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Episode 22 束の間のひととき (休息編)

最後の勇者達は神界に帰還しようとしたが、できなかった…


ユーキャン(お前なら!)ドゥーイット!(できる!)


女神様は顔を真っ赤にして、恥ずかしながらも、尻でS!O!S!を(えが)いた。


『SOS』!


ここから最後の勇者と最後の女神様は別行動である。


どちらが救出までお金をより稼げるかで白黒をつけるのだ!


負けた者は勝った者の言うことを一つ聞かなければならない。


…どこかで見たことがあるシーンだ。


そういうこともある。リスペクトだ。



3カ月後、女神様から勇者に神界の装置が直ったと報告があった。


『女神様通信』で深夜に勇者の頭に声を叩きこんだのだ。


次の日、勇者と女神様は久しぶりに邂逅(かいこう)した。


「俺は砂漠や西王国で女神の手伝い、増える住人の管理(リストや住居決め等)やアイデアを出したりしていたんだが、お前は何をしていたんだ?」


「砂漠の店でポールダンスよ。棒と仲良くなったわ。」


「有名な店で三番手のダンサーとしてオドッテタいたノよ。」


この女神様、目を反らして、あさっての方向を向いてやがる。


「嘘をつくな!」 デコピン一発である。


「いだっ、場末のダンサーだったのよ! それしかつける仕事なかったの! (くさ)いから!」


「私この世界で蛇蝎(だかつ)(ごと)く嫌われてるのよ!」



~女神様のイラつく回想中~


「いつでもやめてもらって大丈夫よ、不人気。貴方の代わりはいっぱいいるから。」



「だけど、こちとら三位まで上り詰めて、迷惑にも送別会を開かせた実力よ! さぁ、勝負!」


「ぎゃふん。」 ゆうに3倍の差である。



「でもねでもね、四十八手の新手(あらて)『消臭』を身に付けたわ。これからは四十九手ね。どう!」


「ちゃんと帰ったら、上に報告しとけよ! お前そういうのにだらしないからな。」


「…あっ、はい! …って違ーう! (おご)って! 今日ぐらい奢りなさいよー! お金持ってるし、最終日なんだからー、うわぁーん。」



勇者は仕方なく(おご)ってやることにした。


「…どうしても欲しい痛覚無効スキルは無かった。騎士王と大魔法使いにも聞いてみたが、無かった。無いものは無い。」


「「痛覚を無くして勝てるほど戦いは甘くない」ということを俺は漫画師匠から学んでいるから、まぁ、いいだろう…」


随分(ずいぶんとー)と仲良くなったみたいだけどぉー、今はどういう関係なのよぉー? ひっく」


「姉と妹のようなものだ。ビジネスパートナーだな。俺は真ん中で苦労している。」



ごくり


「私とはどうなのよぉー?」


「馬鹿な悪乗りする(たち)が悪い同級生だ。ざまを外から(なが)めている分には楽しい。」


「ばかぁーーー!」


女神様は気づいていなかった。この中でも万が一にでも恋愛関係になれるのは同級生ポジションだけだということに。


どちらにせよ、お酒の上での話なので女神様は今日の事を覚えていないのだ。な ん て こ っ た。



最後の勇者と最後の女神の間には特に何も無く、彼らの冒険はこれからも続いていくのであった。


最後の勇者は最後の “女神様道具ルート” を攻略中なのだ!



ちなみに、勇者は次の世界への投資をしたので、金貨などほとんど残っていなかったが、(あわ)れ過ぎて言わなかった。


最後の勇者が『ストック』を取得しました。



この勝負は女神様もたいしてお金を持ってなかったので、ドローである。



その晩、勇者は酒臭い匂いを落としてぐっすり寝た。


どの世界に行っても、問題行動ばかりの女神様に辟易(へきえき)したのは言うまでもない。



監査官(かんさかん)による査定のお時間です。


任務失敗(魔王逃亡)、勤務中の飲酒、服を作る、軽犯罪法違反(エロい服を作る)、現地民への恫喝(どうかつ)、音信不通 (報告義務違反)、新技の開発 (++)


“D” もう少し頑張りましょう。(新技の開発を高く評価しました。)



「ぶふっ、映像を見返しましたが、本当に尻文字を書く方がいらっしゃるとは…、久々につぼに入りました。」


「あっ、そちらの付いて来てしまった方々にはこれとこれを差し上げるので、もっと欲しかったら、一緒に仕事を頑張りましょうね!」


「うますぎるミャあ~。猫缶ヤバいミャあ~。」


「♪ ようかん ♪ ようかん」(忍者女神)



「…さて、ここにいた魔王は今別の世界にいるようなので、そちらの世界を今度は共闘(きょうとう)で解決してください。頼みますよ。」



This second story is finished. → 3章へ。

『Skill』


勇者 (ラスト):『ステータス改竄』(使用済) 『ラストカウンター』『自動回復(強)』『肩代わり』『受け流し』『身代わり』『挑発』『ストック』



女神様 (タティチ、ナッキュル):『ガチャる』『鑑定しちゃうぞ☆ミ』『女神様通信』『お裁縫』


『地獄耳』『メガセツナ』『メガメガ』『48手』『大切斬』『プリズン』『ジェイル』『変化の巻』


『目からビーム☆ミ』『アイテム箱』『テレポト』『クリエイト』『SOS』


『鵜の目と鷹の目』『n倍女神拳 (神気ブースト)』『スタンプ』


『iソード (×2)』『念じてちび神様』『女神様棍棒』『メガミィックフィールド』


『風の楯』『神弓キューピッド』『ジャッジメントアロー』『光の翼』『消臭 (New)』(四十九手)



女神様は際どい扇情 (せんじょう)的な服を作れば、人気が出ると確信していたのだ。そんなことは全然なかったけど。



女神様 ← 野良猫女神ミゃあ、忍者女神 (お手伝い)

→ 勇者 (使徒) のような関係性。女神様は人の下にはならない。


二章が終了しました。次の世界編が始まります。


お読みくださりありがとうございます。

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