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二百六十三日目のステータス

今日は263日目です。

 今日の天候は灼熱、凍結、雷、暴風である。

 第七階層は無邪気に暴れ回る精霊の階層だった。子供が好奇心だけで虫を壊してしまうようなものだといえば分かるだろうか、精霊たちには俺たちを相手にする気などなくからかっているだけなのだろう。

 だが、生きる世界が違いすぎるのだ。灼熱に晒され、凍結していく迷宮から逃げ出し、雷雲による行き止まり、暴風による一方通行は俺たちを追い詰めていく。

 魔物と対峙しているというよりも自然と対峙しているようだ。迷宮そのものが敵に回ったかのように錯覚する。


「まるで先に進めねえ。めんどくせえ。」


 ついにはエドガーが匙を投げ立ち止まってしまう。その気持ちも分かるというものだ。そんなとき、アイシアが一つ提案をした。


「あの、私がお話ししてみましょうか?」


「は?そんなことができるってのか?」


「外の世界ではできたことがあります。試す価値はあると思います。」


「それはすごい!期待してるよ。」


 ルシフェルが乗り気になってしまえばエドガーも何も言わない。アイシアは守られる立場から前へと進み、直接精霊と向き合った。

 そうして、しばらくアイシアが精霊と向かい合ったかと思うと熱が治まり、氷が溶け、暗雲が晴れ、風が凪いだ。


「お友達になれました。それにここの皆が力を貸してくれるそうです。」


「ははっ、予想以上の答えでびっくりだ。」


 ルシフェルが目を見開いてアイシアを見つめた。驚きすぎたのかいつもより軽い言葉になっていた。

 そして、第七階層はただの大きな洞窟へと変貌し順調に進むのだった。ボス部屋への扉は比較的すぐに見つかった。


「やあやあ、よく来たね。」


 ボスは人語を話し、歓迎してきた。見た目は人間のようだったがコスプレでもしているのか羊の角や大きな蝙蝠の翼、ひゅるりと伸びた尻尾、大きく発達した犬歯の、変わった容姿の男だった。


「あれは魔人です。それも高位の魔人のようです。普段なら簡単に倒せる相手ですが、今はかなり面倒です。ですが、」


「でも、今なら精霊が力を貸してくれます。」


「そうです。アイシアさん、お願いします。」


 アイシアは分かりましたと承諾すると俺たちから見ると透明状態な精霊に呼びかけた。キラキラとアイシアの周りを光が舞ったかと思うと灼熱が、氷が、雷が、風が、それぞれを殺すことなくうまく混ざり合って魔人へと殺到した。


「うわああああああああ!!!」


 哀れな魔人は精霊の攻撃になすすべもなく悲鳴をあげた。精霊の攻撃が直撃し跡形もなく消え去るボスはとても可哀想だった。諸行無常である。

 これならばここからは楽勝だと思ったのだが、どうにも精霊も上の階層には上がれないようでアイシアに力を分け与えると精霊たち自身は消えてしまった。


 俺はステータスを確認した。


ステータス

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名前:ボンちゃん

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種族:神聖杖、上位一等魔神【異邦人】

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性別:男

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年齢:16

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状態:強欲の眷属、筋肉魔神、

鍛冶神に鍛えられし杖、憤怒の眷属、

ダンジョンの核

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体力:0/0

魔力:60/100【制限】

筋力:100【制限】

知力:100【制限】

視力:10

聴力:10

運気:10

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恩恵:【ステータス】、【精霊の祝福】

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技能:【不死】、【怒りの一撃】、

【欲求変換】、【神聖樹の癒し】

【連鎖解放【制限】】、【世界干渉【制限】】

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名前:アイシア・ボーンヘッジ

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種族:人族

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性別:女

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年齢:17

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状態:健康、精霊との友好、

継承者

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体力:100/100【制限】

魔力:100/100【制限】

筋力:6

知力:100

視力:10

聴力:50

運気:100

---------------

恩恵:【魔法技能】、【精霊の祝福】、

【神器継承】

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技能:【純魔力】、【連鎖解放【制限】】、

【火<精霊>】、【氷<精霊>】、

【雷<精霊>】、【風<精霊>】、

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お読み頂きありがとうございました。

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