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二百七十二日目のステータス

今日は272日目です。

 天井は白で壁は黒な巨大な空間に天気などあるのだろうか。雨は降っていない。

 何かを見ようとしたがよく見えなかった。だが、憤怒と強欲、また【怒りの一撃】、【欲求変換】は覚えていた。それに使えるようだ。この女性も【純魔力】だけは今でも使えるのではないだろうか。

 俺はこの女性を見た。どうも他人とは思えない。古くからの友人のように思えるのだ。


 今日もモノクロな世界を散策したが、昨日の三人組に出会うだけで他には何もないようだ。結局今日は何の戦果もないまま終わった。


 俺はいつからこうなのだろう。

 明日は今日のことを覚えているのだろうか。

 俺は俺を思い出すのだろうか。


 小さな不安が膨らむのを感じた。不安、そして願望を【欲求変換】で吸い取り俺は自身から隔離した。

 こんなのは応急処置で良くないことだ。けれど、こうでもしないとやってられない。


「うぅ、あぁ……」


 眠っている女性は悪夢でも見ているのか苦しんでいる。同じような不安を感じていたのだろうか。


「うぅ……あっ、あああああああああ」


 いやいやいや。

 これはおかしいだろ。

 どう考えてもおかしい。


 こんな悪夢はねえよ。

 それならこれは敵の攻撃か。毒か技能か、とにかく助けなければ。

 俺は取り出していた変換前の欲求を怒りへと変換して【怒りの一撃】を女性へ放った。女性の身体はビクビクと震えだしたが女性自身に怪我はない。


 そして、震えが最大になった頃に灰色のモヤが女性から出てきた。これが原因か。

 弱り切っているようだが、これからどうするか。【怒りの一撃】はそんな頻繁に何度も撃てるようなものじゃないし、物理攻撃が効きそうには見えない。


「うぅ……いったいなにが。」


 先ほどまで悪夢にうなされていた女性が起きた。そして、白いモヤを見つめた。目なんてあるわけないというのに、お互い固まって目が合ったとでも言うべき状況だった。


【純魔力】、女性はその力を使って魔力を練り上げ純粋な魔力を白いモヤへ放った。


「さっき散々やってくれたわね!!絶対に許さないんだから!!」


 白いモヤは爆殺四散してその存在を消失した。アイシアは、尚も追い撃ちをしようとしていたが白いモヤが完全に消滅したと知ると残念そうに溜息を吐いた。


【ア、アイシア、落ち着いたか?それと思い出したか?】


【あぁ、うん。ごめんね、落ち着いた。それにボンちゃんのことも私自身のことも思い出したよ。】


 それから、アイシアに夢の中で名乗った白いモヤのことを聞いた。

 なんでも嫉妬にして自失の夢魔だったそうだ。だが、悲しきかな嫉妬要素を見せる暇もなく夢魔は負けてしまった。夢の内容についてはアイシアは恐ろしい笑みを浮かべて、本当に聞きたいの?とお尋ねになられたので質問に重ねんばかりの勢いで謝罪しておいた。


 レオンが気持ち良さそうに寝ていることがすごくムカついた夜だった。


 俺はステータスを確認した。


ステータス

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名前:ボンちゃん

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種族:神聖杖、上位一等魔神【異邦人】

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性別:男

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年齢:16

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状態:強欲の眷属、筋肉魔神、

鍛冶神に鍛えられし杖、憤怒の眷属、

ダンジョンの核

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体力:0/0

魔力:100000/100000

筋力:100,000

知力:6000

視力:10

聴力:10

運気:10

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恩恵:【ステータス】、【精霊の祝福】

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技能:【不死】、【魔力供給】、

【魔力自然回復<極>】、【念力】、

【怒りの一撃】、【威力増幅<極>】、

【並行射撃<Ⅴ>】、【対魔】、

【硬化】、【念話】、

【筋肉魔神】、【限界突破】、

【気絶耐性<特>】、【欲求変換】、

【疲労無効】、【形態変化】、

【魔力二倍】、【技能貯蔵】、

【調和】、【念力の衣】、

【神聖樹の癒し】、【憤怒解放】、

【強欲解放】、【分離】、

【連鎖解放】、【世界干渉】

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名前:アイシア・ボーンヘッジ

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種族:人族

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性別:女

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年齢:17

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状態:健康、精霊との友好、

継承者、魔神殺し

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体力:500/700

魔力:9500+100000/14000

筋力:30

知力:350

視力:10

聴力:50

運気:100

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恩恵:【魔法技能】、【精霊の祝福】、

【神器継承】

---------------

技能:【火<極>】、【水<極>】、

【風<極>】、【土<特>】、

【精霊視】、【魔力消費減<極>】、

【精霊同調】、【混乱耐性<小>】、

【威力増幅<極>】、【魔力自然回復<極>】、

【神器解放】、【純魔力】、

【連鎖解放】、【霧化】、

【対魔神】

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お読み頂きありがとうございました。

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