Episode 1 俺が最後の勇者だ!
「こんにちは、麗しの女神様です、遂に私の放置世界でも魔王が湧いてしまいた、ここは速やかに勇者ガチャですね、同期の女神様達も皆これで一喜一憂しました、私も優秀な子が引きたい! 頼む頼む頼む…」
女神様は神界ルールを守っている、その結果、やや放置なのだ。
召還!!
「…状況は理解できてますか?」
「ああ、勿論だ、俺が最後の勇者だろ? 最後の一人になってから魔王を倒してやるから安心するといい、俺はラストワンになる者だ!」
「…安心、できるかぁぁああー!!、それだと私の世界の子達、皆死んじゃってるから! 何、この勇者…、泣きたい…」
「ところで、最後の女神よ、俺は最後のスキルが欲しい、そして、お前とはお別れだ」
「最後の女神じゃねぇーし! これからもたくさん女神様誕生するから、一世界に一人女神様だから! あー、もー、不安だから今回は私も付いていくからね! 私がいれば百人女力なんだから!」
「…それは俺にこれから示すんだな、お前が使えたどうかは最後に分かることだ」
「上から目線! それと私の信頼度低っ! ねぇ、私、女神、女神様だよ! …女神様だよねっ? …自信なくなってきた」
打ち上げ、スキル珠、ドドーン!!
「いだっ、いだだだ…、やるんじゃなかったぁぁああー!!」
打ち上げたら当然落ちてくる自然の摂理!
「…これが最後に落ちたスキル珠か…」
「違いますぅー、こっちだよ、バーカ、ちゃんと最後のやつには女神印が出るように調整したんだから、見たか! この神力の無駄遣い!」
「うおりゃぁぁあああーーー!!」
「全力で投げられたっ!! やめてぇぇええーー、後で拾いに行くの私なんだよ! 一個でも無くなったら、めっちゃ怒られるんだから!」
「よこせ!」
強奪!!
「流石は最後のスキル、3つのスキルを創造できやがる…」
「あっ! それ、定番のやつだね、異世界三種の神器(鑑定、異世界言語、アイテムボックス)を渡す時に使うやつ、ちゃんと考えて使ってよね、お願いだから! …あと支度してくるから待ってて!」
解散!!
女神様は下界へ降りる準備をするのだ、一張羅、複製した一張羅、複製を複製した一張羅…、どんどん詰め込んでいく、同じ服ぅー!
なんやかんや詰め込みまくり、おめかし数時間後。
「うわぁぁああーーん、置いていかれたぁーー、ちょっとくらい待っててよー! ちきしょーー!」
女神様はだらしなくスキル珠を撒き散らしたまま下界へ急降した、あとで絶対怒られること請け合いだ。
To Be Continued…
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