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えっ?吾が輩に何か?  作者: パンダ玉子
第一章 プロローグ
2/24

人間界へ

文字数は安定しないと思います。 

続きが気になりましたら、ブックマーク&☆評価をお願いします。

 ここは人間界マスフェト王国にある、ハンスターという街である。


 吾が輩にとって界線を越えることはお茶の子さいさいなのじゃ。

 ちなみに天界へ行くこともできるがアホ女神が五月蝿いのでやらないのじゃ。


 ハンスターに来た理由じゃが、比較的に魔族に対し差別がないとまでは言わんが寛容でのう。 友好的なものたちが多い地域である。 吾が輩はそこで知り合ったものたちが居って、その縁で冒険者ギルドに登録しハンターとなったのじゃ。

 暇潰しには丁度良かったのじゃ。


 さて久しぶりじゃし、ギルドに挨拶しに向かうとするかのう。


 やはりこの街は人族と魔族が共存してるためか栄えておるのう。 なんでも計算やら細かいことは人族がやり、大雑把な魔族達が畑や牧場などを手伝ってやっとるらしい。 魔界では農業関連は四天王がほぼ一人でやっとるのう······と道すがらそんなことを思いつつギルドにたどり着いたのじゃ。



 受付嬢の前まで進む。


「ギルド長に挨拶できるかのう?」


「面会のご予約はございますか?」


 ん? この受付嬢は吾が輩の事知らんのかのう。 前回来たのは3年ほど前じゃったはず······。 新人さんに当たっちまったようじゃ。


「予約はしてないんじゃが、そうじゃのう。魔王が来たと伝えて貰えるかの?」


 ギルド証を差し出し確認して貰う。

 不振な顔をしながら受付嬢は奥の部屋へ引っ込んでいった。




 奥の扉が勢いよく開き、筋肉隆々の壮年の男性とその後ろから受付嬢が出てきた。


「ガハハハハっ!!久しぶりじゃないか魔王殿!」


 最強である吾が輩が魔王である事を隠すわけないじゃろ?


「久しぶりじゃのう、前に会ったときよりも良い筋肉になっておるのう」


「おう、サンキュー!!魔王殿より伝授してもらったトレーニングを欠かさずしておったからな!」


 タンクトップでサイドチェストをしながら嬉しそうにしておる、湯気出とるぞ。 お主······凄いのう。

 四天王の一人に筋肉バカがおってな、そやつから教えて貰ったものをこやつに伝授したのじゃ。

 もちろん吾が輩も脱げばムキムキである。 筋肉談義をしたいところじゃが明らかに受付嬢が鬱陶しそうな顔をしておる。


「暇になったのでな挨拶と依頼を受けにきたのじゃ」


 早めに用件を伝えてやったのじゃ。


 結局、受付嬢からは変な目で見られているような気もするが、立ち話もそこそこにってことで受付嬢に見送られるようにギルド長室に入室したのじゃ。


 筋肉バカにしては綺麗に整理整頓されているのじゃ。


「筋トレするのに片付けているからな!」


 筋トレの為なのか······外に出れぬほどに忙しいのかのう?

 絶対違うのう、こやつ筋トレしながら仕事しておるのじゃな。

 というか吾が輩、声に出しとったかのう?


「だいたいこの部屋に来るやつらはそんな顔するからな」


 ほう、この部屋はこやつの絶対領域な訳じゃな。 そして筋肉バカは周囲の事実となっておると。 1人納得したところで視線で席に着くよう促され着席する。



「んで、暇になったってどういう事だ?」

「ん?そのまんまの意味じゃが?」

「いやいや魔王殿は王であろう、仕事はあるだろう?」


「吾が輩の部下達は中々に仕事できてしまってのう。 執務室で暇をもて甘しすぎてのう。 散歩してくると言って出てきたのじゃ」


 一瞬の間があり。


「自由だな、魔王殿!」

「誰も吾が輩を止めることなどできん。 吾が輩は魔王じゃからのう!」


 実際は転移魔法で抜け出してきたので、止めようと思えばマジックキャンセルで止めれるのじゃろうがな。

 少し考えるようにしながらギルド長はお茶を出してくれる。


「それで本題だが依頼だったよな?」

「うむ、そうじゃ」

「現在は至って平和で魔王殿に受けてもらうような危険な依頼は無いんだがな」


 手元の依頼帳を確認する筋肉は少し考える仕草をしながら尋ねてくる。


「魔王殿、今回はどれ程の期間いるつもりだろうか?」

「3年ほどは余裕はあるのう。 度々、帰城することはあるじゃろうし、ふらっと何処かへ出かける可能性はあるがのう」


 そう伝えるとギルド長は1つの依頼を差し出してきた。



「本当は俺と一緒にトレーニングする依頼でも出したいところなんだがな」


 こやつ脳ミソまで筋肉に成りかけておるのか?

 取り敢えず依頼表を確認するかのう。

 そこには[新人教育係]とある。 内容は2週間に渡り新人の教養·育成をする事と書いてある。


「のう、これギルド職員がすることじゃないのかのう?」

「本来はそうなんだがな。 一応、Dランク以上のハンターでも代行が可能であり、先輩ハンターが教えることにより職員よりも現実味が出ていいんじゃないかと会議で上がってきてな。 そこに丁度、魔王殿が来てしまったのでな!」


 ハンターにはギルドランクというものがあってのう。 下はGランク上はSランクまであるのじゃが、吾が輩はBランクハンターの肩書きを持っておる。

 実際はSランクにしたいらしいのじゃがA·Sランクは国のお抱えになり貴族位を貰うことになるので辞退したのじゃ。

 お茶を一口飲み、ギルド長を見やり口を開く。


「暇じゃしの、やろうかのう」

「っ何!?良いのか?」

「お主が言い出したんじゃろう? 別に問題ないじゃろ。 育成は面白そうじゃしな」


 久しぶりの育成じゃのう。 昔、育成したあの子はまさかあんな育ち方するとは思わなかったが、さすがにハンターの育成であれば大丈夫じゃろう。 少しニヤついていると


「何だか嫌な予感がするんだがな? とりあえず受けてくれるんだな?」

「もちろんじゃ!!」

「じゃあ、承認しとくぞ」


 ということでその場で依頼受領の承認を貰い、明日の朝には新人達との顔合わせが行われることとなった。

 新人教育係のう、楽しみじゃのう。


「やりすぎんなよ?」

「わかっておるわ。 筋肉のように少しずつ良質なものに仕上げんといかんのじゃ!」

「おう! やはりわかっているな魔王殿、筋肉は上質なものに仕上げるんだ!!」


 そこからギルド長と筋肉談義で盛り上がったのじゃが、あまりにも長時間話しすぎてギルド職員が止めに来るまで続けられたのじゃ。

 気づいたら二人とも上半身裸だったのじゃ。

 その後、2人して怒られたのじゃ。 ギルド長の嫌な予感が当たったのう。 さすが絶対領域じゃ。

 筋肉は素晴らしいのじゃぞ?とほほ······。









人間界には主な国が5つあります。

商業国家、神聖国、魔道国、帝国、王国となっております。


魔王さんは知り合いには詳しく話しているので問題ないですが

一般の方からは中二病的な扱いを受けています。


魔王さんのギルド証には名前の所に「魔王さん」と書いてあります。


冒険者ギルドの基となった組織がハンター組合であったためハンターと呼ばれています。

魔王さんは細マッチョです。

ギルド長はダルマッチョです。



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