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第115章:一枚の書状が開く扉 - 聖軍が選んだ言葉の意味

【番外編】間違いの始まり——アズサがあの夜に選んだ理由、誰も知らなかった真実


皆さん、こんにちは!

「ダークコンチネント:生きる大陸と至高の支配者」の作者です。


前回——アズサへの一ヶ月の罰を

公開した。


多くの方が疑問に思ったはずだ。


「なぜ——災厄の女王が

 そんなことをしたのか。」


今日——その答えを明かす。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ すべての罰には——始まりがある

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


命令の前に——選択があった。

選択の前に——変化があった。

変化の前に——ひとつの感情があった。


アズサは——

永遠の時間を生きてきた。


国家よりも古い。

英雄よりも古い。

神よりも古い。


誰も彼女に膝をつかせたことはなかった。

誰も彼女を恐れさせたことはなかった。

誰も彼女が——「欲しい」と

思わせたことはなかった。


マスター・ヴィカスが現れるまでは。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ ドラゴンハート王国への侵攻

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ある日——世界が動いた。


ドラゴンハート王国を倒せない

複数の国家が同盟を組んだ。


彼らは日本から

召喚された英雄たちを連れてきた。


目的はひとつ——

王国を破壊し、

膝をつかせること。


その中に——

一人の女性がいた。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ ミカセ——日本から召喚された刃

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


美しく、知的で、操作的な女性。


彼女の本当の目的は戦うことでは

なかった。


王国を内側から——崩すこと。


魅力と柔らかい言葉の裏に

真の本性を隠していた。


しかし——


ドラゴンハート王国に入った瞬間。

彼女は気づいた。


ここは「普通の王国」ではないと。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ アズサの観察

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


マスター・ヴィカスは

アズサをドラゴンハート王国に

留まることを許していた。


アズサは彼を——見ていた。


彼の強さを。

彼の沈黙を。

彼の比類なき存在感を。


永遠の時間の中で——初めて。


彼女の心が——

命令できないものを欲した。


(なぜ彼は私を見ない……

 私が目の前に立っているのに……)


この感情は——弱さではなかった。

必要でもなかった。


それは——

すべてを見る者に

自分を見てほしいという——

欲望だった。


彼女が生まれて初めて

感じたものだった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ ミカセがアズサに教えたこと

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ミカセはアズサを見た。


(この存在は……

 マスターを想っている。

 これを使えば——)


ミカセはアズサに近づいた。

友として。

助言者として。


そして——教えた。


心に触れる料理の作り方。

印象を残す柔らかい話し方。

冷静で礼儀正しく、

常に敬意を持つ振る舞い方。

何も言わずに彼の気分を

読み取る方法。


そして——最後の授業。


男の心を動かす方法。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ アズサの変化

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


【遠くから見ていた】

静かに……永遠に……


【力で印象づけようとした】

しかし彼は興味を示さなかった。


【彼のために料理をした】

彼は礼儀正しく礼を言った……

それだけだった。


【柔らかく丁寧に話した】

彼は聞いていた……

しかし一度も彼女を見なかった。


【最後の授業——誘惑を学んだ】

(力で彼を見させられないなら……

 欲望でなら……できるかもしれない。)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ 彼女の真の感情

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ダークコンチネントを支配した

災厄の女王が——


今——誘惑の生徒になっていた。


「もし私が彼の望むものに

 ならなければならないなら……

 そうなる。


 ただ一度でいい……

 彼に——特別な者として

 見てほしい。」


これが真実だった。


弱さからではなかった。

彼女は倒れたのではない。


ただ——

生まれて初めて

欲しいものがあった。


そしてそのために——

何でもする覚悟があった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ 罰が生まれた夜

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


アズサは近づいた。

ミカセに教わったすべてを使って。


そして——言った。


「マスター……

 あなたは私に

 何でも命令できます。

 私の命も、忠誠も、心でさえ——

 あなただけのものです。」


その夜——


彼女が受け取ったのは——

どんな武器よりも深く

心を刺す命令だった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ 誰も知らなかった真実

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


アズサは弱さから倒れたのでは

なかった。


彼女は——

それまで一度も欲しいと

思わなかったものを

欲したから倒れた。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ そして——最も強い存在でさえ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「最も強い精霊でさえ——

 制御できる。


 鎖でも武器でもなく……


 沈黙と——たった一つの命令で。」


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ 罰の後——彼女の心は

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


罰の後でさえ。

闇の中でさえ。

彼が無視する時でさえ。


彼女の心は——

まだ彼のものだ。


なぜなら——

彼女が選んだからだ。


その選択が——すべてを変えた。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ ミカセについての真実

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ミカセは友ではなかった。


彼女はアズサを利用しようとした。


しかし——


皮肉にも——

彼女がアズサに教えたことは

アズサを変えた。


より柔らかく。

より丁寧に。

より……人間らしく。


それがマスター・ヴィカスの

目に触れることは——


また別の話だ。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「すべての罰には——

 始まりがある。


 すべての間違いには——

 理由がある。


 そしてその理由は——

 いつも単純だ。


 ただ——見てほしかった。」


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


次回——ミカセの真の目的と、

ドラゴンハート王国への侵攻が

どのように終わったかを

公開予定。


お楽しみに!


#番外編 #アズサ #間違いの始まり #ミカセ #マスターヴィカス #ライトノベル #ダークコンチネント #真実 #災厄の女王

序章 - 戦争より言葉を選ぶということ

剣を抜くことは簡単だ。

怒りがあれば抜ける。

恐怖があれば抜ける。

誇りがあれば抜ける。

しかし。

言葉を選ぶことは難しい。

言葉には温度がある。

高すぎれば相手を焼く。

低すぎれば相手に届かない。

ちょうどいい温度を探すことが。

剣を鍛えることより。

時間がかかる。

時間がかかる分だけ。

重い。

だから。

言葉を選ぶことを選んだ者は。

それだけで。

一定の敬意に値する。

たとえその者が。

これまで剣を向けていた相手であっても。

第一章:二週間後の朝 - ネロの顔が違った

ドラゴンハート王国 - 会議室 - 朝

ネロが来た。

約束の二週間後に。

時間通りだった。

服装は変わらなかった。

護衛も同じ二人だった。

しかし今日は。

護衛が入ってきた。

私はそれに気づいた。

何も言わなかった。

それもまた情報だったから。

前回は一人で来た。

個人的な話があったから。

今回は護衛を連れてきた。

公式の取引だということだ。

全員が座った。

「二つ報告があります。」

ネロは言った。

最初からそう言った。

「二つ。」

「順番に話します。」

「聞く。」

私は言った。

第二章:セルジオの奇妙な反応

「まず一つ目です。」

ネロは言った。

「伝言を届けました。」

「セルジオに。」

「どうやって。」

「別の情報商人を通じました。」

ネロは答えた。

「私の信頼できる仲介者です。」

「私の名前は出ていません。」

「匿名での伝達でした。」

「セルジオはどう反応した。」

ネロは少し間を置いた。

その間が。

普段のネロとは違った。

考えているのではなかった。

どう伝えるかを選んでいた。

「奇妙な反応でした。」

最終的に言った。

「奇妙とは。」

「普通なら。」

ネロは言った。

「敵から伝言が来たとすれば。」

「その信憑性を確認します。」

「本当にその王国からのものかを。」

「誰が送ったかを。」

「目的は何かを。」

「確認します。」

「セルジオはそうしなかったのか。」

「確認する前に。」

ネロは言った。

「別のことを仲介者に聞いたそうです。」

「何を。」

「師匠のことを。」

ネロは言った。

「オルカ師匠のことを聞いてきたそうです。」

私は止まった。

表情は変えなかった。

しかし内側で。

何かが動いた。

「師匠のことを。」

私は繰り返した。

「はい。」

ネロは答えた。

「匿名の伝言を受け取って。」

「最初に出た言葉が。」

「師匠の名前でした。」

「何と聞いた。」

ネロは。

少し目を伏せた。

感情が動いたように見えた。

しかし。

商人として。

すぐに整えた。

「師匠の教えを守っている者からの伝言かと。」

ネロは言った。

「そう聞いたそうです。」

「それが最初の言葉だったのか。」

「そうです。」

「私はセルジオにそれを聞けと言った。」

私は言った。

「前回。」

「お前に。」

「はい。」

ネロは頷いた。

「しかし私は伝えていません。」

「その言葉を。」

「セルジオに。」

「わかっている。」

沈黙が来た。

「つまり。」

私は言った。

「セルジオは自分から。」

「師匠のことを考えた。」

「そう解釈しています。」

ネロは言った。

「匿名の伝言を受け取って。」

「最初に考えたのが師匠だった。」

「師匠の教えを守っている者からかもしれないと。」

「そう思ったということです。」

「なぜそう思ったのか。」

「私にも正確にはわかりません。」

ネロは答えた。

「しかし。」

「一つだけ推測があります。」

「言え。」

「戦うつもりはないが攻撃されれば応える。」

ネロは言った。

「その伝言の言葉は。」

「師匠が教えた言葉と。」

「似ているのかもしれません。」

「師匠はそういうことを教えたのか。」

ネロは少し間を置いた。

「師匠は言っていました。」

「情報商人は中立でなければならない。」

「しかし。」

「中立は無力ではない。」

「攻撃されれば応える。」

「ただし先に動くな。」

「私の言葉と同じだ。」

私は言った。

「はい。」

ネロは答えた。

「だからセルジオは。」

「師匠の影を見たのかもしれません。」

「あの伝言の中に。」

私は少し考えた。

「セルジオはその後何をした。」

「師匠のことを聞いた後で。」

ネロは言った。

「仲介者に告げたそうです。」

「わかったと。」

「伝わったと言え。」

「それだけだったそうです。」

「それだけか。」

「それだけです。」

私はしばらく。

その情報を頭の中で転がした。

「お前はどう解釈する。」

私はネロに聞いた。

ネロは答えた前に。

一呼吸置いた。

「セルジオは。」

言った。

「まだ師匠の教えを覚えています。」

「忘れていない。」

「それだけはわかります。」

「しかし覚えていることと守ることは違う。」

私は言った。

「その通りです。」

ネロは頷いた。

「覚えているだけで。」

「守っていない者もいます。」

「それが答えかどうかは。」

「私にはわかりません。」

第三章:二つ目の報告

「二つ目を話してくれ。」

私は言った。

ネロは鞄を開けた。

中から一通の書状を取り出した。

机の上に置いた。

私は見た。

封蝋があった。

見たことのある紋章だった。

聖軍の紋章ではなかった。

しかし聖軍に関係する紋章だった。

「これは。」

私は言った。

「聖軍の内部にいる者からです。」

ネロは言った。

「正式な聖軍の書状ではありません。」

「個人からの書状です。」

「しかし。」

「その個人は聖軍の中で。」

「かなりの地位にいます。」

「名は。」

「書状の中に書いてあります。」

「お読みください。」

私は封を開けた。

丁寧に。

壊さないように。

中に紙が一枚入っていた。

書いてある言葉は短かった。

「話し合いたい。」

それだけだった。

署名があった。

名前が一つ。

私はその名前を見た。

知らない名前だった。

しかし。

リスカレスが影の中で。

わずかに反応した。

それがわかった。

「リスカレス。」

私は言った。

「この名を知っているか。」

影から声が来た。

「知っています。」

「聖軍の内部で。」

「穏健派と呼ばれる者たちの。」

「代表的な人物です。」

「穏健派。」

私は繰り返した。

「聖軍の中にも。」

リスカレスは続けた。

「一枚岩ではない部分があります。」

「強硬に攻撃すべきという者たちと。」

「対話を優先すべきという者たちが。」

「常に綱引きをしています。」

「その穏健派が。」

私は言った。

「この書状を送ってきた。」

「そう思われます。」

私はネロを見た。

「これは。」

私は言った。

「お前を通じて来たのか。」

「はい。」

ネロは答えた。

「私の情報網を使って届きました。」

「私が仲介しました。」

「なぜお前に頼んだ。」

「正式な経路では。」

ネロは言った。

「記録が残ります。」

「聖軍の内部で。」

「穏健派が動いたことが。」

「強硬派に知られます。」

「それを避けたかった。」

「情報商人を使えば。」

私は言った。

「非公式になる。」

「そうです。」

「なるほど。」

私は言った。

「私が伝言を送った時と同じ理由だ。」

「その通りです。」

ネロは少し微笑んだ。

「あなたの伝言が。」

「この書状を引き出したかもしれません。」

「そう思うか。」

「因果はわかりません。」

ネロは答えた。

「しかし。」

「タイミングは合っています。」

第四章:書状をどう解釈するか

「リスカレス。」

私は言った。

「この書状の信憑性はどう見る。」

影から出てきた。

今日初めて。

実体化した。

ネロが驚いた顔をした。

一瞬だけ。

しかし黙った。

プロの対応だった。

「書状そのものの信憑性は。」

リスカレスは言った。

「高いと思います。」

「しかし。」

「しかし?」

「内容の真意は。」

「まだわかりません。」

「どういう意味だ。」

「書状は本物です。」

リスカレスは言った。

「本当に穏健派の人物が送ってきた。」

「それは疑いません。」

「しかし。」

「話し合いたいという言葉が。」

「何のための話し合いかが。」

「書いていません。」

「それは当然だ。」

私は言った。

「一枚の書状に全てを書けない。」

「書けば記録になる。」

「その通りです。」

リスカレスは頷いた。

「だから意図はわかりません。」

「返答する前に。」

「可能性を整理すべきです。」

「可能性を挙げろ。」

リスカレスは少し考えた。

「一つ目。」

「本当に対話を求めている。」

「聖軍の内部の穏健派が。」

「強硬策に反対していて。」

「外交的な解決を探っている。」

「二つ目。」

「情報を得るための接触だ。」

「対話と称して近づいて。」

「私たちの出方を確認する。」

「どこまで話し合いに応じるかを。」

「強硬派に報告する。」

「三つ目。」

「時間稼ぎだ。」

「対話をしている間に。」

「別の準備を進める。」

「どれが最も可能性が高い。」

リスカレスは答えなかった。

すぐには。

「三つ全てが。」

最終的に言った。

「同時にあり得ます。」

「どういう意味だ。」

「穏健派は本当に対話を求めているかもしれません。」

「しかし。」

「その対話の情報を。」

「強硬派が利用することも。」

「同時に起きえます。」

「穏健派の意図と。」

「結果は。」

「別の話です。」

「つまり。」

私は言った。

「穏健派を信頼しても。」

「その情報が強硬派に流れる可能性がある。」

「組織というものはそういうものです。」

リスカレスは言った。

「個人の誠実さと。」

「組織の行動は。」

「必ずしも一致しません。」

第五章:ネロへの質問

「ネロ。」

私は言った。

「この書状を送ってきた人物を。」

「お前は知っているか。」

ネロは少し考えた。

「個人的には知りません。」

「しかし。」

「評判は聞いています。」

「何という評判だ。」

「正直な人間だと。」

ネロは言った。

「聖軍の中で。」

「珍しい種類の人間です。」

「地位があるにも関わらず。」

「金で動かない。」

「脅しにも屈しない。」

「ただ自分の信念で動く。」

「聖軍の信念か。」

私は言った。

「聖軍の信念の一部と。」

ネロは答えた。

「自分の信念の一部が。」

「重なっているだけかもしれません。」

「聖軍の全てに従っているわけではないらしい。」

「だから穏健派なのか。」

「そうだと思います。」

「その人物が。」

私は言った。

「非公式の書状を送ってきた。」

「記録に残らない方法で。」

「それは。」

ネロは言った。

「危険を冒しているということです。」

「もし強硬派に知られれば。」

「立場を失う可能性があります。」

「それでも送ってきた。」

「はい。」

「それだけで。」

私は言った。

「一定の重さがある。」

第六章:私の判断

しばらく。

私は考えた。

戦うことは簡単だ。

来れば応える。

それは決めていた。

しかし。

対話を断ることも。

一つの選択だ。

対話を断れば。

対話を求めた者は。

選択肢を失う。

残るのは戦いだけになる。

対話に応じることも。

一つの選択だ。

情報が流れるかもしれない。

時間稼ぎに使われるかもしれない。

しかし。

対話をした事実が残る。

「話し合おうとした」という事実が。

歴史に残る。

「リスカレス。」

私は言った。

「もし対話に応じて。」

「その間に聖軍が準備を進めても。」

「私たちに問題があるか。」

リスカレスは少し考えた。

「現在の防衛力から判断すれば。」

「問題はありません。」

「六ヶ月の時間があれば。」

「さらに強くなれます。」

「仮に対話が偽りであっても。」

「その時間は私たちにも使えます。」

「では。」

私は言った。

「対話に応じる。」

「マスター。」

リスカレスが言った。

「条件は?」

「条件を一つ付ける。」

私は言った。

「場所はここだ。」

「ドラゴンハート王国の中で話す。」

「私が動くのではなく。」

「相手が来る。」

「それは。」

リスカレスは言った。

「相手が受け入れるかどうか。」

「受け入れなければ。」

私は言った。

「対話の意志があるとは言えない。」

「本当に話したいなら。」

「来るはずだ。」

「理解しました。」

リスカレスは頷いた。

私はネロを見た。

「返書を書く。」

私は言った。

「お前が届けてくれるか。」

「報酬は?」

ネロは言った。

「同じ条件で構いません。」

「では頼む。」

第七章:返書を書く

書斎

一人で書いた。

リスカレスも。

セラフィーナも呼ばなかった。

自分の言葉で書きたかった。

紙を広げた。

ペンを取った。

「ヴィカースより。」

そう始めた。

何を書くべきか。

考えた。

短くすべきだと思った。

長い言葉は。

解釈を増やす。

解釈が増えれば。

誤解が増える。

短い言葉の方が。

伝わる。

「話し合うことに応じる。」

「ただし場所はここにしてほしい。」

「ドラゴンハート王国で会おう。」

「いつでも構わない。」

「来てくれる者を歓迎する。」

それだけ書いた。

署名をした。

「短すぎるか。」

自分に問いかけた。

「いや。」

答えた。

「これでいい。」

「話し合うことに応じる。」

「場所はここ。」

「いつでも歓迎する。」

この三つが伝われば。

十分だった。

余分な言葉は要らなかった。

封をした。

ネロのところへ持っていった。

第八章:ネロへの言葉

玄関まで送りながら

「ネロ。」

私は言った。

「はい。」

「一つ聞いていいか。」

「どうぞ。」

「お前はなぜ情報商人を選んだ。」

ネロは歩きながら。

少し考えた。

止まらなかった。

歩きながら答えた。

「世界の動き方を知りたかったからです。」

言った。

「なぜ戦争が起きるのか。」

「なぜ同盟が壊れるのか。」

「なぜある者が栄えて。」

「ある者が滅びるのか。」

「それを知りたかった。」

「わかったか。」

ネロは少し笑った。

「わかりません。」

言った。

「二十年経っても。」

「わかりません。」

「なぜ続けるのだ。」

「わかりかけた瞬間が。」

ネロは言った。

「時々あるからです。」

「そのたびに。」

「続けようと思います。」

「それでいい。」

私は言った。

玄関に着いた。

ネロは振り返った。

頭を下げた。

今日は少し深かった。

「また来ます。」

「情報があれば。」

「待っている。」

「返書の結果も。」

ネロは言った。

「報告します。」

「頼む。」

ネロは去った。

第九章:書状の後で

夜 - 書斎

リスカレスが来た。

「マスター。」

「一つ質問してもいいですか。」

「なんだ。」

「なぜ対話に応じることにしたのですか。」

リスカレスは言った。

「リスクがあります。」

「わかっているはずです。」

「わかっている。」

私は言った。

「では。」

私は少し考えた。

どう伝えるかを。

「お前は。」

私は言った。

「二千年以上。」

「この世界を生きてきた。」

「はい。」

「その間に。」

「対話で解決した争いと。」

「戦争で解決した争いを。」

「両方見てきたはずだ。」

「見てきました。」

「どちらが長続きした。」

リスカレスは答えた。

「対話で解決した方が。」

「長続きしました。」

「なぜだと思う。」

「戦争で解決した場合。」

リスカレスは言った。

「負けた側が。」

「恨みを持ちます。」

「その恨みは消えない。」

「次の世代に引き継がれます。」

「いつか必ず再燃します。」

「対話で解決した場合は。」

「両方が納得した部分があれば。」

リスカレスは言った。

「完全ではなくても。」

「しばらく続きます。」

「恨みより。」

「妥協の方が。」

「長続きします。」

「それが答えだ。」

私は言った。

「私は長期的に考えている。」

「この王国が。」

「百年後も存在するためには。」

「戦争で勝っても意味がない。」

「勝った後に恨みが残れば。」

「百年後にまた戦いになる。」

「対話に応じることで。」

「長期的な関係を作ろうとしている。」

「その通りです。」

リスカレスは頷いた。

「それが正しいと思います。」

「正しいかどうかはわからない。」

私は言った。

「え?」

「今の判断が正しかったかどうかは。」

「百年後にしかわからない。」

私は言った。

「今できることは。」

「最善を尽くすことだけだ。」

リスカレスは少し間を置いた。

「マスターは。」

言った。

「百年後のことを考えて動いているのですか?」

「考えるようにしている。」

私は答えた。

「今の利益だけを考えれば。」

「短期的な判断になる。」

「それは正しくないと思っている。」

リスカレスは。

また黙った。

長い間。

「二千年間。」

最終的に言った。

「私は今だけを考えていました。」

「今日。」

「今この瞬間を。」

「それだけを。」

「百年後を考えること。」

「それは。」

「難しいことです。」

「私には。」

「難しい。」

私は言った。

「しかし。」

「やらなければ。」

「誰かがやる必要がある。」

リスカレスは。

私を見た。

長く。

「マスターは。」

言った。

「変わった人間です。」

「そうか。」

「良い意味です。」

リスカレスは言った。

私は笑った。

小さく。

エピローグ - 返事を待つ夜

窓の外に。

夜が来ていた。

星が出ていた。

書状を送った。

返事がいつ来るかはわからない。

来ないかもしれない。

来るとしても。

何ヶ月か先かもしれない。

しかし。

書状を送ったという事実は残る。

「話し合いたい」に。

「来てくれ」と答えた事実が残る。

「次の一手は相手にある。」

私は思った。

次の一手を待つことは。

じっとしていることではない。

待ちながら。

王国を強くする。

人々の生活を良くする。

仲間を育てる。

友人を増やす。

「来るなら来い。」

私は思った。

「話したいなら話そう。」

「しかし。」

「その間に。」

「私たちは成長する。」

王国の灯りが。

夜の中で。

揺れていた。

四万の命が。

今夜も眠っていた。

「守る。」

私は呟いた。

「どんな形であれ。」

「これを守る。」

それが。

すべての選択の。

根にある答えだった。


【世界設定公開】美香瀬——日本から召喚された少女、敵から家族になった理由、そして誰も責めない理由


皆さん、こんにちは!

「ダークコンチネント:生きる大陸と至高の支配者」の作者です。


今回公開するのは——


彼女はドラゴンハート王国を

壊しに来た。


しかし今——

その王国のために

命を捧げる準備がある。


美香瀬。


そして——

なぜ誰も彼女を責めないのか。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ 始まり——普通の日本の少女

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


美香瀬はただの日本の少女だった。


ある日——

突然、別の世界に召喚された。


理由がわからなかった。

なぜ自分なのかわからなかった。


「英雄」として——と言われた。


彼女は信じた。

疑う理由がなかったから。


しかし——


彼女に命令を下した者たちは

真実を言っていなかった。


「ドラゴンハート王国を破壊せよ。」


深いところで——

何かが違うと感じていた。


しかし命令に従った。


それが——彼女の最初の間違いだった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ 敗北——そしてマスターの前へ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


王国の従者たちに敗れた。


彼女はマスター・ヴィカスの

前に連れてこられた。


部屋は静かだった。


マスターは彼女を見た。


力を見なかった。

戦闘能力を見なかった。


彼女の——心を見た。


そして——聞いた。


ヴィカス:「お前は我々の敵に

     なりたいのか。」


美香瀬は——

長い沈黙の後に答えた。


美香瀬:「……いいえ。

    全部私の過ちでした。

    私は操られていました。」


ヴィカスは何も言わなかった。


しばらく——ただ見ていた。


そして——


ヴィカス:「ならば——

     生きることと、

     属することを選べ。」


それだけだった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ なぜ誰も美香瀬を責めないのか

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ドラゴンハート王国の者たちは

美香瀬が何をしようとしていたか——

知っている。


しかし——誰も何も言わない。


その理由はシンプルだ。


マスター・ヴィカスが

彼女を赦した。


それだけで——十分だ。


この王国では——

マスターの判断が法だ。

マスターの赦しが——

すべての答えだ。


彼が「家族」と判断した者を——

誰も裁かない。

誰も責めない。

誰も過去を持ち出さない。


これがドラゴンハート王国の

在り方だ。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ 美香瀬について

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種族:人間(召喚)

称号:ドラゴンハート王国騎士・料理長

所属:ドラゴンハート王国

役割:騎士・料理人・文化の橋

身長:168cm

脅威レベル:都市レベル(戦闘時)


しかし——

彼女はその力を

王国を守るためにしか使わない。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ 外見

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白銀の長髪が風に揺れる。

蒼い瞳は——今は穏やかだ。


白と青の騎士服。

腰には桜の意匠の剣。


彼女が微笑む時——

その笑顔に

過去の傷の痕跡はない。


あるのは——

今ここに属しているという

確信だけだ。


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◆ パーソナリティ

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正直で謙虚。

勤勉。思いやりがある。

礼儀正しい。優しく強い。

料理と分かち合うことを愛する。

平和を愛する。

新しい家を命がけで守る。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ 6つの至高能力

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


【一】桜の刃

桜の花びらの形をした

霊的斬撃の連撃を放つ。

(広域斬撃)


【二】霊的鞘

霊的エネルギーで

自分を包み——

速度、防御、反射を強化する。

(自己強化)


【三】純粋心の障壁

負のエネルギーを浄化し

邪悪な攻撃を弱める障壁を創る。

(防御結界)


【四】伊奈波ステップ

光速で移動し——

消えて敵の背後に現れる。

(高速移動)


【五】神風撃

すべての霊的エネルギーを

一撃に込め——

一点に集中させる。

(必殺技)


【六】霊的感知

隠れた敵、霊的存在、危険を

遠距離で感知する。

(支援)


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◆ 日本料理の遺産

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美香瀬はドラゴンハート王国に

日本の豊かな食文化を

もたらした。


17以上の日本食レストランを開き——

龍、精霊、王国のすべての存在に

料理を教えた。


龍でさえ——

彼女の料理を愛している。


【有名なレストラン】

桜ラーメンハウス

美香瀬寿司宮殿

龍天ぷら亭

精霊もちカフェ

光麺バー

狐うどん

星竜懐石

将軍の宴

鬼米と椀

天抹茶ラウンジ

美香瀬の台所

鯉デザートハウス

雪花カフェ

京都茶館

赤月BBQ

美香瀬だんご店

大和グリル


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◆ 現在の役割

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美香瀬はドラゴンハート王国に

自由に住んでいる。


騎士として——王国を守る。

料理人として——王国を豊かにする。

文化の橋として——

日本の文化を王国に根付かせる。


毎日——

剣の鍛錬。

新しい料理の研究。

王国の探索。


そして——

マスター・ヴィカスをよく訪ねる。


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◆ マスター・ヴィカスとの関係

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マスターは彼女の真の心を見た。

そして赦した。


彼女は彼に新しい命を与えられたと感じている。


彼を救世主として——

兄として——

見ている。


彼への忠誠は完全だ。


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◆ 彼女の好き嫌い

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好きな食べ物:

ラーメン、寿司、天ぷら、もち


好きな飲み物:緑茶

好きな場所:日本庭園

好きな花:桜

趣味:料理、剣術練習、書道


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「もう戦いたくない……

私は今——

この場所を守りたい。」


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彼女は別の世界から来た。

誤解され、操られた。


しかし今——


ドラゴンハート王国は

彼女の家だ。


そして——

誰も彼女の過去を

持ち出さない。


なぜなら——

マスターが赦した。


それで——十分だ。


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次回——美香瀬が王国のために

初めて「騎士として戦った」記録と、

その時マスターが

何を言ったかを公開予定。


お楽しみに!


#世界設定 #美香瀬 #日本召喚 #ドラゴンハート王国 #ライトノベル #ダークコンチネント #赦し #日本料理 #騎士

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