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百三十七日目のステータス

今日は137日目です。

ブクマ、感想ありがとうございます。

 こんにちは、おはようございます、こんばんは、視界いっぱいにおっさんの顔が広がっていて驚きで爽快な目覚めです。

 今日の天候は分からないが、雨音は聞こえないのできっと雨は降ってないのだろう。


「ん、んぁあ……起きたのかい?ボンちゃんさんよ?」


【あ、ああ。起きた、ぞ。】


 目の前の大きな欠伸(あくび)をしているおっさんはガルムさんだった。全く何も覚えていないがまたしても助けられたようだ。

 そもそも、俺が覚えているのはどこのことからだったか。思い出そうとするのだが、寝起きの頭なのか朧げにしか思い出せない。もしかして死んだのかと身体をみると、見事に杖のままだった。この世界での二度目の死は迎えていないらしい。


【助けてくれてありがとう。】


「見捨てるなんて選択肢が無いのじゃから仕方なかろう。」


【なぁ、俺に何があったんだ?】


「今説明しても良いが、そりゃあの子が起きてからにしよう。」


 ガルムさんがそう言って指差す先にはアイシアが毛布をかけられて机に突っ伏して眠っていた。ずっとそばに居てくれていたのか。


「変なこと言って気を遣わせる前に言っておくと、お主を届けてからずっといたわけではないぞ。一度宿で休んでいたようじゃが、夜中に目が覚めて戻ってきてしまったようだ。追い返すのも悪くてな、場所は悪いがあそこにいてもらっとったよ。」


【アイシアの想いもガルムさんの配慮も十分過ぎるよ。】


 本当に感謝してもしきれない。ずっと前からガルムさんに助けられてきた。今の俺があるのはガルムさんのおかげだろう。


 尊敬の眼差しをガルムさんに向けていると、アイシアが目を覚ました。こちらを向くアイシアと目が合った気がした。


【お、おはよう……元気だったか?】


 俺の言葉を聞くと、アイシアの頬を涙が伝った。


「元気だったよ、早かったね。おはよう。」


 それから、アイシアは少し泣いた。

 アイシアが泣き止むのを待ってからガルムさんが俺の状況を説明してくれた。説明してくれたのだが、意味が分からなかった。

 ガルムさんの説明をまとめると、俺に「混乱【大】」の状態異常を付与して精神の揺れを起こし、【調和】スキルを付与して「混乱【大】」で生まれた精神の揺れを正常な大きさにしたという。ただ、混乱が自然回復しないために【状態異常固定】のスキルを付与されたのでこれからは状態異常に気を付けるようにと忠告を受けた。


 といった風にまとめてみたもののやはりよく分からない。

 とりあえずガルムさんが状態異常を武器に付与できる事が分かったが、そのことに意味があるのかは謎だ。

 今現状ものすごく助かっているので、俺にとっては意味は大いにあったのだが。


「状態異常まで付与出来るんですね。」


「麻痺やら眠り効果のある武器を作ろうと思考錯誤していた副産物じゃな。こんな使い方するとはわしも思っとらんかったわ。」


【だろうな。本当にガルムさんはすげえよ。】


 そうして、一段落した頃にユリアたちもやってきて昼食を取ったり話をしたりした。

 俺のことについても改めてユリアたちに詳しく話すことになった。ドンドンよく分からない存在になりつつあるのに受け入れてもらえるのは嬉しい。俺みたいな存在が受け入れられることが当たり前だと思ったら、もうおしまいだろう。


 その後、ガルムさんが休みを求めてユリアたちの依頼は明日以降となった。

 ユリアたちの依頼はエマの剣とユリアの杖を依頼していたようだ。何か素材が必要なら呼んで欲しいと言ってその場は別れた。

 そして、アイシアと俺は高級宿に到着した。


【高級宿?】


「うん、ユリアたちと同じ宿。」


【あぁ、そういう。】


 納得だ。アイシアが一人でこんな高そうな店に泊まるとは思えない。昨日楽しめなかった分も楽しむと言って夕食やベッドの柔らかさを全力で楽しんでいた。


「ボンちゃんの気持ちが分かったよ。もう無理な冒険はやめよう。」


【ああ、そうだな。】


「“あぁ、そうだな”は禁止!トラウマなんだから!」


【分かった、分かった。言わないようにする。】


「でも、またボンちゃんと話せて良かった。」


【話せなかった期間の記憶がないからあまり実感が湧かないが、アイシアと今話せることはとても良いことだな。】


 そんな会話をして夜が更けていった。


 俺は【ステータス】を確認した。


ステータス

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名前:ボンちゃん

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種族:ミスリル杖、低位魔神【異邦人】

---------------

性別:男

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年齢:16

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状態:強欲の眷属、筋肉魔神、

精霊鍛治師に鍛えられし杖、憤怒の眷属、

混乱【大】、

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体力:0/0

魔力:5500/5500

筋力:100,000

知力:10

視力:10

聴力:10

運気:10

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恩恵:【ステータス】、【精霊の祝福】

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技能:【不死】、【魔力供給】、

【魔力自然回復<極>】、【念力】、

【怒りの一撃】、【威力増幅<極>】、

【並行射撃<Ⅴ>】、【対魔】、

【硬化】、【念話】、

【筋肉魔神】、【限界突破】、

【気絶耐性<特>】、【欲求変換】、

【疲労無効】、【形態変化】、

【魔力二倍】、【技能貯蔵】、

【調和】、【状態異常固定】

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---------------

名前:アイシア・ボーンヘッジ

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種族:人族

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性別:女

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年齢:17

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状態:健康、精霊との友好

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体力:10/10

魔力:185+5500/185

筋力:6

知力:50

視力:10

聴力:50

運気:50

---------------

恩恵:【魔法技能】、【精霊の祝福】

---------------

技能:【火<大>】、【水<特>】、

【風<中>】、【土<小>】、

【精霊視】、【魔力消費減<特>】、

【精霊同調】

---------------

お読み頂きありがとうございました。

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