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えっ?吾が輩に何か?  作者: パンダ玉子
第一章 旅立ちの冒険者
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新人 一日目

誰視点で書くべきか悩むよね。

一日目はアラン視点。

そしてやっと魔王さんの風貌が書ける 



 夜が明け、孤児院で朝食を済ませサラを待っていると院職員のジェシーから声を掛けられた。



「アラン。 今日から冒険者ギルドに行くのよね?」

「おう、そうだぜ! ジェシーさん」

「アランは元気いっぱいだから大丈夫だと思うけどサラが心配ね」


 ジェシーは元々この孤児院出身で手伝いをしていて、そのまま職員として雇用された皆のお姉さん的存在の人だ。 年齢は20後半らしい、特に興味も無いので知らない。

 やっぱり、ジェシーから見てもサラが冒険者ギルドに行くことは心配の種らしい。



「やっぱりそう思うよなぁ。 ただサラ的には俺を手当てするためだとか言うんだぜ」

「アランの方が心配されてるのね」

「笑っちゃうよな。 冒険者なんだから傷は付き物だし、勲章みたいなもんじゃん」

「うーん、そう思えるのは武功を立てた人だけなんだけどね」

「いつか皆がびっくりするほどの偉業をこなしてみせるぜ!」


 にこやかにサムズアップした。

 ジェシーは首を傾げ、人差し指で頬を支えながら


「やっぱりアランだけだと心配ね。 とは言えサラが付いていってもねぇ。 どうしたものかしらね」

「なんだよー。 まぁ、新人講習で何とかしてくれんじゃねーかな?」

「希望的観測なのね。 サラは口数は少ないけど器用だし、私から院長に孤児院で雇えないか聞くから駄目そうだったら言ってね」

「わかったよ。 ってか俺にじゃなくサラ本人言えよ」

「ほら、あの子なんだかんだ意固地でしょ? 一回駄目だと思わせた方が説得しやすいのよ」


 ジェシーは困り顔でそう言った。 確かに俺もそう思ったから一緒に行くことにしたんだが。


「そりゃそうなんだけどよ」


 そこで背後から声がする。


「······何の話?」

「っは!?ビックリしたー!! 丁度サラの話をしてたんだよ」


 時々、サラは息を潜めて近寄ってくることがある。


「私がどうかしたの?」

「サラがハンターにならなくてもジェシーさんが面倒見てくれるってさ」


 サラは視線をジェシーの方に向け、


「大丈夫······だよ?」

「貴女はそう言うけどね。 私としては妹のように思っているから心配だし、傍に置いておきたいのよ」


 と言いながらジェシーはサラに近づき、ぎゅっと抱きしめる。


「苦しい、離して」


 ジェシーの胸に埋もれるサラを見て、少し羨ましく思う。


「俺は?」


 両手を広げハグ待ちの構えを取る。


「······アラン。 貴方は、ませすぎなのよ」


 引かれたようだ。 そして、サラを解放するとジェシーは俺たちに告げた。



「もう行かないと行けないんでしょ? これ昼食用のサンドイッチよ」


 と昼食が入ったバスケットを手渡してくれた。 これでお腹が空いても大丈夫だ。


「ありがとうジェシーさん」

「······ありがと」

「今日は初日だから怪我するような事はないと思うけど、気をつけるのよ?」

「わかってるよ。 じゃあ夕食前には戻って来ると思うぜ! 行ってくる」

「いってきます」

「はい、いってらっしゃい」


 ジェシーは笑みを浮かべ俺たちを見送った。






 ギルドへ向かう中、サラと会話しながら進む。


「サラ。 俺はジェシーさんからそんなに心配されてない気がするんだが、どう思う?」

「当たり前」

「当たり前なのかよ」


 サラは昨日の夜、俺の事をヤンチャとか言ってたからな。

 怪我して当たり前だとかそんな風に思われてんのか。 それとも、さっきのハグ待ちの行動で男としての減点対象になったからなのか。


「まぁ、なんか凹むんだけど気持ち切り替えていかなきゃなぁ。 今日からはハンターとしての冒険の始まりなんだからな!」


 そう俺のハンターとしての英雄譜は始まりを迎えるのだ!


「違う」


 サラが隣でポツリと呟いた。


「ん? 何が違うんだ」


 まさか新人教育中はハンターでは無いとか、そんな殊勝な心持ちをしているのか? そうだったら俺よりハンターとしての覚悟出来てるんじゃないか?


「ジェシーは皆の事をよく見てるから、アランの事は信頼してるの」

「······そうだったら良いな」


 ちょっと照れ臭くて、早足でサラより先に進む。


「さぁ、さっさとギルドに行こうぜ!」

「······うん」


──


 ギルド前に辿り着くと足を止め、ギルドの外観を眺めながらドキドキした気持ちを落ち着かせるため深呼吸をする。


「早くいこ?」


 サラがこちらを見つめながら問いかけてきた。

 

「お前は落ち着いてるな。 じゃあ、入るか」



 ギルドの扉を開き、受付まで進むとポニーテール茶髪の受付嬢が笑顔で話しかけてきた。


「おはようございます。 今日はどういったご用件でしょうか?」

「新人講習を受けに来たんだ」

「私も、よろしくお願いします」


サラが手を上げてアピールする。 すると受付嬢はフフっと微笑んで


「承りました。 貴方達は運が良いわねぇ。 今回の新人教育係はBランクの方が指導することになっているのよ。 本来ならSランク同等の力を持っているお方なんですよ」


「えぇ! そんな人が指導するんだ!?」

「······凄いね」


 まさかそのような人物が教育係とは思っても見なかったぜ!


「申し遅れました。 私、受付嬢のラニーと申します。 よろしくお願いしますね」


 ぺこりと頭を下げてくる。


「あっ俺は!!」


 俺も名乗ろうとするとラニーが手で制され


「大丈夫ですよ。 午前中は座学となっていて私も職員として説明のため立ち会うので、その時にまとめて自己紹介を聞かせていただきます」

「っそうなんだ!?」


 ラニーは微笑を絶やさずに受付から移動する。


「では、講習所へ案内するので付いてきてくださいね」


 移動を開始しようとした時、ギルドの扉がバンッと開かれ駆け足でこちらへ近づいてくる音が


「わー! ラニーさーん! 私も新人講習受けまーす!!」


 金髪の少女が現れた。


「あらあら、メイサちゃん慌てなくても大丈夫よ」


 どうやらラニーの知り合いのようだ。


「はーはー、ちょっと寝坊しちゃって駆け足できましたの!」


 肩で息をしているが、どうもそそっかしい子のようだ。


「今回は定員が5名まででメイサちゃん含めで定員に達しましたので、このまま講習になりますね。 では、参りましょうか」


 ギリギリだったなこのメイサと呼ばれた女の子。 危なかったぁってぶつぶつ言ってる。


 そしてギルド内を案内されながら講習所へ辿り着いた。

 ラニーがドアを開き、俺たちを部屋へ招く。

 そこには金髪の少年と茶髪で眼鏡をかけた少年が椅子に座って待っていた。


「じゃあ、メイサちゃん達も椅子に座って待っていてね。すぐにくると思うから、私は貴方達用のノートとペンと登録記入書を配るわね」


 長机が2つあり、前の席に少年二人が座っていたので俺とサラ、そしてメイサが後ろの席に座った。

 ラニーが配り終えると同時にノックの音が聞こえ、ドアが開かれタンクトップの筋骨隆々のデカイ壮年のハゲ頭が姿を現した。

 この人が教育係かと内心ビビっていると


「あっギルド長!?どうされたんですか?」


 なんだギルド長だったのかと思い、そちらを眺めていると


「ガハハハ!案内してきたぞ!」


 その後ろから、全身黒色で纏められた衣服(マント有)に身を包んだ白銀長髪、その頭の横から前頭にかけて黒色の立派な双角が生えた魔族の男が姿を現した。








ハンスにチャラ造と言ったにも関わらず

魔王さんは長髪っていうね



んー ふいに「はろはろー♪」って言葉の挨拶を使いたくなったんだけど、helloから来てるから地球設定じゃないと使えない、としょうもないことを考えてしまった。

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