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Absolute Plaything  作者: N
10/22

通りすがり

「じゃあね」


明け方のベッドから聴こえたのは、冷たい別れの言葉。

もう二度と聴くことのない声。


「あぁ、じゃあな」


一晩だけの『恋人』ごっこ。


「さよなら」


お互いに名前も知らない相手。携帯も住所も、連絡先は一切知らない。


この部屋を出れば何の関係もなくなる。それで終わり。


続くことも交わることもない道であっただけの、そう言う存在。

例えるならば道端に転がる石と同じだ。

どうでもいい。相手のことなど考える必要がないから、別れた後の責任が一切ない楽な関係。

同意上である以上は金もかからない。


適当に遊んで、楽しい夢だけ見て、醒めないうちに『さよなら』する。


それがルール。暗黙の了解。

次はない。いつかも、そのうちも、二度とない。


ただそれだけのこと。


例え嘘であっても『温もり』は手に入る。

やっていることは恋人のソレと同じ。


嘘であるか。本当であるか。たったそれだけの違い。


醒めてしまえば残るモノは一緒。


夢から醒めたその後で、同じ夢はもう見れない。

続きは現実だけだ。


だからこそ、ヒトは夢を見続けるのだろうと思う。

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