8 話
すみません。話としておかしかったので投稿しなおしました。。
シルヴィの家に着いた僕たちは割り当てられた部屋に行って寝た。僕は眠っていない。――正確に言うと眠れないのだ。
「かあさん……。愛梨」
「奈織、寝れないのか」
「当たり前じゃないか! 祐樹は平気なのっ!?」
「平気じゃないさ……っ! 俺だって今も頭の中ではいろんな事がぐるぐると回ってんだよ!」
祐樹が怒ったことに僕は肩を震わせた。
「――悪い。ついカッとなってしまった」
「気に、しないで」
僕はそこまで言うと部屋から飛び出した。――祐樹の声を無視して。
夜風に当たっていたが、気付けば僕は後ろから抱きしめられていた。
「貴女はどうして自分を偽ってるのかしら?」
僕は強引に抜け出して、
「君は誰なんだ!? それに僕は偽ってなんかないっ!」
「そういえばそうですものね。貴女が分かるないのも無理はありませんね。だって私が貴女を男にしたんですもの」
「え、どういうこと……?」
「貴女は本当は女の子なのですよ」女性はそう言うと微笑んだ。
「いやああああ――っ!?」
抜け出したはずなのに、目の前に女性がいた。
「ふふ、今から戻しますね?」――そしてキスをされた。
「んっ!? んんっ」僕の思考が鈍くなってきてる。逃げ出したいのに逃げられない。
「ぷはっ。甘くて電撃が走るわ」
「お前、奈織から離れろ!」
「私はここから居なくなるけど、もう少しで貴女に掛けた魔法が解けるはずよ」そう言い残すと瞬きをしないうちにきえた。
僕は男じゃ、ない?
「うっ、んくう……っ!」身体が溶けてしまうような感覚が全身を襲う。
直樹がなにか言っているけど僕には聞こえない。
熱い、熱い、熱いっ! 身体の原子構造、そして遺伝子構造までもすべてが変わって行くような。
「ああ――――っ!」言葉にすらならない熱さと痛み。そして体内の胎動。
そしてそれを最後に僕は気を失ってしまった。