二百二十六日目のステータス
今日は226日目です。
今日の天候は晴天。
「勇者化?そんな方法が本当にあるの?」
アイシアが驚きの声をあげた。これからの方針についてレオンの話を聞いているとレオンたち烈火の獅子の目的がレオンの勇者化だと知らされたのだ。
「あぁ、本当だ。協会は歴代の勇者を輩出してきた。いくら協会が大きな組織だとはいえ、そんな都合良く勇者が協会から輩出されるものか?いいや、そんなわけがない。勇者は協会にやってきたのではない。協会で産み出されるのだ。」
レオンはそう断言した。
アイシアはごくりと生唾を飲み込んで驚いているが俺からしたら何の話だという感じだ。協会が歴代勇者を輩出しているなんて初めてきいた。それどころか勇者という存在すら初めてきいた。
だが、勇者の意味することぐらいは分かるつもりだ。絶対的な人類の救世主、それが勇者だろう。そして、レオンはそんな存在になる為に旅をしていた。それならば王女や公爵家の者、聖女を伯爵家のレオンが連れていた理由も納得がいく。
「協会で勇者を産み出すにはダンジョンの核と高位の聖女が必要だ。高位の聖女によってダンジョンの核は勇者の卵へと変質しそれを授かったものの体内で勇者の素質は孵化する。俺たちがやるべきことはダンジョンの核を手に入れてアリアの位階を大天使から一位階上の権天使へと昇華させることだ。協会の舞台装置で権天使は力天使と同等の権能を得ることができる。」
「ちょっと待って。話は分かったけどなんで勇者になる旅に出たの?魔物の王の討伐が目的なわけでもないのでしょう?」
「あぁ、これはこの国で随一の預言者の預言なのだが上位の魔神の誕生を預言したのだ。そして、対抗手段として勇者を創り出すことが決定した。」
「上位の魔神……でも、きっとボンちゃんなら倒してくれるはずよ。」
「あぁ、今では俺もそう思っている。だから勇者にならなくても良いと思っていた。けれど、俺はアリアの為に勇者になりたいと思ったんだ。」
話が盛り上がっていた。けれど、もう俺には何も聞こえない。いや、聞こえないふりをした。
だって、その上位魔神って俺のことだろ……
俺は気不味い想いのまま彼らの話を聞いた。彼らはダンジョンを攻略しながらアリアの位階を上げることを目指すようだ。また、ダンジョン攻略後にアリアの位階が上がっていない場合は神聖樹の力をアリアに降ろす予定なそうだ。
俺はステータスを確認した。
ステータス
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名前:ボンちゃん
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種族:神聖杖、上位三等魔神【異邦人】
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性別:男
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年齢:16
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状態:強欲の眷属、筋肉魔神、
精霊鍛治師に鍛えられし杖、憤怒の眷属、
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体力:0/0
魔力:62000/62000
筋力:100,000
知力:520
視力:10
聴力:10
運気:10
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恩恵:【ステータス】、【精霊の祝福】
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技能:【不死】、【魔力供給】、
【魔力自然回復<極>】、【念力】、
【怒りの一撃】、【威力増幅<極>】、
【並行射撃<Ⅴ>】、【対魔】、
【硬化】、【念話】、
【筋肉魔神】、【限界突破】、
【気絶耐性<特>】、【欲求変換】、
【疲労無効】、【形態変化】、
【魔力二倍】、【技能貯蔵】、
【調和】、【念力の衣】、
【神聖樹の癒し】、【憤怒解放】、
【強欲解放】
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名前:アイシア・ボーンヘッジ
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種族:人族
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性別:女
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年齢:17
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状態:健康、精霊との友好、
継承者
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体力:320/320
魔力:3200+62000/3200
筋力:6
知力:100
視力:10
聴力:50
運気:50
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恩恵:【魔法技能】、【精霊の祝福】、
【神器継承】
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技能:【火<大>】、【水<極>】、
【風<大>】、【土<中>】、
【精霊視】、【魔力消費減<極>】、
【精霊同調】、【混乱耐性<小>】、
【威力増幅<特>】、【魔力自然回復<特>】、
【神器解放】
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お読み頂きありがとうございました。
ギャグ回じゃなくて真面目な回のはずなのに、どうしてこうなった。




