百八十六日目のステータス
今日は186日目です。
今日の天候は晴天。
風の気持ち良い朝だ。だからだろうか、無性にピクニックがしたくなった。
「アイシア、ピクニックへ行こう!」
「ピクニックって?」
「森とか山へ行って景色を見ながら美味しいものを食べたいんだ。俺は食えないけど!そんな気分なんだ。」
そう説明するとアイシアは笑いながら快諾してくれた。朝食の際にお弁当を用意してもらって、朝食を食べると逃げ出すように王都から飛び出した。今日はピクニックなので馬車である。念力馬車だ。
御者席から流れてくる風が心地よい気がする。アイシアは風が気持ちいいと言っていた。そうして馬車を走らせて1時間も経たずにたどり着く森の中へと入っていく。森はすっかり開拓されており小さな馬車ならそのまま通ることができる。近場で道が拓けているので冒険初心者向けがよく通う森らしい。
木々の生えていない広場のような場所に辿り着くと、馬車を止めてこのためだけに用意してきた敷物を敷いてお弁当を開けた。中には一人で食べるには少し多いくらいに豪勢な料理が詰まっていた。
アイシアが食事をしている間、俺は薄く【念力】を発動して風に推される感覚を味わった。風を浴びながら陽を浴びるとなんだか健康になれそうだ。
食事を終えたアイシアも敷物の上で横になってほわほわとした時を過ごした。どれくらい時間が経ったのか、ほんの数分か1時間か、曖昧な感覚だったが魔物が現れたので起きて魔物を狩った。
それをきっかけに敷物を片付けて帰宅し始めることになった。いつもよりもゆっくりと念力馬車を進める。日暮れまではまだ時間がある。
ぼんやりと進んでいるとまだ若い少年達が叫び声と共にこちらへ向かってきた。12、3歳だろうか。数人の少年の後を怪我をした青年を連れた少年が走り、その更に後ろに体長1.5mほどの魔物に分類される猪が駆けてきていた。
【念力】
ふっと軽く力を込めて横へ弾くと猪は跳ね飛ばされ、そのまま気絶したようだ。
少年達は驚いたような顔でこちらを見た。庇われるような構図になっている青年の傷は即死するほど深くないがこのまま放置しておくには危ない程度には深い傷だ。
【アイシア、神聖樹の癒しを使ってみても良いか?】
【……うーん、まぁ大丈夫かな。多分。】
アイシアの一応の許しを得たので【神聖樹の癒し】を青年へ向けて放った。少量では全く足りないようなので魔力に任せてシャワーのように浴びせ続けた。するとだんだんと回復していってるようで顔色が良くなってきた。調子に乗ってもっと威力を強めるとすっかりと傷が消え去ってしまった。
不意にまずいと思ってしまった俺は念力馬車を飛ばして少年達を置き去りにした。強い魔物は出ない馬車なのできっと大丈夫だろう。むしろ、あのレベルの猪が居ることに驚いた。彼らは運が悪かったのか良かったのかどちらだろうか。
俺は【ステータス】を確認した。
ステータス
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名前:ボンちゃん
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種族:神聖杖、低位魔神【異邦人】
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性別:男
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年齢:16
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状態:強欲の眷属、筋肉魔神、
精霊鍛治師に鍛えられし杖、憤怒の眷属、
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体力:0/0
魔力:20000/21500
筋力:100,000
知力:50
視力:10
聴力:10
運気:10
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恩恵:【ステータス】、【精霊の祝福】
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技能:【不死】、【魔力供給】、
【魔力自然回復<極>】、【念力】、
【怒りの一撃】、【威力増幅<極>】、
【並行射撃<Ⅴ>】、【対魔】、
【硬化】、【念話】、
【筋肉魔神】、【限界突破】、
【気絶耐性<特>】、【欲求変換】、
【疲労無効】、【形態変化】、
【魔力二倍】、【技能貯蔵】、
【調和】、【念力の衣】、
【神聖樹の癒し】
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名前:アイシア・ボーンヘッジ
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種族:人族
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性別:女
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年齢:17
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状態:健康、精霊との友好、
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体力:10/10
魔力:360+20000/360
筋力:6
知力:50
視力:10
聴力:50
運気:50
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恩恵:【魔法技能】、【精霊の祝福】
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技能:【火<大>】、【水<極>】、
【風<中>】、【土<中>】、
【精霊視】、【魔力消費減<極>】、
【精霊同調】、【混乱耐性<小>】、
【威力増幅<中>】、【魔力自然回復<中>】
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お読み頂きありがとうございました。