終章 これからの幸せ
結局、告白できなかった美咲は真治を見送るため、駅に来ていた。
気を利かせたのか、たまたま予定が合わなかったのか、美咲以外に見送りは居なかった。
「向こう言っても風邪とか引かないでよ」
「ああ、俺が風邪なんか引くもんか」
少し居心地悪そうに、たまに会話をする二人。その時、発車のベルが鳴った。
ついに別れの時、これ以降は長い休みでしか真治に会う事は出来ない。だが、勇気が出せず黙り込む美咲。まごまごしている内に真治が新幹線に乗り込んでしまう。
入り口で手を振る真治。
「じゃあな」
「あ、うん……また、夏休みに」
何か言わなければならないと思いつつも、口から出るのはたわいの無い言葉だけ。
このまま終わってしまうのか。美咲は悔しさでスカートの端を握り締めた
警笛と共に、扉が音を立て閉まろうとした瞬間―――
「美咲、やっぱり俺、お前の事―――」
真治が何かを言おうとしていた。だが、扉に阻まれ、言葉は届かない。
「え、何? 分からないよ、真ちゃん!」
扉に近づくが、口は動いているのだが、声は聞こえない。おそらく美咲の声も届いていないだろう。
真治が何か思いついたように、かばんを探り始めた。
これ、と取り出した何かを見せる真治。
発車し始めた扉の窓から見えたのは、笑顔で美咲のラブレターを持っていた真治の姿だった。
「あ……」
美咲の瞳から涙が溢れる。
答えを示す前に、新幹線は走り去って行った。
―――今度こそ、ちゃんと言おう。次の夏休みにまた一緒に歩くために……。
美咲は新幹線が見えなくなった後も、ゆっくりと手を振っていた。
―――END
これで、このお話は終了です。
恋愛らしい恋愛どころか付き合ったこともない作者の書いたものですが、妄想分がたっぷり入っていたりします。
ちなみに、このお話は、たまたま学校の課題用にネットで画像を探している際にラブレターの絵を見つけた時に思いつきました。
ほとんど突っ走って一気に書いた作品ですので、「ここがいただけないなぁ」などご意見くだされば、修正したいと思います。
以上、人生で初の投稿作品のあとがきでした。




