81にちめ
遅くなりました。今日は九十一日目です。
久々にブクマが増えていて嬉しかったです。
朝の支度を終え、美味しい朝食を頂いて宿を後にした。早朝だというのに用意をしてくれてやはりこの宿は素晴らしい。
ギルドには既に烈火の獅子のメンバーが集まっているようだ。
赤髪イケメンのレオンとハーレムメンバーの方々と言っていたが今回は一括りにしない方が良いだろう。
金髪碧眼美女で長身の騎士風のレオナ、灰色の髪でまだ子供な双子の姉妹グレイとハイン、水色の髪や大きな胸、修道服姿が特徴的なアリアの四人とレオンの計5人のパーティだ。前衛がレオナとレオン、グレイとハインが後衛、アリアが支援を担当する形らしい。
「今日は宜しくね。」
それぞれと軽く挨拶を交わして出発した。
行きの馬車の中では今日の方針を伝え、作戦会議をしてもらった。
方針は
『極力手伝わない。』
『10層まで向かう』
『限界が来たら私一人で戦うが、それで試験不合格とはしない。』
この3つだ。
またダンジョン攻略全体の目的としては15層まで烈火の獅子だけで攻略、次に20層までを経験しておく事の2点だ。
目標としては3日だろうか。15層まで行ってくれれば20層までは強引に連れて行こうと思っている。
ダンジョンに到着し、早速ダンジョンに潜った。
敵が少ない場合はレオンとレオナがあっさりと片付け、多数の場合はレオン、レオナの前衛が片手剣と盾を装備して敵を抑え、グレイとハインの威力を高めた複合魔法で一網打尽にする展開が定石のようだ。アリアは支援魔法や回復魔法で随時サポートしている。
6階層までは快調に登っていたが、7階層になった頃からスタミナ切れや魔力切れなど継戦力の低下が目立った。9階層への階段を見つけた時には既にガス欠気味で、小さな傷も複数あり、これ以上は大きな怪我をする可能性が高い。
「今日はここまでね。9階層以降は私がやるわ。」
そういうとレオナがまだやれると言ってきたがレオンに止められてしょぼくれていた。
「グレイとハインには今言うことは特に無いわ。訓練を積めばスキルを覚えてもっと強くなると思うから貴方達は焦らずしっかり経験を積めば大丈夫よ。」
「「はーい。」」
グレイとハインは仲良く返事をしてくれた。魔力不足で肩で息をしている割には元気そうだ。自然回復系のスキルを持っているのかもしれない。
「レオンとレオナは相手の強さをもっと見極めて数だけじゃなくて相手によっても対応を変えられたらもっと強くなると思うわ。2人の相性はとても良いから例えば盾と剣で2人で役目を完全に分けて見ても面白いかもしれないわね。レオンが耐えてレオナの蓮撃で倒している時なんて結構すごかったわよ。」
「そ、そうかしら。考えてみるのもありね。」
相性を褒めると露骨に嬉しそうにしたレオナについつい笑ってしまいそうだったけど真面目に話を続けた。
「アリアは、魔法中動けないのをなんとかしたいわね。支援魔法や回復魔法については羨ましい限りだわ。」
「あれは魔法じゃなくて【祈り】ですぅ。だから支援中は祈り続ける必要があるので動けないのは仕方ないんです、すみません。」
「あぁ、そうなの。」
アリアは小さい声で説明してくれた。それなら仕方ない。
反省会を終え、9階層を進んでいこう。
彼らは苦戦していたが、【威力増幅】【消費軽減】更には【水属性<特>】まで至った適正により私ならこのレベルの魔物は消費魔力1で倒す事が出来る。
針のように伸ばした水を作っては魔物の心臓を貫いていく。それだけでバタバタと魔物が倒れていく。
グレイとハインはそれを見てとても興奮している。レオナも感心してくれているようだ。先輩冒険者の威厳が保てそうで良かった。
結局10階層まで針水の魔法だけで倒せ、ダンジョンを出た。まだ日は沈みきっていないが明日もあるので解散となった。
私も宿で美味しいご飯を食べてゆっくり休んだ。
結局、ボンちゃんは目覚めなかった。少し心配になってきた。
お読み頂きありがとうございました。




