百三十九日目のステータス
今日は139日目です。
今日の天候は晴天。
雲一つない狩り日和だ。ユリアたちと早朝から合流し、街を出て森を目指した。森までの移動手段に俺の【技能貯蓄】馬車を使ったらユリアたちはその速度と馬がいらない事に驚いていた。
森の入り口まで着いた頃、アイシアたちは早めの昼食を取った。イザベラ特製の昼食なのでアイシアはとても美味しそうに食べていた。俺に味覚があった前世にでも一度は食べてみたかったものだ。
そして、ユリアの杖とエマさんの剣の試運転の為に森へと踏み込んだ。森は浅い方なら危険度は少ないが奥深くに行くと稀にワイバーンなどの亜竜種も発見されている。このメンバーならワイバーンでも何の問題もないだろう。
ユリアたちもそう思っているのか森深くを目指して歩き続けていた。そうしていると、不意に3mほどの大きな猪の魔物が3匹現れた。
武器の性能を試すには良い的だ。ユリアもエマさんも嬉しそうに魔物を出迎えた。
まず、牽制にとユリアが杖を握った。杖の先端に集まった魔力は瞬く間に膨張して大きな魔力へ変わった。そして、それが風の刃へと変質し猪の魔物へと向かった。
するりと通り抜けるように風の刃は猪の魔物を斬りつけ、頭から前脚と、残りの胴体を綺麗に分けた。
どさりと崩れ落ちる仲間の姿に怯えて逃げ出そうとする2匹の猪の魔物たちだったが、羽根のように舞うエマさんから放たれた超重量の一撃であっさりと両断されていた。剣のスキルである【重量操作】をあっさりと使いこなしていることがよく分かる。
「んー!ガルム様は素敵ね!うちで囲いたいくらいよ!」
「無理に囲ってはユリア様のお兄様のあの従者と変わりませんよ?」
「わ、分かってるわよ。無理矢理なんてするわけないじゃない!」
その後も魔物は現れたが快調に進んでいった。元より強かったエマさんが自分専用の武器を手に入れたのだから鬼に金棒、いやこの世界ならそれ以上に恐ろしい組み合わせだろう。
ユリアについては自画自賛するわけではないが、俺自身が杖として上位互換なので褒めにくい。けれど、やはり【魔力五倍】や【威力増幅<大>】は異常な性能だろう。
結局、森の奥地で洞窟に覆い被さるような大きさの恐竜のような魔物を倒してこの日は終了した。この森の主だったのだろうか。
アイシアはところどころ、数が多くなったタイミングで手助けをしたり、土魔法で魔物を埋める手伝いをしたりと大物をすすんで狩ることはなかった。
「たまにはこういうのんびりした狩りも良いね。」
【あぁ、そうだな。】
森の奥地で狩った魔物を引いて、俺たちは街に帰った。衛兵に引き止められるかと思ったがユリアの顔パスで通された。改めて貴族のすごさを見せつけられたようだ。
「今日はありがとうね。雑用ばかりさせてごめんなさいね。」
「いえいえ、楽しかったです。それにイザベラさんの手料理が食べられたのでそれだけで十分です。」
アイシアがそう告げるとイザベラは嬉しそうだった。その後も魔物を引き渡すまでの間歓談し、解散した。
俺は【ステータス】を確認した。
ステータス
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名前:ボンちゃん
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種族:ミスリル杖、低位魔神【異邦人】
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性別:男
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年齢:16
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状態:強欲の眷属、筋肉魔神、
精霊鍛治師に鍛えられし杖、憤怒の眷属、
混乱【大】、
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体力:0/0
魔力:5600/5600
筋力:100,000
知力:10
視力:10
聴力:10
運気:10
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恩恵:【ステータス】、【精霊の祝福】
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技能:【不死】、【魔力供給】、
【魔力自然回復<極>】、【念力】、
【怒りの一撃】、【威力増幅<極>】、
【並行射撃<Ⅴ>】、【対魔】、
【硬化】、【念話】、
【筋肉魔神】、【限界突破】、
【気絶耐性<特>】、【欲求変換】、
【疲労無効】、【形態変化】、
【魔力二倍】、【技能貯蔵】、
【調和】、【状態異常固定】
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名前:アイシア・ボーンヘッジ
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種族:人族
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性別:女
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年齢:17
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状態:健康、精霊との友好
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体力:10/10
魔力:187+5600/187
筋力:6
知力:50
視力:10
聴力:50
運気:50
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恩恵:【魔法技能】、【精霊の祝福】
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技能:【火<大>】、【水<特>】、
【風<中>】、【土<小>】、
【精霊視】、【魔力消費減<特>】、
【精霊同調】
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お読み頂きありがとうございました。