百七十二日目のステータス
今日は172日目です。
今日の天候は晴天。
今日は休暇日だ。だが、特にしたい事が無い様子のアイシアはリーンに何かしたい事はないかと尋ねていた。
「したいこと?うーん……」
リーンも特に見つからないようだ。宿に泊まるか飯を食うか色を買うか鍛冶屋や薬屋などダンジョンに必要なものを揃えるかダンジョンに潜るかくらいしかやることの無い場所だ。暇になるのも仕方ないだろう。王都へ行けば雑貨屋や服飾屋で買い物でも出来るだろうが、ここにそんなものは無い。女性に人気のものといえば薬屋で売られている臭い消しや水を豊富に含んだスライムの遺骸くらいなものだ。
「なんでも良いよ。何かない?」
「あっ!アイシアさんの冒険譚が聞きたいです。」
冒険譚が聞きたいと言われると思っていなかったのかアイシアは目を白黒させて驚いている。少しして落ち着くと、アイシアはリーンに自身の事を話し始めた。リーンは眼を輝かせてとても良い顔で喜ぶのでアイシアもついつい話し過ぎてしまう感じだった。
あらかた話し終わると、アイシアがリーンへ尋ねた。
「リーンは私がいない間レンレンちゃんと冒険をしてたんだろうけど、彼女ってどんな戦い方なの?リーンの様子から判断するなら普通の動物使いとは違うんでしょ?」
「……あの子は色々おかしいです。」
そうして、リーンはレンレンの戦い方について語ってくれた。レンレンとクマのロイロイはそれぞれが戦うようだ。レンレンは幼い頃からロイロイに育てられた野生児のようで、クマのような戦い方が身に付いているという。
クマの戦い方?と疑問符を浮かべたアイシアにリーンはさらに詳しく説明をしてくれた。二足歩行では上から爪で切り裂き、下からの蹴り上げ、ジャンピングアタックを行い、四足歩行ではタックルや、噛み付き、三角飛びからのキックなど様々な技を持っているようだ。それのどこがクマの戦い方なのかは分からないが、クマの重量から繰り出されるそれらの攻撃はさぞ強力だろう。
レンレンはそれらの技を覚えているうちにクマと同じような重量感になる技能を覚えたそうだ。だからレンレンは子供の体型にもかかわらず100キロ超えの重い一撃で殴り付け、それでいて見た目通りの素早い動きをするという。なんとも厄介な存在だ。
その後もレンレンの凄さを、誇らしそうに悔しそうに話すリーンに耳を傾けて休暇を過ごした。
俺は【ステータス】を確認した。
ステータス
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名前:ボンちゃん
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種族:ミスリル杖、低位魔神【異邦人】
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性別:男
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年齢:16
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状態:強欲の眷属、筋肉魔神、
精霊鍛治師に鍛えられし杖、憤怒の眷属、
混乱【大】
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体力:0/0
魔力:15500/15500
筋力:100,000
知力:10
視力:10
聴力:10
運気:10
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恩恵:【ステータス】、【精霊の祝福】
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技能:【不死】、【魔力供給】、
【魔力自然回復<極>】、【念力】、
【怒りの一撃】、【威力増幅<極>】、
【並行射撃<Ⅴ>】、【対魔】、
【硬化】、【念話】、
【筋肉魔神】、【限界突破】、
【気絶耐性<特>】、【欲求変換】、
【疲労無効】、【形態変化】、
【魔力二倍】、【技能貯蔵】、
【調和】、【状態異常固定】、
【念力の衣】、
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名前:アイシア・ボーンヘッジ
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種族:人族
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性別:女
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年齢:17
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状態:健康、精霊との友好、
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体力:10/10
魔力:320+15500/320
筋力:6
知力:50
視力:10
聴力:50
運気:50
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恩恵:【魔法技能】、【精霊の祝福】
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技能:【火<大>】、【水<特>】、
【風<中>】、【土<中>】、
【精霊視】、【魔力消費減<特>】、
【精霊同調】、【混乱耐性<小>】、
【威力増幅<中>】、【魔力自然回復<小>】
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お読み頂きありがとうございました。