Episode 24 現地にて作戦会議中・・・
「今回もお前の力が必要だ。」
「厳密に言えば、正攻法では勝つことができないだろう。通常1組でいいところを2組送り込んだという事はそれだけの相手を運営が想定しているということだ。」
「やんちゃ勇者達は盗み聞いた感じだと、セオリー通りに弱いやつらから倒すだろう。」
「だが、俺達はセオリー無視で今強いやつか伸び代の多いやつ、隠れて何かを企んでるやつを殺す。」
「とにかく、一番強くなりそうなやつを成長前に叩くんだ。」
「そこで最後のドラゴン探知機を借りてきた。」
「あんたやりたい放題ね。」
「これは過去の偉人達やゲームが証明していることだぞ。」
「待っていると、敵は強くなる!」
「お前は漫画を読んでいないようだから、教えてやろう。最強が産まれてしまうんだ。」
「竜はより高栄養の餌を狙ってくるはずだ。」
「ふあゆー?」
「お前だ! 今回は殴れないだろうから足での勝負だ。お前の全力疾走を期待する。目的地までの誘導を頼む。」
「竜をこれでもかと罵倒してやれ!」
「名前はスピーチェだ。頑張れ! スピードガール。」「やだ。」
「これは、釣りもしくは囮と呼ばれる立派な戦術だぞ。機動力も持つものが戦いを制するのだ。」「名前がいやだ。」
「何を言っているんだ。これでお前はアタックフォルム、シールドフォルム、スピードフォルムを手に入れられるんだ。もう怖いものなしじゃあないか!」
「なにそれっ! カッコいい!」
おバカは名前の響きが良いものが好きなのだ。
お前が釣り出した敵ににこちらの最強をあてる。
「最初から強くてニューゲームで、親のドラゴンに全てを倒して貰う。」
「子の責任は親の責任。何としても親に最後の責任を取らせる!」
名付けて、“竜と竜をぶつけて漁夫の利作戦” だ。
「俺と当たったら最後。奴らも最終戦になるのだから、遠慮はいらないだろう。」
「もうくんじゃないよ!」
親は色宿から叩き出されていた。
二万の浮気男なんてそんなもんだ。
勇者が今回の件の説明を行う。
「俺、子供いるのか!? いや、待て! 誰だ? 心当たりが多すぎる…、いっちゃん、えっちゃん、かっちゃん………、で、何人だ?」
「5000個の卵は回収済みだから、あと1万5千匹だ。竜は匹でいいのか? それとも頭か?」
「…………」
「…………」(フリーズ中。放送事故じゃないから、しばしお待ちを……)
「……ちょっと、金貸してくれ。本命にアタックしてくる!」
「あいよ。」
パパドラが帰ってきた。
「倒す! ぶっ倒す! りっちゃんの子以外は俺の子じゃねぇ、所詮 “王” は一人。やられる前にやってやる! 愛してるぞぉおおおー、りっちゃぁぁーーん!!」
「私も愛してるうぅーー!」
道端の中心で愛が叫ばれる。
あのー? 同伴は止めてくれませんかね。
ちゃんと行ってきますをしてください!
(この世界は今蠱毒みたいな状態だ。とんでもない “化物” が誕生するかも知れないが、その経験値を減らす事でその能力を少しでもダウンさせる事が出来るはずだ。急ごう…)
誕生するのは “化物” は竜なのか? あるいは、勇者なのか?
To Be Continued…
今までの試練・経験が女神様に新たな力を呼び覚ます。
女神様はシールドフォルム、アタックフォルム、スピードフォルムを手に入れた。
布石 (ふせき)が役に立った!
お読みくださりありがとうございます。