと意外と使い道は有るのかも。



「──シギル君?」


「──ぇ?」



 そんな考え事をしながらエルメさん達の部屋を出た所で女性と鉢合わせした。瞬間的に脳裏に甦ったのは一昨日のトイレでの一件。切っ掛けと為った出会い。期待と不安が天秤を動かし大きく揺れている。

 一時的な放心状態に陥る俺の頭の上から閉まり切る前のドアを掴み部屋の中を覗き込んでいるという事に気付いた時には手遅れで。鼻を鳴らした彼女が嗅いだ“匂い”は誤魔化せない。俺は死刑判決の宣告を待つ犯罪者の様な気分になり、彼女に全てを委ねる。



「うわぁ〜……シギル君、見た目に因らず凄いね〜

……まだ、出来そう?」


「…………ぇ?」



 かなり意外な反応だった為に俺も呆然となる。その僅かな間にも彼女は屈み、その視線を俺に合わせた。香水の類いとは違う。淡いミルクの様な香りが鼻腔を優しく擽った。重なり合う視線の先で彼女は笑む。



「ね、アエラちゃん達ともしてるんでしょ?」


「──っ、どうして?」


「経験の差、かな〜

まあ、シギル君が無理矢理遣らされてるのなら私達も放って置けないけど……

“合意”みたいだしね〜」



 そう言いながら、彼女は開いていたエルメさん達の部屋のドアを静かに閉めて深夜の廊下で二人きりに。その意味深な笑顔が怖い。確か、“笑顔は威嚇”だと聞いた記憶が有るな。


 “拒否”という選択肢は最初から無かった。それは“脅迫”されたという意味ではなくて。スキルを得る絶好の機会を前にしてだ。何より、俺も男なんです。女性から“お誘い”されて断る真似は出来ませぬ!。其処っ!、「ただ遣りたいだけだろうが」なんて元も子も無い事言わないで!。否定はしないけどね!。



「予想以上に凄い子ね」


「だよね〜」



 呆れている様で、だけど期待していると視線が語る“美人”としか言えない程凜とした切れ長の目をした長く綺麗な金髪の女性──ソフィアさん。俺を部屋に連れてきた、ぽわぽわした天然な感じの有る垂れ目の黄緑色のセミロングの女性──ヨミュさん。二人してベッドに座る俺を見ながら簡単に経緯を説明。部屋で眠るアエラさん達、六人に申し訳無くなる。バレたの俺の不注意からですもん。



「だからって連れ込んだら結局は私達も一緒でしょ?

其処、判ってる訳?」


「そうですよ、シギル君は洗礼を受けていない以上は保護すべきです!」



 正論を陳べるのは眼鏡とショートの黒髪が印象的で“委員長”と言いたくなる知的なクール系の美女──イオさん。それに同意して真面目な“優等生”っぽい雰囲気をした綺麗な水色のツインテールの美少女──クララさん。尚、今は夜の為にストレートだ。

 ──とは言え、個人的に二人に言いたい。そう言う割りには俺の両側に居るが距離が凄く近い。何れ位か言うと腕に柔らかい感触がはっきりと感じる位に。



「そう言う癖に、二人して彼に密着してるのは?」


「ここ、これは貴女達から彼を保護する為よ!」


「そそそうです!、疚しい気持ちは有りません!」



 そう言いながらも両腕で俺に抱き付くクララさん。いや、“抱き締めている”のかもしれないんだけど。目の前に居るソフィアさん(猛禽類)を相手に、それは悪手だと思いますよ?。

 まあ、俺としては役得と考えてクララさんの感触や匂いを堪能しますが。



「素直に為りなさいよ?

貴女達、“歳下好き”で、彼みたいな“犯罪確定”な少年としたいんでしょ?」


「な、何を勝手な──」


「ヨミュ?」


「はいはーい〜」


『────ちょっ!?』



 ソフィアさんに言われた瞬間にヨミュさんが荷物の中から何かを取り出し俺に投げ渡した。


 二人の反応は速かった。膝の上に乗った次の瞬間に消え去っていた。しかし、それよりも先に俺の視界は確かに捉えていた。少年が女性に抱かれている絵が。



「普通なら、犯罪よね

でも、合意だったら?」


『……っ…………っ……』



 “ショタ本”的な書物を両手で背中に隠した二人が俺を見詰め、葛藤しつつも期待と背徳感に唾を飲む。“大好物”を前に飼い主に“待て”を命じられている普段は優秀だけど、その時だけは駄目駄目になる犬を思わせる様な感じで。既に俺の事を脳内で彼是と色々としていそうな危険な目の二人が鼻息を荒くする。

 そしてヨミュさんに自ら付いてきた俺です。此処で必要な事が何かを。勿論、理解していますとも。



「あの、や、優しくして、くれますよ、ね?」


「──任せて!」


「優しくしますから!」



 “プッツンッ!”という理性の糸が切れるかの様な擬音が聞こえそうな感じでイオさんとクララさんから抱き締められキスをされて着ていた服を脱がされる。

 チラッ、と様子を窺ったソフィアさん達からは右手親指を立てて「ナイス」と無言で伝えられた。同時に二人も脱ぎ始める。キスに夢中なイオさん達も衣服を脱がなくてはならないから確実に交代の時が出来る。それを冷静に見極めているソフィアさん達が凄い。



「んぢゅっ、むぢゅっ」


「嗚呼、嗚呼っ、嗚呼〜」



 何か怖い位に夢中です。まあ、俺としても彼女達はアエラさん達とは違うから楽しみだし、嬉しい。

 イオさんはリゼッタさんよりも背は高いが小さい。クララさんは前世の俺なら逆に「犯罪だろ、これ」と思う感じだ。イオさんより小さいけど有るには有る。無では有りませぬ。

 そして、予想した通りに脱衣のタイミングで代わるソフィアさんはアエラさんと遜色無い破壊力を誇り、ヨミュさんは細身な割りに凹凸はくっきり。見ているだけでも愚息が御祭り騒ぎ状態に為りまする。

 アエラさん達と比較した事を察したソフィアさんに「今は私達を見なさい」と囁かれて唇を塞がれたので返事の代わりに舌を絡めて応じ、言われた様に意識を集中させる。




 ソフィアさん達四人とも遣ってから二日が経った。あれからはアエラさん達、エルメさん達として、その後にソフィアさん達、と。【性皇剣】【性域】というネタだろうがチート性能な二つが無ければ実現不可能というハードスケジュールだったりします。その中で特に時間的な問題は絶対に解決必須事項ですからね。本当、最初は絶望的だった我が身も今は「幸運だ」と思えるのだから。人間って自分勝手な生き物だよね。

 そんな日々で新たに得たスキルは七つ。多い理由はソフィアさん達からの物も含むからだけど。その中で気になったのは三つ。


[スキル]

【敏捷成長】

敏捷性が成長し易くなる。


【暗視】

洞窟や夜間等で、明かりが無くても日中と変わらずに視界が利く様になる。

但し、魔法等の効果に因る暗闇等に対しては無効。


【連追斬】

スキル攻撃が成功した時、一つの流れの様に続け様に追加攻撃を繰り出す。

但し、前スキルによっては動作・効果上、繋げる事が不可能な場合も有る。

また刀剣武器使用時以外は発動する事は出来無い。


 【暗視】は“探索者”のヨミュさんからのだろう。ユーネさんが持っていると前に聞いた事が有るから。【連追斬】はソフィアさんからだろう。彼女は職業が“騎士(ナイト)”だから。イオさんは“魔法士”で、クララさんは初めてとなる“治癒士(ヒーラー)”だ。個人的な希望を言うのなら攻撃魔法・治癒魔法を俺は得たかったなぁ。

 まあ、それは兎も角。

 【暗視】は有能だけれど“閃光”系の影響が有るか否かが心配だったりする。【連追斬】はコンボっぽい“繋ぎ技”なんだろうな。使用上の制限が有るけど、決まれば格好いいと思うし使い勝手は悪くない筈だ。ただ今の俺にとっては宝の持ち腐れでしかない。他の攻撃スキルが無いもん!。

 それよりも気になるのが【敏捷成長】だ。内容から効果は強化補正ではなく、“成長補正”だって判る。それは“基本能力”の概念自体は有るという証拠だ。多分、それを数値化しては知る事は出来無いのだが、定義はされている様だ。



(──という事はだ、俺が異常に強かったりしたら、当然怪しまれる訳だな)



 【性皇剣】の強化補正が体力・呪力のみだった事は意外に大きいって事だな。追加の強化補正は具体的な効果の具合は解らないけど今の感覚だと、そんなには異常ではないと思う。

 ただ、注意は必要だね。日常生活の中だと異常性は目立ちはしないだろうけど戦闘等が絡んだら、絶対に誤魔化し切れないと思う。まあ、スキルの多数保有がバレなければ、基本能力は誤魔化せる可能性は有る。その辺りは理解が出来無いというのが有るからね。




 二度有る事は三度有る。ソフィアさん達の部屋から出た所で現在宿泊している最後の客──クレアさんとミーナさんに、遭遇した。いや、待ち伏せされていたというべきなんだろうね。だってね、この二人ってば“レズ”らしいから。あ、一応言っとくと俺に同性愛趣味は無いけど、その辺は当事者同士の問題だから、自由だって思ってますよ。我が事じゃないなら恋愛は自由でいいと思います。



「……ちょっと来なさい」


「大人しくして下さいね」



 腕組みしたクレアさんが苦虫を噛み潰したみたいな表情で有無を言わさず俺に同行を強要しミーナさんが背後に回って両肩を掴んで押す様に歩き出す。抵抗は無駄だと理解しているから大人しく従いますが。一体何事なんですかね。レズの二人に拉致られるだなんて──はっ!?、まさか、俺が関係を持った皆さんの中に彼女達──特にクレアさんが狙う意中の相手が居て、その腹いせに!、的な愛憎展開だったりするとか?。……いや、無いでしょう。ソフィアさん達から聞いた話だと他の女性に迫るとか誘う様に事は無いらしく、だから“二人きり”だって言ってたクレアさん達とは俺も無理っぽいみたいだと感じていた位だもん。今更そういう展開は無いね。



(そうだとすると、皆との関係に付いての糾弾?

でも、その場合は俺よりも大人の皆の方にするのが、正当な事だよね?)



 そう考えると、そういう方向でもないのかな。ただ意図は解らないけど。

 彼是と考えている間に、二人の部屋に連れ込まれてベッドの上に座らされた。「あーれー、犯されるー」という棒読み演技で冗談の一つも言いたくなるけど、俺は空気は読めます。この剣呑な雰囲気を感じながら命懸けで冗談を言うなんて真似は俺には出来ません。俺は臆病者(チキン)だ。


 そんな俺の正面に座ったクレアさんは腰にまで届く長さの薄紫色の髪の美女。方向はソフィアさんと似た感じだけど雰囲気は真逆。見下したり、貶したりする事は無いけど、「出来れば関わらないで貰える?」と言外に牽制している感じで近寄り難い印象が有る。

 ミーナさんはピンク色のセミロングで、普段は大体ポニーテールにしている。「御姉様」と呼ぶ姿が凄く似合う後輩系美少女だが、他の人への当たりがキツイという事は無い。客観的な人当たりは……普通かな。

 二人で笑い有っていれば絵になるから、知らないで男達は近付くんだろうな。その結果、撃沈し、二人の男に対する評価を下げる。つまり、これも一種の負のスパイラルなんだろうな。



「正直に答えなさい

彼女達に何をしたの?」



 「何って、ナニですが」なんて言いたくなるけど、其処は堪える。幾ら現在はショタでも遣る事遣ってる以上は少なからず皆さんを守りたい気持ちは有るので迂闊な言動は控える。ただ今一要領が掴めないので、少し戸惑って見せる。



「えっと、何を、とは?」


「私達が一緒のクエストを受けているのは知っているでしょう?

全く知らない相手でもない彼女達の動きが良いのよ

単に体調云々といった様な感じではない位にね

アエラ達だけなら偶然よ

でも、“貴男と関係した”全員が、となると、嫌でも気になってしまうわ」


「……因みにですが、その“動きの良さ”というのは問題が有りますか?」


「……問題は、無いわ

クエストが予定期間よりも早く終わるでしょうから

拘束期間が短縮されるのは私達も嬉しい事よ

けれど、不自然なのよ

貴男、洗礼もまだよな?

先天的にスキルを有する、という事も有るそうだけど物語や伝承の中でだけで、確認されてはいないわ

そういう意味でも、貴男が何かをしているのであれば気になるという訳よ」



 クレアさんの言っている事は理解出来るし、立場が逆だったら俺も気になって仕方無いだろうな。だから気持ちは判る。

 しかし、何か特別な事を遣っている訳ではないので説明のしようが無いです。【性皇剣】を確認するけど追加効果は存在しない。

 ただ、“先天的なスキル保有の可能性”は実際には違うけど、そう解釈される危険性は拭えない。それを考えると誤魔化し切る事は必要不可欠だろう。



「……クレアさんの御話は理解出来ますが、皆さんに何かしらのスキルの効果が及んでいるという可能性は考えられません

ただ、その……あれです、皆さんと同じ事を御二人と行う事は、出来ます」


「……それは?」


「……せ、性行為です」


「──へぅっ!?」



 可愛らしい驚き方をしたミーナさん。クレアさんも声こそ上げなかったけど、流石に予想外だったらしく視線を彷徨わせ、頬を赤く染めている。そうなるのも無理も無いと思う。二人の男性経験は判らないけど、豊富ではないだろうから。



「……しますか?」



 上目遣いに見詰めながらクレアさんの決断を待つ。“押し”はしない。子供の利点を最大限活かし全力でクレアさんを堕としに行く為にも焦りは禁物。

 大丈夫、獲物は目の前の(ベッド)の上だから。




 結果から言えば、勝負は俺の勝ちです。二人の事は優しく美味しく頂きまして御馳走様でした。

 まあ、クレアさんは処女だったんだけど、意外にもミーナさんは非処女という事実には驚きました。事の最中に訊いた所では最初の彼氏が相手だった様ですが浮気されて別れたそうで。俺は自分の事を言われてる気がして罪悪感の刃が胸を突き刺してくれました。

 クレアさんは可愛くて、張り切ってしまった愚息に泣かされてしまいました。ええ、“鳴き”ではなくて「もぅ無理ぃっ!」と。


 そのクレアさんの職業は騎士であり、ミーナさんは“弓士(アーチャー)”。


[スキル]

【楯操術】

楯を操る技術の精度・修得速度の高上昇。

熟練者には専用のスキルが発現する場合も有る。


【望遠視】

通常の視野よりも遠くまで見る事が出来る様になる。

但し、移動しながら等では視認距離が短縮されたり、視界が狭まる事も有る。


 二人から得たスキルでは【楯操術】に注目が行く。内容的には地味っぽいけど“派生スキル”が存在する事が説明から窺える上に、それは職業に関係しないでスキル自体・所有者自身の熟練度で発現するのなら、こっそり練習してスキルを得られる可能性が出る。

 そうすれば【性皇剣】で得るスキルの数を意図的に減らす事も出来る筈。実に嬉しい情報だと言える。



(【楯操術】みたいな独立発展派生型のスキルが他に有るなら狙いたいな〜)



 ただ、今回は運が良くて“最初”のスキルだったが派生途中のスキルだったら二度手間になる訳でして。喜び過ぎてはいけない事を冷静に自分に言い聞かす。


 それは兎も角として。

 クレアさんの言っていた“動きが良い”理由は結局何一つ解らないままです。ただ、その影響は確かで、クレアさん達も何故なのか身体の調子が良いそうで、クエストが捗りそうです。


 予定では最低二週間だと聞いてはいましたが、今は三週間は掛かるだろう所を二週間で達成する勢いだとクィエさんに聞きました。「貴男の、凄いわね」って微笑みながら称賛されても何方の意味か悩みますし、動きは止めないんですね。ええ、判っていますから、そう急かさないで下さい。まあ、皆さんの役に立てて個人としても利が有るので文句なんて有りません。




 クレアさん達としてから三日が過ぎました。そして本日クエストが完了したと戻ったアエラさん達からの報告を受けました。当初の予定より早く終わった事と活躍した度合いで皆さんに特別報酬が出たのだとか。物凄く嬉しそうでしたね。後、何気に討伐数に応じた歩合制で大きかったらしく皆さん自身も想定したより稼げたので大喜びでした。クレアさんから「有難う、貴男の御陰だわ」と密かに言われてキスされた事には驚きました。嬉しくて。

 明日にはヴァドを発って“リシェオ”に向かう事も一緒に、でしたが。

 流石に下手には触れては来ませんが、皆さんの目は残念そうにしていました。クレアさん達でさえです。クィエさんは見たら絶対に危ないので見ませんが。


 今日の夕方までで街にて得られた新スキルは三つ。特に気になる物ではないし当たりでもなかったけど。その人達にも感謝です。


 そして、“最後”の夜。アエラさん達とした後には慣れた様にエルメさん達、ソフィアさん達、それからクレアさん達と過ごす。

 クレアさん達とは僅かに四日間だけの関係だけど、【念齢詐肖】を使い関係を持った女性達に比べれば、ちゃんと向き合っていたと言えるとは思う。宿屋では姿は偽ってはないからね。まあ、【念齢詐肖】の姿は俺の可能性の姿な訳だから全くの偽りでもないけど。それは言い訳だろうな。


 クレアさん達の部屋から出て直ぐに部屋には戻らず静まり返った食堂の方へと足が向かっていた。

 誰も居なくて当たり前。だけど、二週間近く一緒に過ごしていた人達と別れる事が、物凄く切なかった。気付いたら異世界転生して放り出されていた自分だ。当然、前世の知り合い等に挨拶もしていない。けど、不思議と未練や切なさ等は感じなかった。それは多分繋がりが希薄だったから。“生きる”という事自体の意味が違うからだろうな。それだけ、俺は今生の方が大切だと思っている証拠と言えるんだろうね。


 ──そんな風に黄昏てたセンチメンタルな俺だけど女主人(ラスボス)によって扉の奥に引き摺り込まれた記憶は忘れてしまいたい。切実に思う。この世界って避妊は大丈夫なのかな。





《ステータス》

:オリヴィア・リクサス

(偽名:シギル・ハィデ)


年齢:10歳

種族:人族(ヒューム)

職業:──


   評価 強化補正

体力:EX +214

呪力:EX  +88

筋力:G  +139

耐久:G  +101

器用:G+ +206

敏捷:G−  +97

智力:G+ +118

魔力:G−  +75

魅力:──  +83

幸運:── +162

性数:──  27人


[スキル]

【深緑の博士】

植物に関係する技術・知識の習得速度が高上昇。

栽培や品種改良等に於いて品質向上・成功率上昇等の効果も付随する。


【食の匠】

料理技術・知識の習得速度及び能力の高上昇。

また味覚が超上昇。

食材を扱う際、その状態を見極める事が出来る。


【交渉話術】

様々な交渉を行う際、会話能力・観察力・思考速度が高上昇。交渉中のみ有効。

但し、自動的に交渉が成立するという訳ではない。


【整体術】

対象の身体を揉み解す等、健康状態を改善し整える。

疲労回復効果も有る。

但し、病原菌性の病気等に対しては意味が無く、傷を治すという訳ではない。


【絵師の心得】

描写技術・速度の高上昇、習得速度の高上昇。

また映像記憶力が超上昇。


【二刀流】

刀剣武器を両手に一本ずつ持って戦う際、通常よりも精度・威力が上昇。

技術の修得速度も上昇。

但し、刀剣以外を扱う際は効果適用外となる。


【鞭縄術】

鞭や縄等の一定以上太さ・長さを持つ物を扱う技術の精度、修得速度の上昇。

但し、使用対象品の強度や耐久力等が増すという事は有り得ない。


【敏捷強化・小】

自身の敏捷が上昇。


【暗視】

洞窟や夜間等で、明かりが無くても日中と変わらずに視界が利く様になる。

但し、魔法等の効果に因る暗闇等に対しては無効。


【連追斬】

スキル攻撃が成功した時、一つの流れの様に続け様に追加攻撃を繰り出す。

但し、前スキルによっては動作・効果上、繋げる事が不可能な場合も有る。

また刀剣武器使用時以外は発動する事は出来無い。


【毒耐性】

毒・毒効果のスキルに対し高い耐性を持つ。

効き難くなるが絶対という訳ではない。


【混乱耐性】

混乱・混乱効果のスキルに対し高い耐性を持つ。

効き難くなるが絶対という訳ではない。


【体力強化・小】

自身の体力が上昇。


【耐久強化・小】

自身の耐久が上昇。


【敏捷成長】

敏捷が成長し易くなる。


【楯操術】

楯を操る技術の精度・修得速度の高上昇。

熟練者には専用のスキルが発現する場合も有る。


【望遠視】

通常の視野よりも遠くまで見る事が出来る様になる。

但し、移動しながら等では視認距離が短縮されたり、視界が狭まる事も有る。


【麻痺耐性】

麻痺・麻痺効果のスキルに対し高い耐性を持つ。

効き難くなるが絶対という訳ではない。


【幻惑耐性】

幻惑・幻惑効果のスキルに対し高い耐性を持つ。

効き難くなるが絶対という訳ではない。


【器用強化・小】

自身の器用が上昇。



[裏スキル]

【絶対音感】

聴覚の認識可能な音域内で有れば、如何なる音も全て正確に理解し、聞き分ける事が出来る。

また音に関係する記憶力・考察力が上昇。




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