Episode 3 四天王ハンバーガー
「最後の女神よ、訳せ!」
「やっと見つけたぜ、てめぇが勇者だな?」
「やっと見つけたぜ、てめぇが勇者だな?」
「やっと見つけたぜ、てめぇが勇者だな?」 「…だよ」
「何で同じことを3回も言ってんだ、アホなのか?、あと最後に役に立って良かったな、お前」
「おらぁぁああー、死にさらせぇーー!!」
怒りのスキル珠全力投球!!
この女神様、神界での事を根に持ってやがる…
「いてぇ! いや、痛くねぇな、あとで電気あんまの刑に処す、震えて大人しくしてろ、ここからは漢同士の最終決戦だ!」
「やめてぇぇええー、女神の尊厳が死んじゃうぅぅーー、そんなこと女神にしてる人見たことある?? 私、神妙にする! します! ちなみに、まだ2回戦目、序盤も序盤だからね…、ユーキャンツィンク!」
女神様だって横文字構文を理解してるのだ、侮るなかれ。
「ハハー、長々しい仲良し寸劇は終わったかよ? 最初言葉が伝わらなくて焦っちまったが、やっぱ死にゆく者には俺の名を刻みてぇ!」
すぅぅぅうううーーー
「神速流星韋駄天疾風怒涛電光石火超高速特急快速迅速敏速快便光速雷速疾走脱兎加速颶風電撃ちょこまかスピーディーフルスピードの四天王のハンバーガー様だ、この世界最初の敵が俺様であることを光栄に思うがいい」
ドガァアアー
「ゴブゥゥーー、死体蹴りされていなかったことにされたぁー、所詮はモブゥー。あと接頭語長すぎぃー、それにウンコついてたら、台無しだから、やーい、うんこ、うんこ」
「…クソ不味そうなハンバーグだな、上から叩いてペチャンコにしてやる!」
「ほざけ! その言葉を後悔させてやる! 魔王様から賜った異界の速きを表す名だぞ、俺のスピード狂いを見せてやる!」
「ハンバー、ガガガガガガガ……」
「…凄まじいスピード、そして超高速の連打!、ふざけてるのは名前だけね…、今のうちに鑑定しよっと!」
~ステータス~
【名前】ハンバーガー(俺のお気に入りだ!)
【年齢】許可されてません。
【性別】男
【種族】魔族
【レベル】224
【HP】17932
【MP】5833
【攻撃力】2563
【防御力】565
【魔法力】1789
【敏捷性】7836
【スキル】情報を取得できませんでした。
(典型的なスピードタイプね、スキルは鑑定遮断の装備でも身に付けてるのかしら?)
(…最後の女神、大変だ、予期せぬ事態が起こった、思ってたより痛い!)
(耐えろ! 耐えて反撃だ、このおバカ!)
女神様通信、女神四十八手の一つである。
ブルンッ! 盛大に空振る!
(敏捷性1じゃ、ダメだったぁぁーー!)
「ハハー、なんだ、そのクソ遅ぇパンチは寝ぼけ眼でも当たらねぇーぜ!」
時間経過!
「…おかしい、こんだけダメージを受ければ、HPがもう尽きているはず…、まさか!?」
【スキル】『ステータス改竄』(使用済)、『ラストカウンター』、『自動回復(強)』
「あーー! あいつ最後の切り札使ってやがる、どうすんだよ、この先!」
「ひゅー、かひゅー、何だ? 体が重ぇ、いつの間に俺に魔法を掛けやがった? だが、高速のハンバーガーはこの程度では負けん!」
更に時間経過!
ドゴォォーーン!!
決着!! 敗因:スタミナ不足。
ハンバーガーは外装が全て取り外され、ただのハンバーグになって負けたのだ! 様も称号だったのか、おでれぇた。
「最後に一つ聞かせて、どうやってこの場所が分かったの?」
「…そりゃぁ、そんだけ豊潤なクセェ臭い漂わせたら、誰だって分かんだろ?」
「ぷぎぃいいいー!!」
どうどう、羽交い締めにして女神様を取り押さえる。
「…なるほど、酷い女神臭だ、鼻が曲がっちまうぜ!」
「やめてよぉぉー、女神力を8%から2%に落とすから!、私は臭くない、臭くないんだー!」
To Be Continued…
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