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調査

 スマートフォンを入手したことにより入手できる情報が格段に増えた。三浦からの注意点の中に検索したネット上にある情報は精査されていないものも多く全てを鵜呑みにしてはいけないという項目もあったので気を付けてはいるが、飛びついてしまいたくなるような情報が溢れていた。


【異世界転生】というワードで検索をして分かったことと言えば、

・多くの小説や漫画の題材となっている。

・魔法のない世界から魔法のある世界へと転生されるケースが多い。

・転生された人間はチートな能力を授けられる。

・トリガーとなるのは勇者として召喚、トラックに轢かれる、ブラック企業で過労死、etc。


 基本的には自分とは真逆の境遇である。しかもそれらは体験談ではなく物語(作品)の情報がほとんどであるために魔法の存在する世界に戻るためにあえてトラックに突っ込もうという気持ちには流石になれなかった。実行するにしても、もう少し裏を取ってからでないと、、、、


【異世界 入口】【異世界 行き方】というワードで検索すると心霊現象であったり、未開拓の秘境の話が出てくる。ケヴィン自身としては既に異世界からの転生を体験している訳でそれらの情報を信じることは出来るが、魔法の存在を知らずに科学が発達したこの世界でそのような情報を信じようとする人間がどれ位いるのだろうか、少し不思議に感じられる気がしてならなかった。

 とりあえず自宅で簡単に出来そうな儀式的なものがいくつか掲載されていたため、半信半疑で行ってみるも当然何も起こらなかった。病院で「ステータスオープン」と叫んだ時と似た虚しさに襲われたケヴィンであった。

 一通り虚しい思いに浸った後にやれることと言えば、入り口があると言われているスポットで比較的近くにありそうなもののピックアップだった。休みの日にでも赴いてみようとは思うものの現状ようやく一人で乗れるようになった路線バスでは辿り着けそうにはなく、行くためには電車での移動方法をマスターしなければならなそうであった。


 時間も忘れあれこれ調べていたため気付けば深夜になっていた。不思議と元々いた世界のことについての検索結果が出てくることはなかった。少なからず転生者がいるとのことだったので少しは期待していたのだが、、、実は思っている以上に世界は多く存在していて情報通り転生が成功したとしても、転生した先が本当に元いた世界なのだろうか。更に違った世界に転生されてしまうこともあるのでは?元の世界に戻る術も見つからない中余計な心配をしてしまう。

 全く別の魔法がある世界に行ってしまうのであれば、魔法のない今の世界で生きて行くのと自分はどちらを選ぶのだろうかそんなことを思いながらケヴィンは夢の世界へと落ちて行った。


 運命の日まで85日

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