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今まで一度も私に怒った事がない彼が、この時だけは本気で私に怒った事!

作者: 七瀬








私の彼は今まで、私に怒ったことがない。

3年と5カ月と16日付き合ってきて彼が私に怒った事がないのだ。

“本当に優しい彼” 私の自慢の彼氏だわ。



・・・でも? たまに物足りなくなるというか?

彼が優しすぎるから、他の男性ひとに刺激を求めてしまいそうになる。

勿論! “浮気をする気はない!”

だけど? 他の男性ひとに誘われたら? 断り切れる自信もない!

彼なら1度ぐらいの浮気なら許してくれそうだし。

男性ひとも含めて遊びに行ってもいいかなって少し思ってしまう。

ただ、彼氏以外の男性ひとを交えて飲み会に参加するだけの事。

その後は、お酒の勢いでどうなるか分からないし。

相手の男性ひとにもよるのかもしれない。




だから私は彼氏に、たまにこう言う事があるわ!



『女友達と久々に明日会ってきてもいい?』

『あぁ、別にいいよ! 家に帰る時は連絡してね!』

『うん、分かった。』




彼はすんなり私を疑う事無く許してくれる。

こういう時は、“男性ひとを交えた飲み会だ!”

私はウキウキしながら、オシャレをその日は楽しみながらドキドキして

飲む会に行くの。

彼は私が飲み会を開いている時間帯は仕事だし! 

私がこんなにウキウキしているとは想ってもみないと思う。

彼氏と居る時は? オシャレには程遠い格好でトレーナーにジャージで

いいと思っている。

オシャレなんかしても、二人で行く所はいつも一緒だし。

誰に見せるでもない格好。

彼氏も私が髪を切っても気づかないようなかれ

そんな男に、私のオシャレな姿を見せたところで気づきもしないだろう。

私は他の男性ひとに褒めてほしいの!

“可愛いねとか、似合ってるねとか”ただただ言われたいだけ。

マンネリ彼氏には、私のこんな気持ちは分からないわ!












・・・そしていつものように、彼氏に黙って飲み会に行った私。

その日は、珍しく私のド・タイプの男性ひとが参加していた。

私は彼の横の席につき、ドキドキしながら会話した。

紳士的な彼は、笑顔もステキでどんな事でも知っている知識のある人。

私は完全に彼にノックアウトされる。

和やかな彼との会話の後に、トイレで偶然彼と会う。

そして私は彼から囁くように私の耳元で意外な事を言われる。



『このまま二人で、○○ホテルに行かない?』

『えぇ!?』

『いいじゃん! 俺達息ぴったりだし! こんなに合う子はいないよ。』

『・・・で、でも?』

『大丈夫! 優しくするから。』

『ううん。』

『じゃあ、行こっか! 先に外で待ってるからね!』

『・・・う、うん。』





私と彼は、お店の外で待ち合わせをして飲み会を抜け出し

そのまま○○ホテルに向かった。

私もかなり酔っていたし、気分よく彼の腕に私の腕を絡ませながら

少しドキドキしていたが、彼の力強い言葉に押されてホテルの中に

入ろうとした瞬間、、、!?

まさか!? 私の彼氏が後ろから走ってきて私の名前を呼んだの!



『紗花! お前、何してんだよ!?』

『えぇ!?』

『“誰? アノ男?”』

『紗花の彼氏だよ! 俺の彼女を何処へ連れて行こうとしてんだ!』

『“えぇ!? 彼氏いたの?”』

『・・・あぁ、う、うん、』

『帰るぞ!』

『なんだよ! “今日はヤレると思ってたのにさ!”』

『・・・えぇ!?』

『いいから、家に帰るぞ!』

『・・・ううん、』







・・・初めて彼氏が怒った姿を私は見た!

私と○○ホテルに行こうとしていた男は、他の女性ひとにも

飲み会で口説いて○○ホテル行こうと誘っていた男に違いないと思った。

私は、間一髪のところでヤリマン男と○○ホテル行かずにすんだのだ!

全ては、彼氏のおかげ。




ただ何故? 私が○○ホテルに行こうとしていた事が彼氏に分かったのか?

彼氏は私に物凄く怒っているのか? 私の少し前を歩いている。

私は彼の後を着いて歩いた。

彼は一言も私に何も話さない!

その時、私は気がついた!?

“アプリだ! GPSのアプリが私の携帯に入っている!”

調べると? やっぱり入っていた。

見覚えのないアプリ。

彼氏が勝手に入れていたのだろう。

これで! いつでも私を監視していたのかな?

でも? そのおかげで私は彼氏以外の男性ひとと○○ホテルに行かな

くてすんだ。


今まで一度も私に怒った事がない彼が、この時だけは本気で私に怒った!

3年も付き合っていたのに、まだ彼の知らない顔があった事に私は気づく。

彼の頼りがいがあるところにまた惚れ直した。

私はやっぱり彼が好きなのだ!



最後までお読みいただきありがとうございます。

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