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俺は私になった。  作者: 雪村 敦
20/35

十九章 監禁

「……。」

 さてどうしようか。

 昨日の夜、あんなに気持ちよく寝れたのに、今ではとても気持ちよくは眠れない。

 硬いマットレス、いや、これは体育で使う体操用のマットかな。

 声は、口をふさがれてるからうめき声ぐらいしか出ないな。

 両手は、縛られてるな。

 足も縛られてて動かない。

 あ、万事休すだわ。

 なんでこうなったんだっけ。


――――――――――――

 朝起きて、食事して、いつも通り登校する。いつもと違うことがあるとしたら、それはバイクだ。

 昨日結局おじさんに連絡し忘れたけど、おじさんはしばらく乗っててもいいって言われたから、お言葉に甘えてちょっとの間借りることになった。

 バイクを駐輪場に停めると、そのまま天文部の部室に向かう。

 クラスの出し物は、勝間田先生と神田先生の計らいで、俺と斉藤はシフト免除になってる。まぁ音無達も免除だけど。

 部室に荷物を置いてから、財布とかは鞄に入れて、ペットボトルとスマホだけ持って天文部の出展先の教室に向かう。

 天文部の出展は、今までの太陽の黒点やフレアとかの観測記録の展示や、独自に観測した彗星とか惑星とかの写真に、隕石かなんかの石と、その解説が飾ってある。

「右田、ここで俺達って何すればいいの?」

「ん?お客さんが資料とか持ってかないように監視する事かな。」

「それだけでいいの?」

「それだけ。」

 それだけなら、3人もいらない様な気がする。

 だけど、しばらくして斉藤は別の友達に連れられて出て行ったし、まず誰も来ない。

 まぁ天文部の展示物なんて、マニアかそう言う研究をしている人じゃないと来ないだろう。

 1時間待機していて、来た人は2人。

 さらに30分が立った時、音無から右田のスマホに連絡が入り、走って出て行ってしまった。

 1人でも暇だけど、仕方がないからここの店番を続ける。

 ゆっくり展示しているものを見ていると、スマホがバイブしたのに気付き、ポケットから取り出すと、斉藤からLINEが来ている。

『今誰か教室にいる?』と来ていた為、返信をしようとすると、後ろから手を回され、口元に布をあてられた瞬間、一気に意識が飛ぶ。

 あぁ、何か睡眠薬的な奴ってこんなに効くんだな……。


――――――――――――

 そうだ。

 天文部の展示場所で斉藤に返事をしようとしたらドナドナされたんだ。

 で、ここはどこ?

 とりあえず一通りもがいてみるけど、結構がっちり縛られているから、全然動けない。

 っていうか、多分足と手首のロープって繋がれてるだろ。足が前に出せない。

 最初目が覚めたとき、マットに顔を突っ伏していたけど、どうにかもがいて上を向いて、ここがどこなのか確認する。

 左右に体を振ったり首を動かしたりして周りを確認したけど、少なくとも俺はここを知らない。

 体育用具が置いてあるけど、体育倉庫って感じでもないから、体育館とかではないんだろう。

 耳を澄ませると、遠くの方で生徒たちの声や、音楽が聞こえるから少なくとも学校の敷地内かその近くなんだろう。

 そして、さっきまで気付かなかったけど、棚を見ると《日曹ハイクロン》って書いてある箱が置いてある。よーく見ると、次亜塩素酸ナトリウムって書いてあるから、塩素か。しかも固形らしい。

 学校で固形の塩素が置いてあるところって言うと、プールの倉庫か、水泳部の合宿所か。…水泳でマットって何に使うんだろう……。

 学園祭中に水泳倉庫とか合宿所に怪しまれずに来れる人物って、体育教師か警備員だけだろ。いや、警備員でも中に入れば怪しまれるか。ってことは体育教師だな。

 …今は犯人を突き止めても、ここから脱出しないと意味ない。

 あれからどれくらいたってるんだろう。

 ここの窓太陽光が入ってこないからわかりにくいな。

 まぁしばらく待ってれば助は来るかな。

 ちょっと待ってよう。


――――――――――――

「西住ちゃ~ん。ごめんね1人にしちゃって……。あれ?」

 小走りで、西住ちゃんがいる教室に入ると、そこには誰もいない空間が広がってる。

「あれ~?西住ちゃん居ないのかな。西住ちゃ~ん?」

 どれだけ呼んでも彼女の姿が見えない。

 受付には、彼女が飲んでいたお茶のペットボトルが5分の1くらい残って放置されているから、トイレでも行ってるのかな。さっき一緒に来たときは未開封だったから、まぁ普通にトイレかな。

 受付の前に立って教室を見渡した時、床に見覚えのあるものが落ちている。

「これって……。」

 昨日彼女と買い物に行ったときに見た、彼女のスマホだ。

 なんでこんな所に…?

「すまん西住!待たせた!」

 ちょうどその時、右田君が入って来る。

「あれ?斉藤だけ?西住は?」

「私も今来たんだけど、いないんだよ。床にスマホ落ちてたし、落としたのかな。」

「西住が落とし物に気づかない…?」

 確かに。

 彼女は抜けた性格じゃない。

 自分の落とし物に気づかないはずがない。

 ってことはなんでだろう。

「失礼するわよ~。」

 2人でそんなことを考えてると、丁度神田先生が入って来る。

「お疲れ様~。あれ?2人だけ?」

「あ、神田先生。丁度その話してたんです。これが落ちてて。」

 神田先生に西住ちゃんのスマホを渡す。

 しばらくスマホを見てから、教室を見渡して神田先生がつぶやく。

「…これ、西住さんが落としたのかな。」

 やっぱり、神田先生も西住ちゃんが落としたとは考えられないらしい。

「西住さんはそんな抜けてる人じゃないと思うけど。」

「私もそう思います。」

「あいつは忘れ物なんてしないですよ。それに、1人しかいないときに開けっ放しで教室を出ていく奴じゃないです。」

 みんなそう思う。

 しっかりと周りをみつつ冷静に判断できる人だって、みんな知ってるからこその評価だ。

「ってことは、考えられることは1つしかないかしらね。」

「自分は勝間田先生に伝えてきます!」

「あ、右田君!」

「はい!」

「ここは閉めて行きなさい。それと、できるだけ大事にしないように伝えといて!」

 多分、西住ちゃんの事を考えての事だろう。

 彼女は目立つことを嫌う。

 変に目立って注目を集めるのは、彼女は大嫌いだから、大事にしないようにって言ったんだと思う。

「斉藤さん、私たちは先に心当たりを探すわよ!」

「はい!」

 教室を走って出ると、後ろで右田君が急いで鍵を閉めていた。


――――――――――――

 ………。

 ……。

 …。

 …あ、寝てた。

 どれくらいたったんだろう。

 少なくとも、俺を拉致した人はまだ俺を犯しに来ていない所を見ると、何かしらの用事で席を外してるのかな。

『生徒の呼び出しをします。1年C組西住 涼(にしずみ すず)さん。1年C組の西住涼さん至急職員室勝間田の所まで来てください。繰り返します。生徒の呼び出しをします……。』

 あ、勝間田先生が俺を呼んでるな。

 だけど今はいけないかな。

 縛られてるし。

 でも勝間田先生が俺を呼び出すなんて、まぁそうそうないから、俺が消えたことに気づいたんだろう。それに、さっき持ってたスマホも無いから犯人が持ち去ったか教室に放置されてるんだろうな。放置されてたんならそれで気づかれたんだろうな。

 ……やばい。

 おしっこ出そう。

 さっきお茶飲みすぎた。

 割ときついかも。

 犯人にそういう趣味があるなら、あいつを喜ばせる結果になっちゃいそうだ。

 斉藤~、音無~、右田~、仮名~。早く助けて~。

 あ、あと神田先生~。

 まぁ心で叫んだところで誰にも届かないんだけど。

 とりあえず、助けてくれ。おしっこ漏れそうだ。


――――――――――――

 右田から連絡を受けて、急いで西住の捜索に当たろうとすると、いつも計算中は絶対に動かない仮名も一緒に天文部室を飛び出す。

 西住が消えたって聞いた時、すぐに樫田を探したけど、樫田だけじゃじゃなく、手の空いてた先生たちも体育館で起きた喧嘩を収める為に体育館に行ってたらしく、今教師陣はかなり忙しいらしい。西住の捜索に当たってる神田先生は、西住の監察官を任されているらしく、西住の事であれば最優先で動けるらしい。

 樫田が犯人なら、怪しまれずに入れるところと言えば体育館と運動部の部室棟ぐらいだ。

「音無君!」

 体育館の方に向かおうとしていると、向こうから神田先生が走ってくる。

「神田先生!何かわかりましたか!?」

「とりあえず、正門も裏門も西住さんが徒歩で出た所は映ってなかった。それと、西住さんが居なくなってから車の出入りも無かったし、大きな鞄とかをもって外に出た人もいなかったよ。それと、施錠されてるところにもいなかった。」

「…じゃぁ、校内にいるんですかね。自分は体育館見てきます!」

「ちょっと待って!」

 元から向かおうと思っていた体育館の方に走り出そうとすると、神田先生が後ろから声をかけてくる。

「多分だけど、体育館はないと思う!体育館は朝から教師が交代で最低3人はいるし、ステージではパフォーマンスやってるから、人もいっぱいいる!その人たちに気づかれずに西住さんが入るような鞄を持っていったらさすがに目立つと思う!」

 じゃぁどこにいるんだ…!

 一足先に探し始めてた斉藤と右田曰く、トイレとかロッカールームとかもいなく、神田先生曰く施錠されてる会議場とかも無いってなると、あと考えられるのは……。

「……旧校舎、文化部棟!」

「そっか、あそこなら防犯カメラもないし、今は生徒も少ない!」

「俺は斉藤たちに連絡回します!」

「じゃぁ私はマスターキー借りてくる!」

 神田先生が走ってく背中を横目で見ながら、旧校舎の方に走り出す。

「……待ってろよ、西住…!」


――――――――――――

 音無君から、旧校舎に集合と言われ、急いで旧校舎に行くと、もう右田君とか仮名君が到着してる。

「お、斉藤も来たか。」

「はぁ…はぁ…。……まぁね。音無君は?」

「周りを見て回ってるよ。」

「この辺に確か用務員用の小屋があるらしいから、そっちの確認をしに行ってる。」

 しばらくすると、音無君が帰って来るより先に神田先生が鍵をもって走ってくる。

 全力疾走してたはずなのに、神田先生全然息上がってない…。

 教師ってそんなに体力あるのかな。

「みんなお待たせ!マスターキー持ってきたよ!」

 ちょうどそんなとき、音無君が帰ってくる。

「みんな!用務員室にはいなかった!」

「本校舎とか他の棟もいなかったよ!」

「じゃぁ、私は施錠されてる部屋を確認するから、みんなは開放されてる部屋を探して!」

「「「「了解!」」」」

 みんなで走って旧校舎に入ると、みんなそれぞれ階段の方に走ったり、そのまま1階の教室の捜索を始める。

「……西住ちゃん…!」


――――――――――――

「フゥー……。フゥー……。」

 やばい。

 もう限界かもしれない。

 頑張って呼吸を整えながら、できるだけおしっこの事から考えを逸らす。

 やばい。

 涙が出そう。

 っていうか完全に涙ぐんでる。

 確かに、三人称的に自分の顔を想像すると、かわいいのかもしれない。幼女の泣き顔がかわいいとかよくわかんない感情だったけど、今の自分を想像すると、あながちコアな趣味ってわけじゃないのかもしれない。

 あいつらどこ探してんだよ。

 この学校そんなに広くないだろ。

 あれ?

 確か水泳の授業の時、プールって結構遠かった気がする…。

 どうでもいいや。

 とにかく早く来て!

 そろそろ限界……。


――――――――――――

「はぁ…はぁ……くそっ!」

 5人で手分けして大して広くない旧校舎を探して、速攻で探し終わる。

 その結果は、5人で旧校舎の入り口に集まってる状況をみれば、分かるだろう。

「どこに隠されてるんだ…!」

「ここまで探していないとは……。」

 神田先生も斉藤も、だいぶ疲れてるようだ。もちろん俺や右田たちも、走り回ってるから疲れてるけど、多分、西住はもっと疲れてるはずだ。

 いつかのテレビだったか本だったかで見たが、こういう時監禁されてる側の精神が一番浪費するらしい。

「あと探してない所って言うと……。」

 もう思いつかない。

 学校内なら全部探したし、全員もう校内にいないんじゃないかと考えている。

「……とりあえず、1回どこかで考えようか。」

 神田先生の案から、一度天文部室に向かおうとしたとき、斉藤がぼそっとつぶやく。

「……水泳の時の更衣室がある棟、まだ見て無くない?」

「………そうだ、そうだ!水泳部の合宿所か!」

「忘れてた!」

「急いで鍵取ってくる!」

 盲点だった。

 体育教師なら怪しまれずに入れる棟は体育館と部室棟だけじゃない。水泳部の合宿所もそれに含まれる!

 西住なら、間違いなく気づいてただろうな……。

 水泳部の合宿所に向かいながら、心の中でひそかにそんなことを思っていた。

 水泳部の合宿所に走っていくと、扉の鍵は開いていて、そのまま中に入れる。

「鍵がかかってるところは神田先生が来るのを待て!それ以外の部屋は俺達で探すぞ!」

「「「おう!」」」

 4人でバラバラに探すが、合宿所はかなり狭いからすぐに探しおわる。

「みんな!おまたせ!」

 神田先生が走って入って来て、鍵のかかった部屋を1個づつ確認していく。

 そして最後に残った、2階奥の用具室の鍵を開けて、扉を開け全員で突入する。

「西住!いるか!」

「西住ちゃん!何処!?」

「西住さん!?」

 暗く、窓も閉めてカーテンが閉まってるから扉からの灯りしかない。

 みんなでスマホのライトで照らすが、室内に人影らしいものはない。

「……ここじゃないのか?」

「そんな…。ここ以外どこが……。」

 倉庫内のロッカーとか、折り畳み机の下とかを探しても、どこにもいない。

 さすがに全員不安な表情が表に出始めていた頃、仮名が声をかけてくる。

「いや待て、確かプールの方にも倉庫なかったっけ?」

「あった、あった!」

「そっちだ!」

 急いでプールサイドに向かうが、そこも鍵がかかっている。

 後ろから走ってくる神田先生が急いで開錠して、みんなでプールサイドに飛び出す。

 プールサイドの端に小さな倉庫があり、そっちに走っていく。

 今度こそ見つかってくれ……!


――――――――――――

 ……もうだめだ。

 もう今見つかってもトイレまで持つ自信がない。

 こんな危機感覚えたことない。

「フゥー……。フゥー……。」

 本気で限界だ。

 股間周りの筋肉が痙攣しそうだ。

 おしっこが出るのを筋肉がもう限界だし、何よりもう体力が持ちそうにない。

 女子になってから、間違いなく体力とかは減ってたけど、ここまで少ないとは思わなかった。

 すると、遠くの方から足音が聞こえてくる。

 あぁ、俺はもう犯されるのかな。

 ならもう女子として生きていくのもいいかな。

 ドンドンドンドン!!

『西住!西住!いるのか!?』

『西住ちゃん!いる!?』

 扉をたたく音と同時に、音無と斉藤の声が聞こえる。

 だが、扉をたたく音にビクッってなった瞬間、耐えていたおしっこが少し出てしまう。

「っ!?」

 頑張って我慢しようとするが、止まらず流れ出す。

「~~~~~!!」

 太ももやおなか周りに、あったかい液体が流れてくるのを感じる。下になってる足を伝って、マットにおしっこがしみこんでいくのが、マットに当たってる足から伝わってくる。

 自然と涙が流れ、顔が赤くなるのが分かる。

 来ないでくれ…。

 今は来ないで……。


――――――――――――

「神田先生!早く!」

 音無君に言われるまでもなく、急いで倉庫の鍵を鍵の束から探して、すぐに鍵を開ける。

 その瞬間、すぐに音無君たちが中に突入していく。

「西住!あ!西住!大丈夫か!?」

「西住ちゃん!」

 どうやらいたようだ。

 すぐに中に入ると、ほのかにおしっこの匂いがする。

 …まさか!

 急いでみんなの元に行くと、縛られてる西住さんの周りに4人が群がっているが、敷かれてるマットを見ると、少し黄色がかっている。それに、西住さんは妙に赤面して泣いている。

「…!音無君!保健室の先生呼んできて!右田君は勝間田先生!仮名君は教頭先生呼んできて!」

「え?了解しました!」

 3人とも多分気づいてないんだろうけど、私の言葉で走っていく。

「……西住さん。」

 ゆっくり西住ちゃんを抱き起こすと、すごくぐったりしてる。

 この感じだと、結構我慢してたんだと思う。それで体力を使って、もう体力残ってないんだろう。

「……西住ちゃん。」

 斉藤さんも気づいてたらしく、西住さんを抱きしめてる。

「斉藤さん、ちょっといい?」

 斉藤さんに西住さんの肩を持ってもらって、西住さんの口に巻かれてるバンダナと、口に入ってる布を取り出す。

「はぁ……。はぁ……。」

 やっぱり、随分体力を浪費しているみたいで、声を出すこともできないみたいだ。首もぐったりして、目だけこっちに向けてくる。

「…せん、せい……。…おれ……。」

「大丈夫。今は話さなくていいから。」

 縛られてる西住ちゃんの腕と足のロープをほどくと、ゆっくり抱きしめる。

 彼女は、いや、彼は、もとは男子かもしれない。

 だけど、今は女子であり、どこからどう見てもただの小さい女の子だ。

「神田先生!」

 入って来た保健室の先生は、一瞬で状況を理解して音無君を外に出す。

「神田先生、保健室に運びましょう。」

「わかりました。」

 そのまま西住さんを抱えると、思った以上に軽い。

 おんぶじゃなくても全然いけるくらいに軽い。

 こんなちっちゃい体で、男と女の違いの葛藤を持ってたなんて、改めて西住さんは強い子なんだと思った。

 西住さんを運んでいると、勝間田先生が来て、その後ろから教頭先生が何人か教師を連れて走ってくる。

「神田先生、西住さんは大丈夫なの?」

「大丈夫です。今は気を失ってるだけです。」

「そうですか。渡辺先生、神田先生と一緒に彼女をお願いします。」

「わかりました。あ、教頭先生、ちょっと。」

 そう言えば、保健室の先生って渡辺っていうんだっけ。

 渡辺先生は教頭先生を引っ張って少し脇に行く。

 多分西住さんがおしっこ漏らしちゃったことを報告してるんだろう。

「……分かりました。先生方は向こうの清掃を行います。右田君と仮名君は説明をお願いします。」

「「はい!」」

「あ、教頭先生。まだプールサイドに音無君が居ます。」

「わかりました。勝間田先生、音無君に、すぐに第一相談室に来るように伝えてください。」

「わかりました。では、失礼します。」

 勝間田先生と、他の先生方はプールサイドに向かい、教頭先生は右田君と仮名君を連れて相談室に向かった。

 私と渡辺先生、それに斉藤さんは保健室に向かうと、西住さんの服を脱がして、ぬるま湯に浸したタオルで優しく拭いてやると、サニタリーショーツを履かせ、保健室に備品としてあったワイシャツを着せ、ベットに寝かせる。

 体を拭いてる時、渡辺先生が西住さんの体をみたら、「よかったわね。まだ強姦はされてなさそう。多分犯人は、なぜか彼女を放置して出て行ったのかもね。」と言っていた。

 しばらくすると、教頭先生が音無君たちを連れて入って来る。

「音無君、あなたたちは彼女の元にいてあげなさい。」

「わかりました。」

 3人は、そのまま西住さんの横のベットに腰かける。

「さて、次は神田先生と斉藤さん、あなた達から話を聞きます。」

「はい。」

「了解しました。」

 教頭先生に連れられ、私と斉藤さんは保健室を後にした。

 最近改めてリムルかわいいなぁって思ってる大学生、雪村(ゆきむら) 鶴音(つるね)です。

 転スラの12巻から15巻まで特装版持ってますが、特典DVD面白いですよね。続きが超絶気になります。

 私、気になります!(えるたそ風)。

 さて、今回の話書いてて思ったのですが、やっぱ幼女はかわいいですね。

 自分でつくったキャラですけど、個人的にめっちゃ好きです。

 そんなキャラのおもらしシーンは、書いてて複雑な気持ちになりました。

 かわいい女の子の作品を書いてるっていう意識の反面、辱めを受けてる女の子を守りたいという意識。

 作者である以上、前者でなければならないという意識の中で、書きたくない葛藤に駆られてます(笑)。

 やっぱり嫌になったら削除するかもです(笑)。

 さて次回は、記念すべき二十章ですね。

 こんな話の後ですので、普通に自分の趣味的な奴をぶち込もうかと思います。

 まぁどの話を見ても自分の趣味的な奴ですけど(笑)。

 とりあえず今のうちに決まってることは、涼ちゃん一人旅です。

 行先は決まってません。

 いわゆる傷心旅行ってやつですね。

 どの話でも、感想や誤字報告はいつでも受け付けています。

 レビューも大歓迎です!

 では次回もよろしくお願いします!

 ではでは~。


―追記―

2020/9/10 0:12

 新章もうすぐ公開できそうです!

 あと、今から言っておきます!

 ある種の心の準備をしておいてください!

 オタク的なこだわりが垣間見える作品になってます!


―追記―

2020/9/25 21:41

 誤字を発見しましたので、修正いたしました。

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